『恋する乙女理論』 | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

「ああ、実際、私は何も知らなかったのですね……」

「犯人がいなければ名探偵が必要ないように、悪の秘密結社がなければ正義の味方が必要がないように。
 あまりの暗黒面に堕ちたお姫様がいなければ、きっと白馬の王子様だって存在できないだろうと、そう私は思ったのよ。
 ……穿ち過ぎかしら?
 でもまあ、そんなところ。
 あまりにも悲劇的な過程で売女まで堕ちた女を救ってくれる人はいるかしら?
 ま、私はもう一段階堕ちることにしたんだけれどね……ただ、『誰かに見つけてもらう』、その難易度を上げるためだけに、人を殺した私を――殺戮を続けた私を、受け入れてくれる誰かなんて、いるものかしらね?」

 なんかどうも『その人しかわからない凶行』に至るヒロインを書いてみたいとか思う。
 プラスではなく、マイナスの方向性。
 ひたすら人生でその墓穴を掘るような。
 ひとことで言うと精神病的なテイストなのかもしれないが……まあ、精神病と言えど、色々なパターンがあるだろうしなw

『救われるために殺戮を繰り返す女』というのは、ぶっちゃけタオルケットをもう一度のぱりぱりうめから思いついた感があるのだが、『選ばれない女』というのも考えた。
 恋愛とかでもひたすらに選ばれない不幸な生。
 そして、選ばれると、その愛を無価値なものと思ってしまうという……っていうか『選ばれない女』非道いなw 何その非生産的な人生(笑)