周 健のブログ
朝から出てる?



Chernobyl: Consequences of the Catastrophe for People and the Environmentをネステレンコ博士と
共に著したアレクセイ・ヤブロコフ博士が3月25日ワシントンDCでBeyond NuclearとFriends of the Earth
そして国際連合のTRUST FOR MUTUAL UNDERSTANDING共同主催によるJapan Nuclear Plant Crisis
and Chernobyl Anniversary Forumに参加され、それは日本でも報道されました。この場にBELRAD所長
ヴァシリー・ネステレンコ博士が在席していないのは2008年に死去されたからです。
共著のアレクセイ・ネステレンコ博士は息子さんです。

さて、西日本新聞に掲載されたその記事

「放射能被害を過小評価」 ロシアの科学者 福島原発を懸念

これは多くのブログ、Twitterに再掲、引用されたのですが、西日本新聞には書けなかったことを
指摘しているものは皆無と言っていいくらいに見当たりませんでした。

日本政府は、国民に対し放射能被害を過小評価している。「健康に直ちに影響はない」という言い方は
おかしい。直ちにではないが、影響はあるということだからだ。

記事最後のこの部分ですが、これには続きがあります。西日本新聞が書けなかったこと、それは


“When you hear 'no immediate danger' then you should run away as far and as fast as you can,”
『「直ちに影響はない」と聞いた時には出来るだけ早急に出来るだけ遠くへ逃げるべきだ』



Japan Nuclear Plant Crisis and Chernobyl Anniversary Forum Beyond Nuclear press releaseより

ソビエト時代から政府の対応をずっと見てきたヤブロコフ博士のこの言葉は非常に重いものがあります。

Alexey Yablokov press conference today - watch on C-Span

こちらの25分35秒辺りで博士がどういう調子でこの言葉を発しているか見ることが出来ますので
是非ご自分の目で確かめてみて下さい。そして、その意味をよく考えてみて下さい。



更にもう1点

国際原子力機関(IAEA)は「最大9千人」としているが、ばかげている。
私の調査では100万人近くになり、放射能の影響は7世代に及ぶ。

とありますがこの博士の調査についてWHOが議論を避けていることが書かれていません。
WHOはIAEAとは違って命を救ってくれる正義の味方だと私達は考えていますが、
実際は原子力に関してはWHOはIAEAと協定を結んでいて言わばグルなのだということを以下の番組で
内科、トキシコロジーの専門家でヤブロコフ博士達のChernobyl: Consequences of the Catastrophe
for People and the Environmentを翻訳したジャネット・シャーマン博士が私達に教えてくれています。

EnviroVideo Enviro Close-Up with Karl Grossman "Chernobyl: A Million Casualties"

WHOとIAEAの協定については以下をご覧下さい。

概要
The Agreement WHA 12-40 between WHO and IAEA

全文
AGREEMENT BETWEEN THE INTERNATIONAL ATOMIC ENERGY AGENCY
AND THE WORLD HEALTH ORGANIZATION


it puts WHO under the yoke of the IAEA 「この協定はWHOをIAEAに属従させる」
グルとは言いましたが、このようにWHO自身も嘆いており毎年この協定を改正するため議題に
かけようとしていますが却下され続けています




そしてその通りWHOが原子力災害時には味方になりそうにないことを見つけてしまいました。

Can I drink the tap water in Japan?

飲料水の安全性について
WHOがご丁寧に「ただちに」と日本語で書いてくれています。




周 健のブログ-WHO GAL

以前あったこのRadiation Emergenciesの資料がありません。WHOはIAEAに完全に従っていますね。
(上の表には誤植があります。正しい表はこちら