昔、私がまだ小学生の頃、母方の祖母が半年に一回くらい、一週間くらいお泊まりに来ることがありました
祖母の家は田端なので、いつも山手線にのり、新宿で乗り換えるときに、横濱のハーバーを買って、それをお土産にやって来ました
脳出血を患って、杖をついていましたが、この黄色い杖を持ってるとね、事故に遭ったときに、たくさんお金がおりるんだよ!だから、車も気を付けてくれる魔法の杖だと!
その、黄色い杖をつきつき、お祖母ちゃんはうちに来ました
お祖母ちゃんがきているからといって、どこかにつれていくわけでもなく、母はいつも通りに過ごしていて、いつもの生活にお祖母ちゃんが加わるというくらいのスタンスでした。裏の和室がお祖母ちゃんの居場所で、お相撲をやっているときは、お相撲の始まる早い時間からお相撲のやっていないときは、四時からの水戸黄門の再放送を楽しみに、テレビの前にちょこんとお茶をすすって座っていました
そんな感じでしたが、いつもお祖母ちゃんがくると、母が口元の髭のようにもっさり延びたうぶ毛を、日の当たる明るいところで、剃ってあげていました
顔が近くて、気恥ずかしいのか、お祖母ちゃんは目を閉じて、じっとしてたな~
お祖母ちゃんは母の姉夫婦と暮らしていましたが、たぶんうぶ毛までは手が回らなかったのでしょう…
ちゃんとやってもらえばいいのに!と口では文句をいいながら、目はなんだか嬉しそうに、安全カミソリでシャッシャッと剃っていた母。
きっと、小さな親孝行だったとおもいます
お祖母ちゃんは、もう私が大学の頃に亡くなり、そんな光景も遥か昔の思い出でしたが、先日、キルトフェスティバルにお出掛けしたときに、ふと気づきました
母のくちもとにうぶ毛が…
しかも結構長さがある…
定期的にうぶ毛を剃っていた母です。
毎日お化粧もしていて、毎日鏡をのぞいているはずなのに、なんだかすごく衰えを感じて、思わずお祖母ちゃんが重なりました
弟夫婦と一緒に住んでいて、色々お世話をかけていますが、お顔の手入れなんて、お嫁さんは気づかないし、気づいたとしても言えないだろう…
本人にいきなりいうと、すごくプライドを傷つけ、落ち込むので、今度私の家に来てもらったときに、剃ってあげよう…
うん。そうしよう。
同じ家にすんではいないけれど、同じ家にすんでいないからこそできることを、私はしてあげようっと。
いままでも。これからも。ずっと。
小さな親孝行をしたいな、と思いました
昨日のイチゴ大福、たまには断面見せまーす!
牛皮が、ほんのりピンクでかわいいです
ちょっと小さめのイチゴを使うと楽に包めますよ
床屋さんの店先にある、レディースシェービングのポスター。
いつかいってみたいと思いながら、行き帰り素っぴんで来てください!なんて聞いたら、一体何時ごろにいったらいいのか、皆目検討がつかず…
なかなかいけない、でもいってみたいところです