本日午後、多頭飼育崩壊の相談がありました。
相談者（飼い主のご親戚）が直接ティアハイムにお越しになり、なんとかなる方法はないか、せめて子犬だけでも・・・というお話で、そう遠くない場所でしたので現地に行きました。
住宅街にある民家（戸建）で、不妊去勢されずに犬が増え続け、成犬・子犬あわせて70頭を超える頭数になっていました。
衛生上の問題はもちろん、臭い、吠えなどで、近隣からの苦情も保健所には届いているようですが、改善されていません。
ここまで増えてしまうと、個人でどうにかしようとしても、もう無理なのです。
玄関を開けるといきなり多数の犬。
こちらに寄ってくる犬も多くて、人馴れしている子もいます。
玄関の奥の部屋はリビングだった場所でしょう。
糞尿の堆積で、この中で人が暮らしているとは思えません。
2階に続く階段の登り口。
階段にも糞が堆積しています。
犬たちは1階と2階を自由に行き来しているようです。
2階の踊り場。
2階の階段上がって左手の部屋。
ゲージに入っている犬もいるようですが、高いところにも上っています。
1階にいると、2階でキャンキャンと喧嘩しているような声が頻繁に聞こえてきました。
これだけの数がいれば、餌の取り合い、場所の取り合い、発情期のメスを巡ってのオス同士の喧嘩など、絶えないだろうと思います。
2階の奥の部屋は、トイレでしょうか。
ここにも糞尿の山。
人間の生活ゴミは、ほとんどありません。
壊れた家具や骨組だけの棚、ゲージ、そして糞尿の山・・・。
掃除とか片付けるとかの域は超えているので、とりあえず今日は、現場確認と子犬優先の引取りをしました。
飼い主と相談者に、子犬だけ集めて、1階玄関脇のゲージに全て入れてくれるようにお願いしました。
生後3週間～3ヶ月くらいの子犬が15頭。
この子たち以外に、まだ4頭の乳飲み子犬がいましたが、この子犬たちは紹介先があるとのことで手放さないので、また2週間後くらいに経過を聞いてみようと思います。
子犬たちは皆、どこかしら咬まれたような傷があり、また、お腹がパンパンに膨れ上がっている子もいて、元気食欲はありますが、とてもこの場所で生き残ることは厳しいでしょう。
きっと生まれてもすぐに亡くなったり、喧嘩で亡くなったりしているはずです。
相談者（親戚の方）が、別途、子犬2頭は自分で責任を持って里親を探すとのことで連れ帰りました。
2階のベランダにも、こうして犬達が出てきて吠えています。
近隣の方は、お困りではないでしょうか。
事実、保健所にも近隣の方からの苦情や相談があり、保健所も足を運んでいるようです。
でも、その解決策が、なんらなされていない。
犬の写真を撮ってＰＯＰ（ポップ＝里親募集の紙）を作って動物病院などに貼らせてもらいましょうとか、そんなレベルです。
飼い犬に子供が生まれてどうしましょう、という10頭以下の犬の話ではない。
今日この場所に70頭以上いた犬達の中から、親戚の方が2頭、アルマが15頭の犬を出して、それでも残り50頭以上の成犬です。
犬は個人の娯楽だとか財産だから手を出せないというレベルを超えていて、ここは保健所＆行政（センター）が介入して、適正飼育になるように、まずは頭数を減らす、不妊手術を行う、この2点は早急に進めなければなりません。
地域の安全や環境の改善の意味でも、放置してはいけない現場です。
飼い主さんは、犬を減らす、放棄すると言っています。
そうはいっても、どうしても残したい犬が何頭かあるようですが、その話はもっとあとでいい。
全頭放棄を求めているわけではありませんので、とにかくこの場所で、また子犬が産まれることのほうが怖い。
これから、保健所、センターとも話をしていきますが、このままでは不妊手術が追いつかずに、また子犬が産まれてしまいます。
丸投げで申し訳ありませんが、「犬を引き取って不妊手術して譲渡まで」、をご協力いただける団体様、ボランティア様、どうかお力をお貸しいただけないでしょうか。
50頭以上いる成犬の内訳は、オスメス半々くらいで、今日ざっと見たところ、まだ1～2歳以下の若そうで小ぶり（10キロ以下）の犬も10～20頭はいました。
最初の犬は、ビーグル（現在11歳♂）、柴雑、スピッツ系の雑種、だったそうですが、この最初のビーグル♂の子が強くて、ビーグル系の雑種も多くいます。
引取協力いただけます場合は、アルマのお問合せからご連絡ください。
飼い主自身は体の調子が悪く働いておらず、同居の家族2名で生計を立てています。
犬のフード代もキツキツのようですが、栄養失調やガリガリの子はいませんでした。
なんとか餌は与えているという感じです。
本日、アルマにご支援いただきましたフードから、大袋7個（60キロくらい）をお渡ししました。
幸い、持ち家の戸建で、退去の期限があるわけではありません。
でもこのままで良いわけはなく、第三者の手助けが必要です。
親戚の方には、飼い主と協力して、不妊手術代、1頭1万円くらいの負担は、時間がかかっても支払いすることを努力してくださいとお話しました。
アルマでも不妊手術（メス優先）の協力はしていきますが、頭数が頭数だけに、一挙に行うことも出来ません。
低料金で手術してくださる動物病院への搬送もご協力してくださる方がありましたら助かります。
以上、取り急ぎですが、何卒、よろしくお願い致します。
本日引取の15頭の子犬のうち6頭は、CACI 金子代表が引取検討してくださって、明日お迎えに来ていただける予定です。
ティアハイムも一時スティでも犬が増えて、ちょっと深刻です
サポート基金、緊急引取引取枠を増やしました。
不妊手術が急ぎ費用です。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。
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