響屋さんで高級料理に舌鼓をうちながらエロトークな夜 | NYで生きる!ベイリー弘恵の爆笑コラム

響屋さんで高級料理に舌鼓をうちながらエロトークな夜

私と、もう一人の友人がこの2月に節目の年齢に達したので、バースデーを友人らが祝ってくれることになり、響屋さんへ。

私がニューヨークに来た時に住んでいたアパートとまったく同じストリートの角にあった。1996年からはガラリとストリートの雰囲気は変わったけど、古いアパートはまだそのままなので、そこだけは懐かしい風景。毎朝ながめていた教会ももちろんそこにあった。

「ここの地下に住んでいたときに、酔っ払いが落ちてきたんだよ」と友人に知らせると、「あぁ~、これがハーレム日記にでてきていた場所なんだ」とハーレム日記を読んでくれていた友人。

 

響屋さんは、前回、私ら夫婦が行ったばかりの大衆居酒屋的な焼き鳥大将と同じく、イーストビレッジにあるのだけど。こちらは、格式高い洗練された和食をだしてくれる店なのだ。

和風の落ち着いた濃い茶色の木材が壁となっており、微妙にウェーブを描いている。トイレのドアも同じ木材を使っているので、トイレがどこにあるのかわからない。トイレの中に入っても、お香をたやさず焚いてあるので、いい香り。

奥にあるキッチンはオープンキッチンで、二人のベテラン板前さんの顔が見える。その向かいのお座敷には季節の花が飾られており、器も一つずつ陶芸家が心をこめてつくったような和の心あるものばかり用意されている。

働いている女性たちは、日本女性らしさを保っている人ばかり、しなやかで上品だ。産地や魚の種類、そして料理の内容もすべて記憶しており、お料理をだすごとに一品ずつ丁寧に説明してくれる。カンペを読み上げるわけでもなくサラサラと説明してくれる彼女らに、「こんなに記憶力がないから、私は働けないかも」と私。

 

柔らかい甘さのほどよい、お刺身。コリコリしたクラゲ、舌にからみつくネットリした餅のような豆腐。口の中で変わっていく微妙な甘さや、だしの味はさすが和食がユネスコ無形文化遺産になるべくしてなったと肯くばかり。

かいたばかりのキラキラ白いカキ氷の上に乗ってる生牡蠣も、アートのようだ。デザートも、私たちがバースデーなので、ちょっとした工夫があった。一粒のイクラ状の透明のゼリーが金箔で色付けされており、小さな長方形のチョコレートケーキにチョコなだけに、チョコんと中心に乗っている。チョコレート色に金色というのが、まるでパールが輝いているようでカワイイ。目で楽しませるのも和食ならではである。

河原でみつけた大きな石みたいなのを焼いて牛脂をのせ、その上でほどよい油身のお肉を焼いた。こういう客が自ら料理に参加し食すという演出も日本料理ならではで楽しい。

 

そんな素晴らしい和食を食べながらも、私たちはいつものエロトークで盛り上がる。内容をここに書いちゃうと、友人のプライバシーにかかわるので書けないが。

「年齢を重ねても、性欲だけは絶やしてはならぬ、それこそが若さを保つ秘訣」なのだとか。

 

そう豪語するお誕生日を祝われたがわの友人は、年齢をまったく想像できないまだまだ現役の美魔女。赤いドレスの似合う女性だ。世界を飛び回って笑いとパワーをどこまでも運んでくれる。

 

■饗屋(Kyoya)
94 East 7th St.
Bet 1st & A
212-982-4140

http://www.yelp.com/biz/kyo-ya-new-york