ランフラット・タイヤと空気圧センサーの関係 | yariさんのブログ

ランフラット・タイヤと空気圧センサーの関係

昨日も当ブログを賑わしましたランフラット・タイヤですが、そもそもは名車「ポルシェ959」と言う80年代末のスーパーカーにまで遡らないといけません。
yariさんのブログ

競技用を意図して製作されたこのクルマには、スペアタイヤという邪魔なモノ(あくまでも競技に!と言う意味です)を搭載するスペースが存在しませんでした。

その為、パンクして走ってもホイールからタイヤが外れない様な特殊な噛み合わせ部分(ホイール側=リム:タイヤ側=ビード)を持ったホイール&タイヤが開発されました。(通称デンロック・システム)


そしてパンクを感知する為に、ABS(アンチロックブレーキシステム)センサーを使ったシンプルでいて確かなシステムを持ってました。(ホイールにもセンサーの様な物は装着されてましたが、電池等は使用してなくて、クルマ側からの信号を跳ね返すだけのモノだったようです)


ポルシェ959での奔りを、本当の意味でランフラット・タイヤとして広めたのがBMWです。
yariさんのブログ

ここで初めて、空気圧がゼロになっても、チャンとタイヤが支えて走行出来る様になったのです。

当然BMWも空気圧モニターは装着されています。

でもそこへ”パンクしてます!”と言う信号を送るのは、ホイールの中の空気圧センサーではないのです。

このBMWも各車輪についてる回転センサーを使って検出してるのです。

幾らランフラットとは言え、パンクするとたわみが多くなります。(別の表現で言うと、タイヤの外径が小さくなる)

そうすると、その1輪だけ車輪の回転数が違って来ます。

その差を使ってメーター内でドライバーへパンクを知らせるのです。

但し、パンクしたのは分っても、”何処のタイヤが?”と言うのまでは教えてくれないグレードもあります。


一方日本では、四代目「ソアラ」現行「レクサスSC」で標準装着され、昨日も紹介した「日産GT-R」へと続きます。

そしてそのどちらもが、イン・ホイール形式の空気圧センサーを備えます。

このシステムの良い所は、”何処のタイヤがパンクしている!”と言う事をドライバーに伝える事が出来る部分です。

痒い所にまで手が届いている日本式と、シンプルでいて伝えないといけない所はキチンと伝えるBMW式。

どちらがどう!とは申しませんが、日本式の方法を取るのなら、各タイヤの現在の空気圧を表示する位までしても良い筈です。


って書いてしまうと、日本式の詰めの甘さとBMWの程よいさじ加減が際立ってしまいますねぇ。