ESA(欧州宇宙機関)のSMART-1が任務を終えて月面に臨終しました。
といっても墜落したんじゃないよ、探査機お約束の月面衝突ミッション。
■欧州の月探査機「スマート1」、役目終え月面に消える(読売新聞 - 09月03日 19:31)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=81555&media_id=20
日本だとここが詳しい
http://www.astroarts.co.jp/news/2006/09/02smart-1/index-j.shtml
公式ページ
http://www.esa.int/SPECIALS/SMART-1/index.html
SMARTの推進力はJAXAの「はやぶさ」と同じイオンエンジン(キセノン)です。原子力とかではないので、月面に土地を買っている人も一安心ですね(?)。
それよりもクレーターが1つ増えたはずですから、「将来の観光地がひとつ増えた」と喜ぶべきでしょう。
イオンエンジンはロケットエンジンなどの化学エンジンに比べ、推進力は小さくても電気のエネルギーを使って時間をかけて加速するので探査機向きです。
次は2013年予定のベピ・コロンボ(BepiColombo)ですね。日本と協力で、水星に向けて2機の探査衛星を飛ばします。
ちなみに名前はスイングバイで有名なイタリアの「ジウゼッペ・コロンボ博士」の愛称から来ているとか。
http://www.jaxa.jp/missions/projects/sat/exploration/bepi/index_j.html
水星は太陽に近いため近づくのが難しく、過去の探査機はコロンボ博士の関わったマリナー10号の(1975年)の1度のみ。
現在でも45%ほどしか地図が作られていません。また裏側には水がある可能性も示唆されています。
現在は、2004年にNASAから出発したメッセンジャーが最短距離では約1億kmのところを、スイングバイを繰り返し、79億kmもの距離をかけて2008年に到達予定です。
欧州側の水星表面探査機(MPO)の最後はいつになるかわかりませんが、おそらく今回のような突入ミッションになるんでしょうね。
参考・水星@wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%98%9F