貴族が愛した香りの芸術 | へーそうなんだ

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2015年8月6日毎日新聞より
http://mainichi.jp/articles/20150806/ddm/010/040/016000c
 

香りは脳の本能的なところに届きます。私の授業でのこと。ジャスミンの香りを「ジャスミン」とは明かさないで生徒に嗅が せ、「何のにおい?」と聞いてみました。答えは千差万別。「夕焼けの香り」「なつかしいお母さんの香り」……。生徒たちの記憶を映しているのでしょう。そ れぞれの脳にしっかりとファイリングされているものを、クリアに引き出している。逆に、初めから「ジャスミンの香り」だと明かしてから嗅いでもらっても、 このような楽しい表現は出てきません。「ジャスミンの香り」としか答えられない。先入観から入り、思考回路が固まってしまうからです。

 学校でも、視聴覚教育は行われていますが、「嗅覚教育」というものはまだ進んでいないようです。「香り」とは単に嗅ぐだけのものではなく、奥深い魅力を持った世界です。

 この展覧会のメッセージは明確でしょう。嗅覚と視覚の融合。そこから生まれる豊かな表現力を感じとって、自分を表現してほしい。香りの文化の神髄は、使いこなすこと。それができれば、パーフェクトです。