①安倍内閣総理大臣年頭記者会見 平成26年1月6日 | とものブログ

とものブログ

業者のコメントがウザイのでコメント拒否にしました。

①安倍内閣総理大臣年頭記者会見 平成26年1月6日


安倍内閣総理大臣年頭記者会見

平成26年1月6日

【安倍総理冒頭発言】

 皆様、明けましておめでとうございます。
 この年末年始は、カレンダーもよく、御家族とゆっくり9連休を満喫された方も多かったのではないかと思います。
 明日は、来日するトルコのエルドアン首相と首脳会談を行います。今週の木曜日からは早速、アフリカ・中東へと最初の外国訪問に出かける予定です。心機一転、新たな気合いと緊張感を持って新年のスタートを切りたいと考えています。
 昨年は、台風、豪雨、竜巻など自然災害が相次ぎ、大きな被害に御苦労されながら新年を迎えられた方もいらっしゃると思います。
 東日本大震災の被災者の皆さんも、27万人を超える方々が避難先で新年を迎えられました。この1年間、月1回、東北の被災地を訪問してまいりましたが、夏あたりから青々とした農地、活気あふれる漁港、入居が始まった災害公営住宅、だんだん目に見える復興も進んでまいりました。今年も、一日も早い住まいの再建を始め、復興のさらなる加速に向けて全力を尽くしてまいります。
 昨年は、11月にはフィリピンでも台風による甚大な被害が発生し、日本の医療チーム1,200人規模の自衛隊が緊急支援活動に当たりました。この年末年始、お正月も休むことなく、遠く中東・アフリカの地において、南スーダンの人々のため国連平和維持活動に従事し、海の大動脈で、世界の船舶を海賊から守る自衛隊や海上保安庁の諸君がいます。摂氏50度にも達する過酷な環境のもとでも、士気高く任務に当たる彼らに対し、感謝したいと思います。
 今年も日本は国際社会と協調しながら、世界の平和と安定のためにこれまで以上に積極的な役割を果たしてまいります。
 二度と戦争の惨禍に苦しむことがない時代をつくらなければならない。アジアの友人、世界の友人とともに、世界全体の平和の実現を考える国でありたいと考えています。新年に当たってその決意を新たにいたしました。
 先ほど伊勢神宮に参拝いたしました。10月の遷御の儀に続く参拝でありましたが、境内の凛とした空気に触れますと、改めて身の引き締まる思いがいたしました。
 日本経済は、1年前の危機的な状況から脱し、順調に回復軌道を歩んでいます。ノーアウト満塁でマウンドに立った私は、自分の信じる球を目いっぱい投げ込んできたつもりであります。三本の矢によって日本経済はマイナスからプラスへと大きく転換しました。有効求人倍率は6年ぶりに1倍を回復。失業中で仕事を探している方々もいらっしゃいますが、その同じ数だけ仕事、求人がある状態となりました。中小企業の景況感も好転しつつあります。昨年末には、製造業で6年ぶり、非製造業では何と21年10カ月ぶりにプラスに転換いたしました。
 まだまだ厳しい方々もいらっしゃいますが、この1年間で景気回復の裾野は着実に広がってきました。1回表のノーアウト満塁の危機は何とか乗り切ることができました。
 今年は、攻守交代、1回裏で、デフレ脱却という勝利に向けて攻める番であります。
 この春こそ、景気回復の実感を収入アップという形で国民の皆様にお届けしたいと考えています。
 そのことが消費の拡大を通じて、さらなる景気回復につながります。この好循環を今年は全国津々浦々に至るまで、広げていきたいと考えています。
 今月、通常国会が始まります。5兆5,000億円の今年度補正予算と来年度予算、さらには従業員の給与を増やす企業を応援する税制の拡充など、税制改正もあります。
 目指すは経済の好循環、収入アップの実現です。今年の通常国会は、「好循環実現国会」であります。
 さて、今年は午年です。馬の視野は350度あるそうです。真後ろを除いてほぼ全てを見通すことができます。午年生まれの私としては、馬のように広い視野を持って、今年も政権運営に当たってまいりたいと考えております。
 他方で、馬はあらゆる方向が見えるがゆえに、臆病な部分もあると言います。
 日本も、20年近く続いたデフレによって、自信を失っていました。石橋をたたいて壊すがごとく、心配が先に立って、チャレンジを避けてきた面もありました。しかし、やればできる。世界は再び日本に注目しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックも決まりました。みんなで頑張れば夢はかなう。「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」という言葉があります。何事もやる前から思い悩むのではなく、まずはやってみる、チャレンジしようとする気持ちが大切なのだと思います。
 今年は2月にソチオリンピック・パラリンピックがあります。6月にはサッカーワールドカップが開催されます。日本の選手たちが世界の舞台できっと大活躍してくれるはずです。考えるだけでわくわくしてきます。頑張れば、来年の新年は、今年よりもきっとよくなる、そう信じて一人一人が新たなチャレンジに踏み出すことができる、皆さんがわくわくできるような一年にしていきたいと思います。
 国民の皆さんにとって、本年がすばらしい年となりますことを心から祈念いたします。
 私からは以上であります。

【質疑応答】
(内閣広報官)
 それでは、皆様からの質問をお受けしたいと存じます。
 質問される方は、所属とお名前を明らかにした上で、質問をお願いいたします。
 最初は、内閣記者会の代表の方からお願いをしたと思いますけれども、どなたが。
 どうぞ。
(記者)
 テレビ東京の渋谷と申します。よろしくお願いいたします。
 昨年は、アベノミクスの金融緩和と財政出動により、株価、為替が刺激され、経済指標が大きく改善しました。
 しかし、総理が求めるデフレ脱却が完了したという形ではありません。また、4月以降、消費税増税による反動も想定される中、今年も経済を最優先課題とすることを話されてきていますが、具体的に、いつ、どのような形で新しい政策を打ち出すつもりでしょうか。また、成長戦略の1つと数え、昨年の大きな政治決断として挙げられたTPP交渉で、日本はアメリカとの妥協点が見出せていないままです。TPP交渉の妥結に向けて重要5項目にある586品目の関税維持は必ず必要とお考えですか。その前提がなければ、妥結がさらに先送りになっても構わないと思いますか。よろしくお願いいたします。
(安倍総理)
 私は、そして安倍政権は、世界に誇るべき日本の年金、医療、介護、この社会保障制度をしっかりと守り、次の世代に引き渡していく責任を果たしていかなければならないと考えています。そのために、伸びていく社会保障費に対応し、さらに子育て支援を拡充していくために、消費税を5%から8%に引き上げていきます。それは同時に、国の信認を守ることにもつながっていきます。
 しかし、一方、我々はやっと15年ぶりにデフレから脱却できるかもしれないチャンスをつかみました。このチャンスを逃すわけにはいかない。だからこそ、この4月からの消費税アップに対応しまして5.5兆円の経済対策と1兆円の税制対策を行い、そして、経済成長、デフレ脱却、それとともに、同時に財政の再建、これを一度に達成するよりほかに道はないと考えています。
 そして、企業収益の向上を賃金の上昇や設備投資につなげていく必要があります。そのために、来年度から法人実効税率を2.4%引き下げます。1兆円規模の税制措置として大胆な投資減税を講じるほか、賃上げ企業への減税の思い切った拡充を行うことといたしました。昨年末には、政労使で企業収益を拡大させ、それを賃金上昇につなげていく必要があり、一致協力して取り組むという共通の認識に至ることができました。その実行に向けて、取り組んでいく考えであります。
 先の国会で成立をいたしました産業競争力強化法と国家戦略特区法などをしっかりと実行に移してまいります。今月には、今後実行していく施策の実行計画を策定し、実施時期と担当大臣を明らかにするとともに、さらなる構造改革を進めるため、今年半ばの成長戦略改定を目指して、雇用、人材、農業、医療、介護などの分野を中心とした今後の検討方針を明らかにする考えであります。
 TPPについてでありますが、TPPはアジア太平洋の未来の繁栄を約束する枠組みであり、まさに国家100年の計と考えます。農産品のいわゆる重要5品目については、衆参の農水委の決議をしっかりと受けとめ、攻めるべきは攻める、守るべきは守るとの方針で交渉に当たっています。
 TPP交渉は、本来、ウィン・ウィンの関係をつくるものであります。ただし、局部的には、国益と国益がぶつかり合います。国益をぶつけ合う中において、最終的な着地点をどう見出していくか、知恵を出して大局的な判断をする考えであります。
(内閣広報官)
 それでは、次に、三重県政記者クラブ代表の方、お願いいたします。
 どうぞ。
(記者)
 三重県政記者クラブ幹事社のCBCの松本と申します。よろしくお願いします。
 原発への対応について伺います。中部電力が計画断念を表明した三重県の芦浜原発計画を含めて、原発の新増設を今後進めていくのかどうか、総理のお考えをお聞かせください。



パー次の日記に続きます

(安倍総理)
 原発については、