赤ちゃん授業データバンク

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「赤ちゃんと小中高生がふれあう」ことを目的とした全国の取り組みを集め、紹介していきます。

子どもたちが赤ちゃんとふれあうことは

自分の中の一番優しい部分とふれあうこと。

自分のことも周りのことも大切にするきっかけとなります。


ただ昔と違い、今はその機会を意識的に作っていかなければ…

どのような取り組みをしていけばいいのか、どうぞお力を貸してください。


~ 始めたばかりのブログですが、これから必ず充実させていきます ~

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昨年のmsn産経ニュースで
小説家の天童荒太さんが、「虐待が起きた後の対応だけでなく、予防策を講じるべきだ」と訴えていました。

【虐待に直面した時…】2011.9.6
識者の提言(5)小説家・天童荒太さん 「虐待の社会」予防で変える


web上のニュースであり、いつ消えてしまうかもわからないため
以下、失礼して引用転載させて頂きます。

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 児童虐待をめぐる平成11年の小説「永遠の仔」が多くの読者へ届き、
虐待について何度も取材を受けてきたが、お話ししても掲載されないことが2つある。

 《「永遠の仔」は、虐待を受けた経験を持つ3人の若者の姿を描き、5千通の反響が届いた》

 1つは「虐待はこれから増える」との予想だ。
現実に増えているのに、いまだに「関心が高まり隠れていた虐待が掘り起こされた」と説明される。
明らかに現実を見ない「否認」と呼ばれる態度だ。予想が載らないことも否認だと思う。

 家族は今、核家族化がさらに進行し「個家族化」して閉じている。
一方で社会の建前は男女同権なのに「子育ては母親の役割」と一番しんどい仕事は今なお女性に押しつけられる。
だが母親のストレスが虐待として子供へ向かうことだけは避けなければならない。

 社会を変えようと訴えても具体性を欠き結局は無策になる。自分たちでできることをやるしかない。
夫やパートナーは仕事が忙しくても1時間早く帰り、母親の「自分の時間」を確保する。確実に変わると思う。

 もう1つ載らないのは、「虐待が起きた後の対応だけでなく、予防策を講じるべきだ」ということだ。
児童相談所の職員らは懸命に頑張っている。
関係機関の連携が密になり、強制立ち入りが可能となり、親権の一時停止が法制化された。
だがすべて虐待が起きた後の対策だ。

 現在の状況は、いわばダムが決壊したようなものだ。応急手当てを続けても、どんどんあふれてくる。
防ぐためには上流にダムを造るしかない。それはセックス教育と出産・育児教育だと思う。

 よく「寝ている子を起こすな」と言われるが、現代に寝た子などいない。どうやって性を制御し、望まぬ妊娠を減らすかだ。

 《厚生労働省の専門委によると、虐待死の3割は望まぬ出産の結果だった》

 母体や子供を傷つけないために、漫画やうわさ、インターネットでの性知識しかない若者へ大人がきちんと教える。
また小学生から重さ9キロの妊婦体験服を着ることで、出産が命がけでもあることや育児の大変さを知る。
義務教育で繰り返せば3、4年で結果が出てくる。10年後には爆発的な虐待の増加も緩やかになると思う。

 「今、目の前に死にそうな子供がいる。悠長なことはできない」と思われるかもしれない。
むろん対症療法も大切だが、長い時間をかけて「虐待の社会」ができてしまった。変えていくにも長い時間がかかる。(談)


 てんどう・あらた 小説家。「悼む人」で直木賞。「永遠の仔」は単行本・文庫を合わせ213万部。51歳。
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本当にこの通りだと思います。
だから私は、臨床心理士ではなく、カナダにいるようなソーシャルワーカーになって「虐待の社会」を変えたい、
もう虐待を生み出す社会システムになっているのだから、それを変えなければと思ったのだと
その気持ちを思い出しました。

また1つ付け加えると、性を制御し望まぬ妊娠を減らすだけでなく、
親子の周りの目を変える努力も虐待防止には必要だと考えます。
周囲が子どもに対して寛容ならば、親は押さえつけるだけでなく、もっと子どもの言い分を聴けるでしょうから。

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