隣のテーブルに居合わせたい『ナイスガイ in ニューヨーク』 | 拝啓、ステージの神様

拝啓、ステージの神様

ステージには神様がいるらしい。
だったら客席からも呼びかけてみたいな。
観劇の入口に、感激の出口に、表からも裏からもご一緒に楽しんでみませんか。

拝啓、ステージの神様。

年忘れコメディっていいね。

 

ミュージカルじゃないけど歌ったり踊ったりもするらしい。
ニール・サイモンの作品だけど、福田雄一ワールドらしい。

そんなことくらいを頭に入れて向かったシアタークリエ。

『ナイスガイ in ニューヨーク』
 

遊び人の兄・アラン(井上芳雄)と、マジメで奥手な弟・バディ(間宮祥太朗)。

年の離れた弟が、兄の部屋へ転がり込んできたことから始まるストーリー。

アランの彼女・コニー(吉岡里帆)や、上の階に住むペギー(愛原実花)そして、

父(高橋克実)、母(石野真子)も巻き込んで、ナイスガイたちはどうする、どうなる!?

 

アランの暮らす部屋は、なんともナイスセンンス。

入口にクローゼットがあって、バーカウンターがあって、

ラグとカーテン、ソファや壁紙はミッドセンチュリー×ちょっと北欧っぽくもある。

窓の向こうにはバンドさんがいて、フランク・シナトラの名曲の数々を

ストーリーの間で楽しめる。

 

井上芳雄さんのファンには、特にお楽しみがたーっぷりあって、

イケメン好きには間宮さんの想像以上の美声にニヤニヤしてしまうことだろう。


吉岡里帆さんは、上演決定後のコメント動画で、舞台初出演の興奮をどこまでも暑苦しく語っていたのがかわいらしくて、なんだか母心で観てしまった人も多いはず。
石野真子さんのキュートさは変わらず、出てきてまもなくの彼女とバディのシーンは

すっかりカラカラ笑えてしまう。

 

さて、問題は大好きな高橋克実さん。

わかりやすくウケてたが、「いいや」もっと本当は面白くできるんじゃない? といつしか

無茶を言いたくなる自分を発見。

福田さんも克実さんも、ちょっと芳雄さんに遠慮している感があったのでは?

などと皮肉りたくなってしまうのは、

きっとニール・サイモン作品だったからだよね。

 

でも、チームワークのいい6人並んでのカーテンコールを見たら、

「この家族たちが食事してる隣のテーブルに居合わせたい」、

そんなほっこりした気分になれた。

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一緒に写っている靴下は物語とはなんの関係も

ないけど、私が今年もらったクリスマスプレゼント。
 

<公演日程>

2016年12月2日(金)~4日(日)

サンケイホールブリーゼ

 

2016年12月7日(水)~27日(火)

シアタークリエ