めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

Canon IXY DIGITAL L。2003年発売のコンパクトな400万画素機です。カメラのキタムラにてバッテリー付きで

580円。
このカメラ、ケータイ並みに小さいですね合格。ポケットに入れて持ち歩くには丁度良いサイズニコニコ
キズ・へこみあり状態は悪いものの、このコンパクトさにはかなり興味をそそられたので即決で購入。


で、家へ連れ帰り、テストしたところ、ありゃりゃ、液晶が表示できませんむっ


最初は「まずいっビックリマーク電源入らずの不動品を掴んじまったか爆弾」と一瞬思いましたが、いろいろいじくりまわして、レンズを上へ向けると液晶が点灯する場合があることを発見し、液晶以外はちゃんとしているらしいことがこの時点で分かって胸をなでおろした次第。


ホッ。何だ、ただの接触不良か。でもこれがフレキの断線だったらちょっと厄介かもな。

どちらにしても、このままじゃまともに使えないから、一度分解して確かめる必要がありそうですね。



この機種の分解は、カバーを外すところまでは構造的には一見単純で楽そうに見えるのですが、実はなかなか

手強い代物でした。


1.側面の金属カバーのネジを外します。


2.金属カバーを横へスライドさせて外します。しょっぱなからいきなり大変!このカバーはキツくピッタリと張り付いていてかなり固いです。力を入れながら上と下を交互に1ミリづつ丁寧かつ序々にずらしていき、外します。

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3.見えるネジを全部外し、前後のカバーを外します。




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おおっ!?前カバーを外したら、同時にネジが2本ポロと落ちてきました。


めざせ!ジャンク王  ・・・ってか めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

よく見たら、基板の上と左下にネジ穴らしきものがあります。そして基板右は落ちてきたのと同じネジが刺さ

っています。

どうやらこの落ちてきたネジは基板を留めるネジみたいで、中で緩んで外れた状態になっていたようです。
危ないなぁ、うっかりなくすところだったよむっ

(ついでに砂も出てきましたあせる何だかいろいろ出てくる奴だなぁ)





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で、ここが液晶のフレキシブルケーブルが刺さっている基板のコネクター。
外してみると、フレキの端がめくれて折れ曲がっています。ああ、液晶の点灯不良の原因は多分これだな。


さっきの落ちてきたネジといい、めくれたフレキといい、一体どこの工場で組み立てたのかは知りませんが、

ずいぶんとお粗末な組み立てですねぇ。

あとで分かったのですが、この機種は液晶が表示されなくなるトラブルの事例がちらほらあるようです。
ということは、こいつだけがたまたま不良品だったのではなく、工場の製造ロット単位で組み立て不良が出て

いたのかも。


とりあえず、めくれたフレキは元どおりにし、丁寧にコネクタへ差し込んでおきました。

ついでにボディのへこみも裏から押し戻して修繕。

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(左が施工前、右が施工後)


で、ネジをしっかり増し締めし、元通りに組み立て、テスト。







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おっ、直ったビックリマーク正常です合格
こんどはカメラを上にしても下にしてもちゃんと液晶が表示されています。修理成功ですチョキヤッタネ


と喜んでいたら、また次の新しいトラブルを発見。

撮影された画像の右下に黒いシミが見えるではありませんか。

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どうやらレンズユニットにゴミが混入している模様です。

さっきも砂が出てきたし、一体何なんだかむっ。あまりいい環境で使われていなかったようですね。


レンズのゴミは、電源を入れてレンズがせり出すとき、その隙間から入り込むことがあるんだそうです。

そしてそれがローパスフィルタへ付着したとき、黒ずんだシミのように写りこむんだそうで。

くそう、やけに手間が掛かる奴だなぁむっ
で、再度分解です。




めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

しっかしまぁ、このカメラの分解はちょっと苦労しましたねぇ。コネクタ類がいっぱいあるし、筐体が小さくてやりに

くいのもあって、レンズへたどり着くまでなかなか大変。結局ほとんど分解するハメに・・・。


最も悪かったのは、最初こいつの分解を甘く見て、テレビドラマ見ながらテキトーにちゃらんぽらんと作業をしてしまったことですガーン


おかげで分解過程の写真は撮り忘れちゃうし、感電雷の洗礼はバッチリ受けちゃうし、バラし終わったときはどんな手順で分解したのか思い出せなくなっていました・・・しょぼん反省汗


(多分自信は無いけれど、確か、コネクタを全部外す→液晶を外す→底面の板&三脚穴を外す→メイン基板を外す→レンズを留めるネジを外す→フラッシュを持ち上げレンズを外す・・・・だったと思います)



めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

とにかく、心ここにあらずでカメラをバラし、視れども見えずで取り出したレンズユニット。裏のCCDを外すと

、やはりローパスフィルタの内側に白いゴミが・・・。

めざせ!ジャンク王  ・・・ってか


こういう場合、分解をしなくてもレンズの隙間から強くブロアすると改善する場合もあるそうですが、せっか

くここまでバラしたので、ローパスフィルタをめくって本格的な除去作業を決行しました。


めざせ!ジャンク王  ・・・ってか


取れたかな?だけど細かいしあまり面白くない作業だったからもう2度とやりたくないなあせる



で、元どおりに組み上げて、試写。

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めざせ!ジャンク王  ・・・ってか


シミは取れました。画質のほうは、そこそこ普通。
暗い場所での撮影とデジタルズーム時はダメだけど、マクロ撮影は良い描写です。
ていうかこんな小口径なレンズでこれだけの画質が確保できているのはなかなか健闘していると思います。
AF補助光もあるし、スナップ用としては優れたカメラだと思います。


反面、筐体が小さくて横長の形をしているから手ブレが起きやすく、またプログラム的にはシンプルでいじる楽しみが少ないのがちょっと残念。


ま、いろいろあるけれど、コンパクトなところが気に入ったので、どこまで使いこなせるかしばらくこれで遊んでみようと思いますにひひ




※今回投資額:580円
※難易度レベル:中
※注意:感電の危険がありますので良い子は絶対にマネしないでください

2011.11.27追記
Canon IXY Digital L の分解については、くっしーさんのブログに詳細がUPされています。

http://air.ap.teacup.com/kussy/168.html

とても丁寧でわかりやすいです目


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