9/1に整形外科クリニックでアレクサンダーテクニークについての勉強会を行いました。
クリニックの理学療法士長さんがフェルデンクライスに興味を持っていて、僕がアレクサンダーを勉強していることを知って依頼をして下さったのです。
士長さんからは、「患者さんに体の動かし方を教えるやり方を教えて欲しい」とのリクエストがありました。
僕自身まだ勉強中で、体系づけて伝えられるか不安でしたし、初心者の人が動きの変化を感じられるほどの手のワークは自信がありませんでした。また、僕が中途半端に伝えて「アレクサンダーテクニークってこんなもんか」って思われることは絶対に避けたいことでした。
でも、僕自身の勉強のため、チャレンジさせてもらいました。
講義の内容は
・アレクサンダーテクニークについての説明
・F.M.アレクサンダーの紹介
・プライマリーコントロール
・プライマリーコントールを阻害している習慣的反応
・Inhibition
・Direction
・アレクサンダー教師がInhibitionとDirectionを教える方法(マッピングとハンズオン)
・生徒に触れるときの留意点
実技として
・生徒に触れるときに自分と生徒全体を思って触れる vs 触れている所にだけ集中して触る の対比
・生徒にも触れられ返されていると思って触れる vs 自分だけが一方的に触る の対比
・上肢帯と体幹を分離させる
ことを行いました。
当日は、色んな病院から15人の理学療法士さんが参加されました。
それと、ヤスコ先輩がヘルプに来て下さいました。
講義中は、浮足立って、顔がこわばりついて、声がうわずってしまうことに気付いて、自分の体のサイズや地面に足をつけていることを思い出すことに必死でした。
実技でプライマリーコントールが働いている立位姿勢と働いていない立位姿勢をやったとき、声の出方の違いをみなさんに説明ながら、自分自身で「ほんまに全然違うわ」と感心しました。そこから自分の体を思い出しやすくなった気がします。
みなさんの反応が自然と情報として入ってくるようになりました。
実技では対比を重視して行いましたが、多くの方から「触れてる感触が全然違う」とのフィードバックが出ました。また、触れられている方からも「手の柔らかさが違う」などのフィードバックがありました。
上肢と体幹の分離の実技では、教師役が「こっちが上肢で、こっちが体幹」と思いながら触るだけで生徒役さんの体に変化が起こることを体験して頂きました。
「触ってるだけやのに違うんやなあ」と感心している方もいれば、キツネにつままれたような顔をしている方もいましたが、概ねみなさん変化を感じられたようでした。
セラピストの心や体の状態で、患者さんに伝えるメッセージや患者さんから得られるメッセージはこんなに違うんですよ、ということを多少ですが伝えられたと思います。
人に伝える難しさを実感できて、いい経験をさせてもらいました。