店を作るために最初に勉強に行ったいとこのスーパーを
やめるときにいとこの社長のYからもし、機会があれば
私の親父の弟子でもあるFちゃんの店みてやってくれと
言われていた。
1年ぐらいたってその話を思い出した私は、自分の店が
できるまで、しばらくFちゃんのミニスーパーを手伝うのだ
った。
そして自分の店を自信とはったりでなんとか出店の話を
進めてきたときにFちゃんの店にいとこのY社長が来た。
そして私に言った。
「お前、スーパーなんか出来るわけないやろ~99%
無理でも1%ののぞみがあれば何にも言わないが
100%無理なのになんでするんじゃ~もし、テナントとか
の保証金とかもらってるんやったら、今から行って返して
来い。」と言った。
そして「俺のとこはあと2年したら年商50億円はいくぞ、
お前みたいなわけのわからんやつに何ができるんじゃ~
スーパーをするには10年以上の経験がいるんじゃ~。」
と言った。
私はムカっときたがそこは大人なんで、Yの店で働いて
いた従業員を私が引き抜いたみたいに思われているので
誤解を解くために「その従業員が辞めると聞いたので誘っ
ただけで、引き抜いたんじゃないと言った。」
でもYは「そんなんかまわん。俺も同じような事してきた。」
と言った。
こいつ全然わかってない。お前と一緒にすんなよと思った
瞬間、「ブチッ」と頭の線が切れる音がした。
私は「だから引き抜いたんじゃないといってるやろ~何度
言ったらわかるんじゃ~
それに10年以上勉強してたらそれこそ年食って勝負でき
ないようになるやろ~
俺の店は年商50億円は行くのは無理でも、お前とこみた
いにこの業界は長い時間働くのが当たり前と思ってるよう
な人も育たないスーパーには負けんわ!。」
と言ってやった。
そして2年後にはいとこのスーパーの年商をあっさり抜い
ていた。
従業員にこの話をしたら、引き抜いたと思われた青果の
部長は「まだあんなとこと比べてたの。」と笑った。
いっしょにいとこの店で修行したS部長も「今考えたら
たいしたことないスーパーやったな。100%無理だと
いった相手に抜かれたらどうしようもないの~」と言った。
しかし、私はY社長の言ったことはまんざらでもないな
と思っていた。
ここまでくるのにみんなが知らないところで私は危ない
状況が何度もあったからだ。
まぁ過ぎれば笑い話だけど、あんなことを言われて
負けるわけにはいかなかったのは事実だった。