拝啓、ステージの神様。
観客が皆、胸に手をあてた(に違いない)作品です。
とてもPARCO劇場 らしい作品、そんな気がしました。
パルコ・プロデュース『ハンドダウンキッチン』
舞台は都心から離れた1軒のフレンチレストランの厨房。
最近話題のそのレストランには、カリスマシェフ 七島誠(仲村トオル)いる。
そこに正統派フレンチレストランを辞めて腕をためしにシェフ 関谷直也(柄本佑)がやってきた。
ほどなく、そのレストラン「山猫」と、そこに集う人々が、普通ではないことを知る関谷。
このレストランを取材にきた料理ライターや七島の家族も巻き込んで・・・・・・。
レストランの名が「山猫」であることにニヤリとする。
朗読「宮沢賢治が伝えること」で「注文の多い料理店」を聞いて、その後読んだばかりだ。
佐藤めぐみ演じる料理ライターの取材の様子を見てニヤリとする。
彼女が写真を撮るシーンやら、その場をなんとなく仕切るシーンや、ちょっと言動が不思議ちゃんなことが、「あるあるある」だからだ。
私もライターだが、彼女のような不思議ちゃんではない。(言い訳しなくてもいいのだけれど)
YOU演じる七島の姉と江守徹演じる父の会話にニヤリとする。
互いに力の抜けた、でも頑丈な芝居がカッコイイからだ。
その他の登場人物も個性的で、ひと癖もふた癖もありそうな、事情を抱えているさまにニヤリとする。
フレンチレストラン「山猫」は偽ものなのか。
本物とは何なのか。
偽ものに踊らされている人が偽なのか。
物語は私たちが普段利用している情報や、発信している情報(というより感想みたいなもの)をつつく。
鋭く。
観客は皆、自分の胸に手をあててみている。
「そういう情報には惑わされないタイプだ」と思っている人すらも、
私のことじゃないよね、と自分の胸に手をあててみていたはずだ。
こういう感じが、冒頭でPARCO劇場らしい舞台を観たといった理由。
YOUさんの醸し出す雰囲気もとてもよかった。
ちなみにハンドダウンとは、受け継ぐもの、引
き継ぐもの。






