アメフトにかける想い | 毎日スポーツ!毎日お祭り!毎日感動!フォトクリエイト社員、熱血ブログ!

アメフトにかける想い

  京都市に在住のYさん。
  彼女の息子は東京でアメフトをやっている大学2年生だ。


  現在、親元を離れ、東京で暮らしている。
  今回は、そんなYさんと息子のエピソードを。



  Yさんの息子は大学に入学、
  気楽なサークルに入ろうと思っていた。
  身長188cmで体格のいい彼は、ラグビーをはじめ、
  さまざまな部活から引っ張りダコだった。


  しかし、そのたくさんの勧誘の中から、
  彼は、花形のアメフト部に入部を決めた。


  最初はなんとなく始めたのに、
  やっていくうちに夢中になり、
  彼は「アメフト」というスポーツに
  大学生活の楽しみを見つけた。


  とはいえ、体育会は毎日がつらい練習の連続。


  試合に負けたりもする。


  本気でやめたくなる日だってあった。


  それでも、「やるからには最後までやろう」と、
  母親であるYさんや友だちの励ましで
  なんとか2年間続けてきた。


  息子がアメフトを始めてからずっと、
  Yさんは、彼をそれほどまでに夢中にする、
  アメフトの話を聞いてみたいと思っていた。


  なのに息子は、
  「つらい、負けた、苦しい」とそっけない答え。
  そういう息子の様子に、
  「恥ずかしがり屋だから答えてくれないんですよ」と
  Yさんは苦笑いしていた。


  息子のプレーが見たくても、
  京都と東京じゃ離れていて見に行けない・・・。


  そんな時、Yさんは息子の試合の写真が
  オールスポーツに掲載されていることを本人から聞き、
  「恥ずかしいから買わないで」と言われつつも、
  内緒で購入。


  数週間後、届いた写真で初めて息子の勇姿を見た。
  電話でしゃべらない息子が、写真で何かを語りかけていた。


  「写真を見たら、どれだけアメフトに真剣か、
  集中しているかがわかった」
  とYさんは言う。


  写真を通して、Yさんは初めて
  息子のアメフトへの情熱を知った。
  何かを見つめる息子の眼差しは、
  普段は見ることのできないものだったそうだ。


  また、息子以外の他の選手の写真を見て、
  さらに感動を覚えたのだとか。
  チームメンバーの強いつながりの中にいる
  幸せな息子を知ることができたという。


  

  ■写真は関東学生アメリカンフットボール 2006年度秋季リーグ戦の模様


  現在、Yさんには考えていることがある。
  「私はオールスポーツで撮影していただく写真で、
  息子のアルバムを作ろうと思っています。」


  卒業する時の息子は、
  きっとまったく違うでしょうから全部集めるんです。と。


  今は恥ずかしがって嫌がるかもしれないけど、
  自分の子どもはいくつになっても
  やっぱりかわいいものなのだそう。


  「彼が結婚して子どもを持ったとき、私たちの親心を理解し、
  写真を見ながらアメフトの話をしてくれると嬉しいですね。」
  とYさんは、最後にそう語ってくれた。



  写真は、人間のほんの一瞬を写したものだけれど、
  実は人のいろんな「顔」を見せてくれるものなのかもしれない。


  今の「顔」はもちろん、
  時には未来の「顔」をも写すのであろう。



  (文責:都築)