仮面ライダージクウ・第1話 前編 | ダスデレラだーすー

仮面ライダージクウ・第1話 前編

第1話・「警告!コイツが新時代のHEROだ」





【CAST】

小清水達雄:小堀慎平



リ サ:竹本 彩



ショウゴ:上鶴 徹(D2)
マ イ:薗田杏奈



オ ギ・笠原紳司



川地利博:八代真吾
仁木真子:工藤里紗



不審者:ムロツヨシ
おばちゃん:上村依子



傷の男:S・M
団員1:A・K
団員2:Y・I
団員の女:T・A



ボ ス:K・A
大和新治:小宮孝泰



サナダ:川崎麻世





【スーツアクター】

ジクウ:高岩成二



ワイルドボ・アアトロシアス:渡辺 淳



脱獄囚アトロシアス:高田将司、藤井祐伍、岡田和也、玄 也、伊藤教人、中村博亮



小野友紀、橋口未和



ほか





【アバン】

2011年のある日…とある青年が、あるヒーローに変身し、肉弾で怪人とバトルを展開してる光景から、この物語が始まる。その光景をバックに、こんなナレーション



青年:「これが、今から起ころうとしてる現実なんだけど…本当に信じられないぜ、まさか、俺がライダーとして戦う事になるんだもんな…(汗)」



こう語る青年こそ、これから、この物語で活躍するライダー・ジクウに変身しようとする男である!
舞台は変わり、ここは、何百年も先の、西暦2415年。既に時間移動技術は確立され、一般的にもタイムトラベル技術が実用化されてる時代となってたが、これを悪用し、異なる時代への逃亡、不法な歴史改変、不正な利益収受など、これら《時空犯罪》と呼ばれる事件が多発・多様化し、異なる時代に跨がって惹き起こっていた…。
国の治安を維持すべく、数年前、警視庁が組織した、警視庁捜査第一課時空犯罪対策捜査官・《マクロス》では、今日も、エキスパートたちが、各チーム毎に分かれ、各種時空犯罪の捜査・取り締まり・対策にあたっていた。
そんな中、チームの1つ、未来技術犯罪捜査チームでは、研修を終え、本日付でこのチームに加わった、新人刑事・リサの紹介がされていた



リ サ:「本日付で、このチームに配属となりました、リサです。1日も早く、一人前の捜査官になれるよう、経験を積み、努力していく所存です。皆さん、宜しくお願い致します」



捜査官としての決意を述べ、サブリーダー・オギをはじめとするメンバーから、拍手と声援で歓迎されるリサ。そんな彼女の横で、微笑み頷いてるのは、チームのリーダー・捜査一課係長のサナダだ



サナダ:「ようこそ、未来技術犯罪捜査チームへ。そして、研修お疲れ様」



労われ、会釈するリサ。そして、サナダは、厳しい表情をしながら、彼女を含め、全員に話をする



サナダ:「未来技術犯罪は、他の時空犯罪に比べ、例年に況して、特に手口が複雑、かつ凶悪化している。しかし、これは犯人にのみ責任を求める事ではない。我がチームの力が、まだまだ足りないと言う事でもある。これは、十分反省しなければならない…」



真面目な顔で、サナダの話を聞くメンバーたち



サナダ:「良いか、我々は、未来技術犯罪撲滅のために存在してると言う事を、決して忘れるな!そして、マクロスの捜査官として、常に誇りを持って任務に当たれ。抜かりは、決して許さん!」



一同:「はっ!」



サナダ:「話は以上だ」



サナダの厳しい言いつけに、一同もまた、厳しい表情で応じる。そして各自、捜査・取り調べ・対策等の任務に取りかかるが、その頃、マクロス付近に、謎の車が近づいてきた…。
そんな中、リサは、2人の捜査官・ショウゴとマイらと共に、タイムパトロールの任務を行うべく、タイムマシンベースに向かってたが、その際にも、連行されて来る時空犯罪者が本当に多くいたため、驚きを隠せない様子…



リ サ:「こんなに…!?」

マ イ:「そうよ、この国には、これほど多くの犯罪者たちが蔓延ってて、多くの人たちに迷惑をかけたり、心を傷つけたり、夢を奪ったりしてる…」

リ サ:「…」



解ってたとは言え、現実を目の辺りにし、不安を募らせるリサ。そんな彼女に、ショウゴが喝を入れる



ショウゴ:「何だ、ニューフェイス、もう自信無くしたのか?辞めるなら、今のうちだぞ?」

リサ:「いえ…そんな事ありません!私、頑張ります!」

マ イ「もう…ショウゴは、そう言う言い方しか出来ないの?」

ショウゴ:「悪かったな…とにかく、行くぞ」



喝を入れたつもりが、不器用さがら、マイにツッコまれるショウゴ。
とにかく、急ぐ3人。だが、そんな矢先に事件が起きた…!マクロス全域に警報が鳴り、3人は驚く





[ナレーション]

2011年…この時代に生きる1人の若者が、未来からやって来た、3人の若者たちと出会った!彼らは、世界の平和と未来技を守るため、1つのチームを結成した!
No one can stop them…動き出したヤツらは、もう誰にも止められない!





【前 編】

アナウンス:「緊急事態発生…全身黒ずくめの謎の集団が、マクロスを襲撃中…」



アナウンスを聞き、驚きを隠せない3人。そんな中、サナダからも連絡が入り、互いに無事を確認し合う2サイド。しかし、3人は、サナダから、とんでもない事実を聞かされ、驚愕する…



サナダ:「この襲撃の影響で、犯罪者たちが次々と脱獄し、集団の手によって怪人化している…!」

3人:「ええっ…!?」

サナダ:「集団は恐らく、奴らを利用し、我々捜査官を全員、抹殺しようと言う魂胆なんだろう。だが、オギたち、ライダーアームズが戦ってくれている!お前たちは、至急戻って…うわあっ!」

3人:「隊長…!?」



状況は、3人の予想を遥かに越え、最悪の状況になっていた。そして、サナダとの通信で、更に嫌な予感を覚えた3人は、急いで、未来技術犯罪捜査室に戻る…!
そんな中、ライダーアームズ・ジクウとして、オギは、仲間と共に、脱獄囚が変貌した怪人・《アトロシアス》たちと戦っていた。彼は、武器・マンハントソードで、果敢にアトロシアスを攻め、着実にダメージを与えていく。そして、



ジクウ:「あばよ…永遠(とわ)に懺悔しな!」



決め台詞と共に、必殺技・ファイナルパニッシュを決める。これを食らったアトロシアスは、元の脱獄囚に戻り、ライドワッパーで拘束される。なお、他のライダーたちも、次々とアトロシアスを元に戻し、拘束していった。
一方、未来技術犯罪捜査室の近くに来た、リサたち3人。ファイターガンを手に、警戒しながら部屋に入ると、中では、3人の同僚が既に息絶えていた…。これを見、悔しがるショウゴとマイ。その際、リサは、左の頬に傷がある、集団の一味と思われる男が、通路を歩いてるのを目撃、追いかけて発砲しようとしたが、既に男の姿はなかった…。
悲しみにくれる3人だったが、辛うじて、サナダは生き残っていた!



ショウゴ:「…隊長!」

マ イ:「…ご無事だったんですね」

リ サ:(涙を浮かべながら)「良かった…良かったです」



右腕を負傷し、心配されるサナダだが、そんな事よりもと、判明した集団の目的を3人に話す



サナダ:「奴らは、未来技術犯罪者の集まりのようだ。そして、その目的と言うのが、2011年に飛ぶ気だ!」



集団の目的を聞き、驚くと共に、と怒りを露にする3人



リサ:「2011年…一体、何のためでしょうか…?」

ショウゴ:「知るか!それよりも、アイツら、俺たちの仲間を殺した上に逃亡かよ…許せねぇ!」

マ イ:「このままじゃ大変な事になるわ…何とかして食い止めなきゃ!」

サナダ:「ああ、奴らが、この時代で何をするかは不明だが…とにかく、これは阻止しなければならない!お前たちは、一刻も早く、タイムマシンベースに向かってくれ。オギにも、そちらに向かわせる」

3人:「了解!」



集団の目的を阻止すべく、サナダは、一刻も早く、3人をタイムマシンベースに向かわせ、ジクウ=オギにも、直ちに、そちらに向かうよう命じた。
その頃、西暦2011年に逃亡しようとしてた、謎の犯罪者集団が、タイムマシンの中にいた



ボ ス:「逃亡の準備は上手く進んでるか…?」

団員1:「あぁ…2011年、完璧だ。後は、アイツが戻ってくるのを待つだけだが、奴のゲームは、なかなか終わらないからな…いつ帰って来るやら?」

ボ ス:「全く、物好きも良いとこだな…」



逃亡の作業をし、かつ、頬に傷がある男の事と思われる者の事について語っていた、ボスの男と団員



団員2:「しかし、時空警察って奴は、マジでウザい事この上ないな…。まぁ、こんなモンが存在しない2011年なら、好き勝手出来るがな」

女:「それに、この時代には、私たちの運命を変えるかも知れない、“アレ”が存在してるみたいだしね」

ボ ス:「“アレ”さえあれば、私たちは、最高の目的を果たす事が出来る…!」



時空警察の陰口を叩く団員3。そして、2011年にあると言う、“アレ”について触れる、ボス格の男と女。果たして、“アレ”と、彼らの目的は一体…?



そんな中、周りを警戒しながら、タイムマシンベースにやってきたリサたちは、オギが駆け付けるまで待機していた。すると、リサは、あの傷の男が、タイムマシンに向かって歩いて来るのを目撃する



リ サ:「あの男…」



次第にリサは、1人でも男を拘束しようと言う思いが強くなってしまい、待機を止め、勝手に場を離れてしまう



ショウゴ:「おい、何やってんだよ!?」

マ イ:「リサちゃん、戻りなさい!」

リ サ:「でも…今のうちに、あの男だけでも拘束しないと…!」

ショウゴ:「何言ってんだ…こう言う事は、慎重に行うべきだ!後で、取り返しのつかない事になりかねない!」

リ サ:「でも、目の前に出来る事があるなら、私は、それを見過ごす訳にはいきません!それに、こうして言い争ってる間にも、集団の作戦が、徐々に進行してしまうんです!だから、すみません…私は、行きます!」

マ イ:「ちょっと!」



2人の制止を振り切ったリサは、怒り任せに男の背後から近づき、ファイターガンを発砲しようとしたが、そこに、数体のアトロシアスが出現した!どうやら、護衛がいたようだ!



リ サ:「きゃあっ!」



アトロシアスに襲われるリサ。一方の男は、リサが近づいて来るのを知ってたようで、彼女を尻目に、そのままタイムマシンの中へ搭乗して行った…



ショウゴ:「だから、軽率な行動は取るなって言ってんだ!」



苦戦するリサを助けようとするショウゴとマイだったが、その時、1つの銃弾がアトロシアスに命中した!



マ イ:「オギさん!」

ジクウ:「遅れて済まない…よし、2人共、行くぞ!」

2人:はいっ!



ジクウが駆け付けた!早速、戦う4人。アトロシアスから元に戻った脱獄囚が、どんどん拘束されていくが、この様子を見てた傷の男が、懐から銃を取り出す…



傷の男:「小賢しい奴らめ…」


彼は、4人を狙撃するつもりで、まず、リサを狙う。そんな事には、全く気付かず、アトロシアスと戦っていた。
引き金が引かれる…だが、ジクウがこそれに気付いた



ジクウ:「危ないッ!」



リサを庇い、銃弾に倒れたジクウ。どうやら、普通の銃ではなかったようで、オギは、変身解除した上、深傷を負ってしまった…。
彼を心配する3人。これをよそに、傷の男は、タイムマシンに搭乗した



ボ ス:「ようやく来た…にしても、遅いぞ!」

男:「遅れて済まない…」

ボ ス:「よし、早いとこ、2011年に行くよ!」

4人:(頷く)

音声「タイムゲートオープン。2011年に向かいます」



ボスの捜査により、タイムゲートが開かれ、集団が占領したタイムマシンはワープし、2011年へと向かった…。
集団の逃亡を阻止出来なかった事を悔しがる4人



リ サ:「私が勝手な事をしなければ、こんな事には…」



特にリサは、自分を責め続けた。
そんな中でも、生き残りのアトロシアスが襲い掛かってくる…だが、何かに気が付いたオギは、傷付いた体そっちのけで戦いを再開する。そして、彼は、3人に、ジクウシステム稼働に必要な、《R(ライド)パッド》を託す



オギ:「ここは俺が食い止める…お前たちは、集団を追え!」

マ イ:「でも…」

オ ギ:「心配するな、俺は大丈夫だ。だから、構わずに行け!」



3人は、オギが心配でならなかったが、自分に構うなと言う彼の指示を受け、別のタイムマシンへと急ぐ。
心配そうに、戦いを窓から見つめる3人に対し、オギは、戦いの中、Rパッド越しに言葉をかける



オ ギ:「新人…」

リ サ:「はい…」

オ ギ:「捜査をする時は、勝手に突っ走るな。自分の考えで捜査をする事は大切だが、仲間の意見も聞くんだ」

リ サ:「了解です」

オ ギ:「そして、マイとショウゴ…」

2人:「はい…」

オ ギ:「お前たちは優秀だ。だが、これからも、捜査法を自分なりに組み立てる能力を、更に磨け!」

2人:「了解です!」



オギの言葉に感激する3人。



マ イ:「2人共、良い?2011年に、タイムスリップするわよ?」


リサ・ショウゴ:「了解!」

音声「タイムゲートオープン。2011年に向かいます」



タイムマシンを操作・起動するマイ。これを見届け、安心して頷くオギ。
すると、タイムマシンベースが爆発を始めた…どうやら、時限爆弾が仕掛けられたらしく、これに気付いたオギは、3人に集団追跡命令をすると同時に、避難誘導を行ったのだった。そして、最後に生き残ったアトロシアスに攻撃しながら、炎の中に消えてゆくオギ…



3人:「オギさぁ~ん!!」



目の前の光景に愕然としながら、3人は、2011年へと向かった…。





場は変わり、2011年。とある住居に、ラーメンを配達しに来てる青年が1人



達 雄:「はい、醤油ラーメンと、チャーシュー麺です。熱いから、気を付けて下さいね!」

おばさん:「タッちゃん、頑張ってるわね!それに、いつも、美味しいラーメンをありがとね」

達 雄:「ありがとうございます。でも、おばちゃん…俺、いつか自分のラーメンで、おばちゃんも皆も幸せにしますから!」

おばさん:(笑顔で頷く)



彼の名前は、小清水達雄(こしみず たつお)。彼は、「いつか、自分のラーメンで、1人でも多くの人々を幸せにする」事を目指す、ラーメン職人見習いである。
おばさんから代金を貰った達雄は、鼻歌を歌いながら自転車をこいでたが、途中で、不審な男が、自分の後ろを歩いてるのに気付く…。



達 雄:「変なオヤジだな…」



最初は、こんな感じで余り気にしなかった達雄だったが、男は、明らかに彼の後を追っている…!



達 雄:「ったく、何なんだよアンタ!?俺に何か用か?」



堪忍袋の尾が切れた達雄は、自転車を止め、男に詰め寄る



男:「幸せそうにしてる奴を見ると、俺は腹が立つんだよ…!!」

達 雄:「は…?あのな、こっちは今、忙しいんの!アンタみたいな暇人と付き合ってる暇なんてねぇから!」



男の言ってる事が、達雄には全く理解出来なかった。そして、相手にする必要はないとばかりに、達雄は帰ろうとするが、そんな彼に逆上した男は、懐からナイフを取り出して襲いかかる!



達 雄:「おいおいっ…アンタ、いきなり何なんだよっ!?」



男の猛攻を、その反射神経の良さでかわす達雄。だが、男の余りのしつこさに、達雄はとうとう、自転車を置き捨てて逃げる。なお、この様子を見てた近所のおっさんが、警察に通報する



男:「待てやコラー!」

達 雄:「誰が待つか~っ!!!」



後ろを振り返っては、必死に逃げる達雄。男も、激しい顔つきで、彼を追い回す。だが、そこへ運良く、通報でにより、パトカーが現れ、1人の刑事が、達雄の所に駆け寄ってくる



大 和:「君、大丈夫かね!?」

達 雄:「刑事さん、助かります…」



息切れする達雄を避難させたのは、芦川東警察署所属の警部補・大和新治(やまと しんじ)だ



川 地:「犯人よ、お前はもう完全に包囲されてる、だから大人しくしろ!」


一方、男に拳銃を向けながら威嚇するのは、大和の部外・川地利博(かわち としひろ)だ。



川 地:「さあ、大人しくこっちに来い!」


男に降参するよう伝える川地。しかし、男にそんな気はなく、挙げ句の果てに開き直ると、想定外の行動を取る…!



男:「マッポが調子に乗ってんじゃねぇぞコラ?これさえありゃな、マッポなんて怖かぁねえんだよ…!!」



達雄・警察:「…!?」



こう言って男は、謎の薬1錠を服用、その体が、みるみるうちに、恐ろしい怪物の姿へと変貌して行った…!!



川 地:「な、何っ…怪物!?」

大 和:「な、何じゃこりゃ~っ!?

アトロシアス:「幸せそうにしてる奴ら、どいつもこいつも消えろー!!」



ワイルドボア・アトロシアスへと変貌した男は、刑事や警官を殴ったり、ビームを乱射したりと、とにかく暴れまくる!
その頃、立ち食い蕎麦屋で蕎麦を啜ってた女が、街の状況に気付く



真 子:「な、何よこれ…!?でも、これスクープもんじゃない、逃しちゃいらんないわ!おじさん、ごちそうさま!」



この女は、山南新聞の記者・仁木真子(にき まさこ)。彼女は、食いかけの蕎麦を残し、急いで現場に急行した
一方、街では、更に車道に出たアトロシアスが、車を混乱させたり、通行人を襲ったりしていた…川地や大和をはじめ、警察も、必死に対抗するが、全く成す術無しだ



達 雄:「おいおい…この時代で、こんな事が起きて良いのかよ!?」



達雄も言うように、正に街はパニックだ…。
だが、その時だった!1台の飛行物体が、サイレンの音を鳴らしながら現れ、着陸した





後編に続く