スイスのメディアでは、フェデラーについての記事がない日はない位、いつも彼の話題満載です。

 

 前出のブログでご紹介した通り、ロジャー・フェデラーのもう一つの顔、彼の持つ財団が行うアフリカ慈善事業で、今週月曜日に、1万人以上の観客を埋め尽くす、大きなイベントがありました。

 その日に、何と1.4 ミリオン(日本円で約15千万円)を集め、メディアでは大きな話題となりました。

 

その前日の日曜版の現地新聞記事には、彼の母親のインタヴューも珍しく掲載されており、彼の財団についての内容がありましたので、少し要約してみます。

 

 記事によると(49Sonntagszeitungスポーツ欄)、ヨーロッパにおけるスポーツ選手のスポーツ財団では、大概、年間凡そ1億円以下で行っていることを考えると、フェデラーの財団はそれより多い投資金額で、年間10億円以上を投資する世界一の寄付金を持つタイガーウッズに次ぐ様です。

 フェデラーの場合、2003年にロジャー・フェデラー財団を設立し、28.5 ミリオンスイスフラン(日本円にして凡そ31億円があり、その内、彼自身が投資したのは、22.8 ミリオンスイスフラン(凡そ25億円)と言います。

彼の両親も、その財団のボードメンバーになっており、フェデラーは財団の会合にも年2、3回は顔を出し、実際にお金がどう使われるかにエネルギーを費やして、心を傾けていると、記事にはあります。

 フェデラー財団には、他にも3人のスタッフがいて、そのうち2人はアフリカに事務所があるとのことです。

 

また、フェデラーの母親のインタヴュー記事によると、「フェデラーは、再びテニスをプレイすることに大いに楽しんでいるようだ。」と回答し、年を取ったら、ゆっくり出来るのかと思いきや、そんなことはない、彼の母親自身、「やることが沢山で、忙しい。だけど、やりがいがある。」と話しています。

 

彼が自分の財団でアフリカを訪れる際には、「小さい子供達には誰も彼が有名なスポーツ選手という事を知らないが、子供達とすぐ慣れて、信頼されて、よく遊んだりしている。」と、彼女は語っています。

 

 元々、フェデラーの母親が南アフリカ出身だった縁で、アフリカの貧しい子供達への財団設立に至っているわけですが、スポーツとしてのテニスだけではなく、家族の中の父親としての顔と、更に、このライフワークと忙しい有名人は、ファン層には、子供からお年寄りに至るまで年齢層が幅広いと、昨夜のスイスTVのニュースでは紹介されていました。

 

 フェデラーは、コートの外でも多忙で、今月末には、シアトルで再びアフリカへの寄付を募るイベントがあり、こちらはビルゲイツとのコラボになる様です。

 また、月曜日のチューリヒのイベントマッチでプレイしたアンディ・マレーですが、11月には、逆にフェデラーが、英国のイベントへ参加することが予定されています。