皆さんご存じのようにブラームスはロマン派時代の作曲家。
古典派までのコンチェルトはどちらかというと、ソロとオケとで大体変わりばんこに演奏するという、「だったら別々に演奏しろよ」とか「協奏の意味ないのと違うか?」とか思うようなのが多い。
(...)
だからこそ、弾き振りなどという芸も可能なわけで。
(芸?)
導入部もオケだけで数分にも及ぶことが多く、コンチェルトということを忘れた頃やっとソロ楽器が入る。
(...)
ダサい造りだなぁ、と常々思うのだが。
(注:カバ太郎は古典派が今一好きでないので、けなしまくることが多いのです)
だってダサいんだもの。
(...)
だがロマン派時代になると、もっとソロとオケががっぷり組んでの文字通りの協奏となってくる。
特に音量的に恵まれているピアノの場合、両者が同時に互いに全力を尽くし合った時、それは素晴らしい、絢爛豪華な協奏絵巻が展開されることになる。
(協奏絵巻?)
まぁ両者が釣り合うということは殆ど稀だけど。
大抵はどちらかがコケるんだよね。
両方コケることも多い。悲惨だが。
(...)
それはさておき、導入部もオケだけで数分というダサいスタイルより、両者がほぼ同時、というスタイルが主流になってくる。
例えばシューマンのPコン然り、グリーグのPコン然り。
メンデルスゾーンのVコンもそうですな。
そういえばシューコンもグリコンも奇しくもイ短調。
なのに随分と対照的だなぁ。
片やイ短調の哀愁を最大限引き出したかのようなシューコン。
片やイ短調のイモ臭さを最大限引き出したかのようなグリコン。
「...」(←グリーグ)
あれはイモ臭い!
ドラマティックな点は買うが。
同じイ短調として共通するものもあるのは確かなのに、両極端だなぁ。
まぁ演奏にもよるから、シューコンだってダサくもなることはあるし、逆にグリコンでもダサさ払拭で華麗になることも稀にある。
というか、そういう華麗なグリコンを1度だけ聴いたことがある。
あれはあの人しかできないだろうなぁ。
あ、居福健太郎氏のことです。
という具合にソロさえ良ければ何とかなるというケースもあるんですが。
いやそれ以前にロマン派の傾向の話だった。
(↑あちこち脱線するので支離滅裂になるサル)
ブラームスはロマン派でもちょっと保守的と言いますか、このPコン1番では古典派並みにオケだけの導入部が長い。
ただそれでショパンのPコンみたいに古典派並みのダサさにならず、ドラマティックに展開するところはやはりロマン派らしい。
「...」(←ショパン)
また今回それが功を奏した面も否めない。
(というと?)
少なくともその間はソロを聴かずに済んだから。
(...)
久しぶりでアルミンクさん指揮のオケを聴けました。
なんて言うほど「アルミンクさんの指揮!」を満喫できる演奏ではなかったのだけども。
ついでにいうと、あの優雅な舞は見られずじまいでした。
(物体Xと化していて?)
いや物体Xでも動きは大体分かるから。
それが何か変でね。
大鷲みたいな大振りで、全然優雅という感じではなかったなー。
振付け変えたのかな?
(↑指揮を振付けと勘違いしている)
それともやはりそれだけ余裕がなかったということなのかな?代役で。
そしてソリストのピアノ。
うーん、下手だ...
(いきなりこれだよ)
だって下手なんだよ、うさぎさん。
残念ながら細かいことはとんと覚えてないのだが。
くくく...色々いちゃもんつけたいことはあった筈なのに...くくく...もっと早く書けていれば...くくく...
ただ下手だったのははっきり覚えている。
しかもテンポが終始のろい。
別にテンポ速い曲ではないし、寧ろ重厚に情熱的にドラマティックに展開してくれればテンポなんてあまり気にならないとは思うのだが...
重厚でもなければドラマティックでもないせいか、やたらと気になった。
(...)
何だかのたのたしてるなぁ。
テンポ速い曲ではないとはいえ、終始一貫テンポ維持して起伏ない演奏にしないとならないというわけでもないわけで...
おばさん、そこはもうちょっとテンポ上げた方が...
(...)
ああ、そうか。
あれ以上テンポ上げられないんだ。
えー?!こんなのろいのに?
というか、もっと深くドラマティックに弾いてよ。
聴く前経歴は読んでないが、ブラジル出身というのだけは目に入っていたので、ラテン系の情熱と振れ幅でノリノリドラマティックになったりして、と多少は期待もあったのだが。
どうも無理っぽいなぁ。
こののろいテンポで弾くのだけで一杯一杯という感じ。
聴いてて疲れるなぁ、こういうのって。
こらー!変わってやろうか?
(↑テンポだけはメチャクチャ速かったカバ太郎)
それに怒涛も兼ね備えておりました。
(...)
しょうがない。
オケの方だけに集中するとしよう。
こっちは悪くないんだよ。
アルミンクさんが時に聴かせてくれる、とてつもなく素晴らしいというレベルではないが。
でも途中でちょっとドキドキもしたりしたのだ、聴いてるうちに。
何楽章でだったかは忘れたけど。
あ、勿論オケだけの部分ね。
「...」(←ピアニスト)
こ、これは...どきどき...
やっとエンジンがかかってきた?
もしや...もしや...このままいけば"アルミンクさんの音"も多少は聴けるかも?どきどきどき...
ああ、それでこそこのクソ東京まで出てきた甲斐があるというもの。どきどき...
(...)
どきどきどき...
...「のたくたのたくた」(←カバ太郎にはピアノがこう聴こえた)
......
だー!せっかくのオケが...
どうして邪魔するんだ!
これでは指揮者だって興ざめしてしまう。
い、いや気を取り直して頑張れ、アルミンクさん!
そうそうその調子♪
...
...「のたくたのたくた」
...
邪魔をするなと言ってるんだ!
(...)
曲の雰囲気ぶち壊しなんだよ、そののたくたしたピアノが入ると!
い、いやピアノは無視するんだ!
オケだけに集中!
「のたくたのたくた」
わーん...
もういい。
おまえはそれ以上弾くな。
弾かなくていいから座っとれ。
......
オケの邪魔をするなと言ってるんだ!
どうしてわからないんだ!
(えーと...ソリストなんですから弾かないわけには...)
この場合、それが演奏への最大限の貢献なのだ!
その貢献を...する気がないのか、おまえは?
(えーと...)
結局、その後はドキドキするような音にも展開にもならず、終始のたくたしたピアノで起伏に乏しいコンチェルト演奏が終わったのでした。しくしく...
あれオケだけの演奏だったらもっと違った筈なのに...ふぇっふぇっ...
これより前に聴いたアルミンクさん指揮ブラコンでソリストが食われていたと書いたが...
単に食われてるだけで済むだけの力量はあったということなのだな...
少なくともテクニック的にはもう少し安心して聴いていられたし、何とかかんとかオケにだけ集中することもできた。
当時はクソミソ書いてしまったが...
申し訳ないことをした。
今回のおばさんみたいに邪魔し尽くすよりはずっとずっと!マシだったのだ...
(...)
まぁアルミンクさんの方自体にあの当時ほどのものがなかったというのも事実だろう。
何と言っても今回は代役だったから。
早くに決まったといってもせいぜい1ヵ月だろうし。
でもソロがもう少しましだったら...
もうちょっとは聴けたのではと思うと...ふぇっふぇっふぇっ...
ところが後で冊子の解説見てみたらばだ。
そうそうたる経歴の持ち主なんだよ、このおばさん。
これだから当てにならない。
相当なバックでもあったのだろうな。
(...)
どちらかといえばクラシック後進地域の南米では、国をあげてのバックアップで演奏家を海外で盛りたてようとする国も多いようだし。
日本のように、そういう方面はおざなりで、大衆受けするポップカルチャーばかりに力を入れるような国もあるが。
だから首都の街並みがあんなに汚くなるんだろうなぁ。
(...)
アルミンクさんお得意のブラコンでコケたのは痛いが...
何の!まだ後半がある!
こちらもまた注目のシェエラザード!
どんな風になるかなー?わくわく...
でももうちょっとマシな音響で聴きたいな...
というところで前半書き終えました。しくしく...
ところで...
上で挙げたメンデル君の有名Vコンはホ短調。
そのホ短調繋がりでついでに書いてしまいますと、実はイングヴェイの曲ってホ短調が多いような気がしてます。
んー、気のせいかな?
いつも調を気にして聴いてるわけじゃないし。
でもホ短調が多いような気がするなぁ。
でもって、カバさんの好きな嬰ハ短調とか変ロ短調とかはなさそうな...?
もしかしてこれって、ギターの構造によるのではないかという気がする今日この頃...