今の梅雨時も注意、学校での熱中症が増加 | 「365日の言の葉」

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【昨日は「梅雨の雨」をテーマに書いた内容でしたが、今日は今この季節に一番注意すべき、「熱中症」について書きました】




「中」という漢字を、暑くなると頻繁に目にする機会が増えることがある。「気を付けなければいけないこと」としての常套句としては、立派すぎるほどに怖さを十分に孕んだ病気や症状の名前として存在する、「熱中症」に「食中毒」という2つの言葉である。どうしてこの「中」という漢字を使うのかというと、その中に人間がいるという訳ではなく、この「中」には「あたる」という意味がある。この「あたる」を漢字で書くと、「中る」である。この表記にした時の意味は、「中毒する」という意味になる。つまり「河豚の毒に中る」というように、「害となるものによって体などが損なわれる」、「害を受ける」という意味がある。最初に書いた「熱中症」も同様である。熱が体に籠り、その熱が蝕むということである。高温多湿のところに長く滞在することで、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体の調整機能が働かなくなり熱が溜まり発症する。症状としては、目眩や失神や筋肉の痙攣、嘔吐に頭痛などが起き、対応が遅れると多臓器不全を起こしやすいて死亡する恐れもある。実際に、亡くなった人の数も増えているようで、消防庁によると昨年6~9月に全国で約5万9千人が、熱中症で緊急搬送された。



高齢者が、全体の半数近くを占める割合が多いのだが、若い人にも侮ってはいけない。昨日の朝日新聞の見出しには、『熱中症 学校で4970件』という文字が踊った。実は、部活動など学校でそれが起きる子供たちが増加傾向にあるという。日本スポーツ振興センターによると、その数は2005年度の約2倍にもあたるといい、死亡事故は約20年間に80件にも上るという。その数を分析すると、8割以上が7~8月に起きていた。体育祭の練習などの「体育活動」での事故が74件で、その内の69件は部活動絡みが占めるという。屋外での体を動かす機会があると当然その危険性は高まる一方で、競技別に見ると
1)野球…19件
2)ラグビー…10件
3)サッカー…7件
と並んでいる。この競技別はあくまでも氷山の一角であるため、屋外での運動は炎天下でのランニングやダッシュをしていたケースが多い。また、室内競技も危険を孕んでおり
3)剣道…8件
4)柔道…6件
と少ないが、直射日光を浴びずともムシムシとした湿度の高さからも熱中症を起こしやすい。



約7割が高校生であり、学年別に見ると高3では6件と少ない。大学入試を目前に控えた生徒は、部活動自体もあまり増えることがないためと思われるが、一方で高1では27件と約5倍近くに増える。競技に十分慣れていない中での激しいトレーニングが、事故に繋がった可能性があるという。9割は男子生徒であり、肥満傾向のある人が多いというデータもあるという。部活動での熱中症の対策としては
1)直射日光での長時間を運動を避ける
2)なるべく涼しい時間帯を選ぶ
3)休憩を頻繁に入れる
4)下痢、発熱、疲労などがあれば休む
5)こまめに水分補給
6)直射日光は帽子で防ぐ
7)軽装で、吸湿性や通気性のよい素材を選ぶ
8)意識障害があれば、すぐに救急車を要請する
このような対策をすべきだという。夏は一番気を付けるべき季節だが、6月つまり梅雨の時期も注意が必要である。体が暑さに慣れておらず、また気温が低くても湿度が高いと危なく熱中症を起こしやすい。調査に携わった国立スポーツ科学センターの川原 貴センター長は、「トレーニングが本格的になる高校生で多くなる傾向がある。水分補給や休憩をしっかりとるなど、熱中症対策をしっかりしてほしい」と語っている。



最初の方に紹介した日本スポーツ振興センターは、学校で起きた怪我や病気類いの医療給付をしている。全国の児童や生徒の約94%が加入しており、熱中症で5千円以上の医療費がかかったケースを調べた。毎年のデータがある2005年度以降は、日照時間が少なかったという2009年度などを除けば、年々増えていった。2005年度は、2565件という数で比較的少なかったように見えるが、それでも2000件以上はあった。2010年度以降は、3年続けて4000件を超えているという。要因としては、ヒートアイランド現象や地球温暖化による影響もある他に、ニュースで取りざたされていることから熱中症への意識や関心が高まって、診察を受けるということが増えたことも原因とされているという。東海3県では、先月5月26日から6月2日の8日間だけで、少なくとも合計約220人が熱中症の疑いで搬送されたのだという。名古屋地方気象台によると、今日23日以降は梅雨前線が南下して、30度を超える日が続くのだという。室内でも熱中症にかかりやすいことから、無理せず我慢をせず室内でも冷房をいれることが必要である。暑いも寒いも、他人の判断より自分の判断を信じること。自分の体は自分でしか分からないのだから…。