事件の真実



本店の店頭のテントが車に当てられて破損している事件が

あった。

ここの道路は2車線だが、産業地域で路肩が大きく、店の

前はガードレールがないので大型車がUターンするのに

店頭のテントにぶつけることがよくあった。

納品業者の可能性が大きいこともあって、従業員は納品

業者に心当たりがないか確認をとったが、わからなかった。

朝、従業員が市場に仕入れに行く前は何もなってなかった

ということだったので、そのあとの業者の可能性もあった。

6時以降だったらパン屋さんと乳製品の2社ぐらいだった。

でもI社員がKパンに問い合わせたら責任者が、運転手も

知らないと言っているし、車にもそんな形跡はありません

という返答だった。

ところが2日経った朝、私が会社に行くとKパンの責任者と

Kパンの運転手が土下座しているではないかww

どうしたか聞いたら、朝ダンボールを回収にきた私の親戚

にあたるおばさんがみていたということだった。

おばさんは運転手に「自分で言わないといけないよ。」と

言ったんだった。

それを聞いた従業員や店長が怒って電話したらあわてて

店に来て土下座して謝るという事態になったということだっ

た。

従業員は許さないような姿勢だったが、あの人たちはたし

かに悪いし、嘘を言った運転手はどうしようもない。

Kパンの責任者は「こいつはやめさせますから。」と言って

いた。

KパンはYパンとは違い、運送業者、あるいはアルバイトで

運転手は正社員ではない。

だからやめさせるとか言えるんだなともおもった。

でも私の従業員もいつまでも意地を張って怒っているだけ

では何の得にもならないと思った。

プロ野球で元巨人の川上監督は、抗議に行った時にこう

言ったそうだ。

「私も立場上来ているけどそう簡単にジャッジがくつがえる

とは思わないし、あなたがた審判の立場もわかる。

私はセーフだと思ったがあなたたちがアウトというんだった

ら従うしかないが、まぁしっかりジャッジしてくれ。」と言って

審判にプレッシャーを与えてベンチに戻ったそうだ。

それによって巨人に対して審判も甘くなったそうだ。

従業員も会社の看板があってわりと業者に強い姿勢をしめ

すが、それは従業員に対して業者が従っているというより

感謝の看板の力が大きいこともわかって業者に接してほし

いものだと思った。

私はKパンの責任者に「テントは直してくれたらしいし、まぁ

それ以外にパンでサービスしてくれればいいのでもう帰って

くれていいよ。」と言った。

やっぱり会社なんだから利益になる方向に持っていくことが

大事だと思うし、いつかこちらにも落ち度が出来るかもしれな

い。

だから貸しとくところは貸しといたほうが後々のためにいいん

じゃないかと思うのだった。


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