事件の真実



私はビデオでどのカードを誰が使っているかを確認するため

翌日は2階の商人会の休憩室で2時から確認作業に入った。

アルバイトがサービスカウンターからお客様側に向いている

商品券発行機に手を伸ばして500円の商品券を何枚も出して

いる。

誰がどんなカード名で商品券を出しているのか確定しなければ

いけなかったが、ほとんどのカードは自分の名前ではなく、偽名

だった。

当初だれが不正を働いているのかが問題だったが、夕方のレジ

アルバイト7人全員が関与していた。

カードの申込用紙をみて、電話をしてみたが、当然でたらめだっ

た。

カードと使用者の紐づきを確定するために毎日、2時間ほど

かかって調べた。

なんと1人あたり10枚前後のカードを所有していたため、かなり

の時間がかかったのだ。

通常は買い物をしてお金の代わりに商品券をつかうのが普通で

商品券を現金に換えるということはあってはならないのに、平然と

行われている。

調べるのにまだまだ時間がかかると思われたため、私はレジ会社

に商品券のボタンをレジに作ってもらい、お客様が商品券を出した

らそのボタンを押したら500円と認識するようにした。

それで現金と交換するのをふせぐためだった。

朝の朝礼でもみんなに操作の指導をし、商品券を決して現金として

レジで打たないように指導した。

しかし、今まで自由にお金と換えてきたアルバイトがちゃんと実行

するはずもなかった。

私は部門長会議で今行われている不正とその対処についてみんなに

話した。

夕方のバイトは全員いなくなる。

私は「このスーパーはみんなの生活がかかってるもんでしょ。みんな

で守っていかなければならない。

夕方のレジは全員いなくなるのでいなくなってから新たに補充できる

までみんなで守っていかなければいけない。

要するにみんながレジに入れるようにしなければ店は守れない。

明日から部門長がレジに入れるように研修していきます。」と告げた。

当然、レジでこのことを知っているのはレジ主任と副主任だけだ。

全額回収しなければならないので箝口令をしいた。

各部門長は練習はしたが、使い物になるのは1人~2人だけだった。

ポイントが打ち込まれても記録紙に残らないために、各カードのポイン

ト状況を毎日調べる必要があった。

一番新しいバイトがポイントを打ち込んだところが写っていたが既存

のバイトは1回の操作で多くても100万円(商品券1万円分)の打ち

込だったが、そのアルバイトは500万円打ち込んでいた。

サービスカウンターのレジは責任者番号を入れるので、誰の時間に

ポイントが打ち込まれたかは確認できた。

しかし、それもすぐにできなくなった。

というのも、レジを一旦終了させてからポイントを打ち込むようになった

ため、翌朝のレジのパートがポイントを打ち込んだようにしてきたのだ。

どこまで悪賢いんだとおもったが、危機感を感じてるかもしれないと

思うのだった。

しかし、今までそのお金で遊びまくっていたものを急に放棄することは

できないようだった。

私は、不正カードを識別しやすくするためにカードは登録するときに

どのあたりからお客様が来ているか調べるために住所を登録するの

だが、その仕組みを利用して、【窃盗地区】を新たに設けてわかり

やすくした。

半年前から急速にみんなでやりだしたようだった。

半年で出された商品券の金額は700万円以上。

これは実際に7億円買い物をしないとだせない商品券の金額だった。


調べ出して2週間ぐらいたって、事務所の事務員2人のうちの一人が

「こんなの気の弱そうな1人の男の子を締め上げたらみんな吐くんじゃ

ないですか、すぐに終わりますでしょ。」とつっかかってきた。

私は回収するために地道に毎日調べて来たので腹が立って「その子を

締め上げてなんぼ盗ったか聞いて盗った金額正直に言うのか~

それで盗った金額回収できなかったらあんたは責任とれるのか、責任

も取れない人間が余計なこと言うな。こっちは全額回収するために

毎日時間かかって調べてるんじゃ。」と言った。

そしたら事務員も青果の部門長がそう言ってたといったので、「そしたら

締め上げて回収しそこなったらおたくが責任もつの?青果の部門長?

口だけで責任取れない奴がごちゃごちゃ言うな。」と言って一喝した。


口だけならいくらでも言える。どう回収するかが問題なんだ。



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