カブト虫捕り2
今日は天沼 俊のカブト虫バトルの話だ
ある夏の夜、11時頃―おれだけが知ってるカブト虫スポットで
大物カブト(オス)をゲット!
「やったー!どんなもんだい」ニコニコの帰り道、数人の子どもたちと出くわした。
子どもたち、ちらっと虫カゴを見て
「おじさん、捕ったの?」
「い、いや全然いなかったよ。この辺はダメだね~。」と急いで虫カゴを隠す。
おれだけが知っているポイント、ガキに知られてはいけないのだ!!
カブトを捕りに来るやつは子どもといえどもすべて敵!勝負なのだー!!
絶対に負けられない戦いがここにはあるのだ!!
(オレってかなりセコいやつかも)
でも、その意気込みに反して帰る途中、
「カブト見つけた!」の声が!ゲッ!!
それが「あっ!!のこぎりくわがた(オス)!」とかだったりすると
※のこぎりくわがたは貴重だ、宝だ
完全討ち死に…。
家に帰ってカブト飛ばしてビールかっくらってふて寝だ~~。
だが朝は早い。
朝4時に起きて再びバトルなのだ。朝の戦いにそなえるのだ。
カブトは夜から朝までしか出てこない。のんだくれてるオヤジとそっくりじゃ。
捕りに行くおれとそっくり……。
がきは朝に弱い。夏休みはラジオ体操もあるしな。フフフ、勝つ!!
【でも気がつくと時計の針は8時を回ってたりする……ちゃんちゃん】