アナグマ太郎でございます。

(タヌキじゃないの?)

アナグマはタヌキの一種です。

穴に入ってタヌキ寝入りをしておりました。

のそのそ這い出して来たのにはわけがございます。

さっき の続きを書く気になったか...)

ぐーぐーぐー...

(タヌキ寝入りをするな!)


よく考えたら私、アルミンクさんのコンサート の前のコンサートについてまだ書きかけだったんですよ。

(いつの話だ...)

えーとね、今見たら丁度1ヵ月前 だった。

(...)

凄いと思わない?

思い立ったら丁度1か月後だったなんて。

(忘れてただけだろうが)

それだけアルミンクさんの印象が鮮烈で。きゃっ

(妖怪...)

...コソコソコソ...

しかし止められない、この思い。

(妖怪...)

コソコソ...コソコソ...コソコソコソ...

(妖怪というよりゴキブリみたいだな...)


コソコソ...コソコソ...

(えーい、鬱陶しいことしとらんと書いてしまえ!)

え?何を?

(だからホラー動画 の本番)

ぐーぐーぐー...

(タヌキ寝入りをするなというに)

「春眠暁を覚えず」というでしょう?

(夜なんだけど、今)

ぐーぐーぐー...

(起きろ、アナグマ太郎!)

あの、ホラーについてならもう書きましたけど?

(確かにドレスを後ろ前に来た妖怪が髪振り乱してピアノ弾いてたら十分ホラーだが...)

あああ...やっぱり穴があったら入りたい...

(それだけじゃないだろう?)

...コソコソコソ...

(穴に入るな、穴に!)

......

(皆さん、お待ちかねだぞ)

そ、そうですか...?

のそのそ...(←穴から出て来た)

それじゃ、そっちを先にしましょうか...


あの...ですね...

動画ですから見る方だけでなく音も入ってるんですよ。

それ聴いてのけぞったの何の!

あれお客さんはよく聴いてられたなぁ...

(という前によくそんな演奏で人前でやる気になったな)

コソコソ...

(穴に潜るな!)


特に酷いのが...

(全部だろう?)

...勇気を奮い起している時に萎えさせるような合いの手を入れんといてちょうだい。

最初のショパンのワルツ2曲。

緊張してなかったと以前書いたが、やはり緊張していたらしい。

(人間並みに?)

...


実はこの2曲を弾いている間自分でも多少感じていた。

何しろ人前で弾くのなんて10年振り以上だからなぁ。

あまりに練習不足のまま本番迎えたし。

落ち着いてはいたんだけど、コントロールが効かなくて。

いつも じゃないか)

それがいつも以上に。

(あれ以上コントロールが効かない弾き方があるとは思わなかった...)

...


まず10番ロ短調

......

うわっ...酷い...!!

ここまで酷かったとは...!

何だ、このテンポは...?

どんどん速くなる。

何故にショパンのワルツでこんな速いテンポに...

おまけに...

何だ、この攻撃的なワルツはぁー!


実はお客さんの中にポーランド人が1人いたのだが...

「僕はポーランド人だからショパンのワルツは何回も聴いてるけど、ああいうショパンは初めて聴いた」と言われたが...

そうだろうとも。

私だって聴いたことないわい、あんなショパンのワルツは。

(自分で弾いたんじゃないか)

だから弾いてはいるけど聴いたことはないの!


続く3番イ短調

テンポはゆるゆると落ち着いたが...

相変わらず酷い...

何でこの程度の曲で音を外すのだ?

ショパンのワルツ程度も弾けないのか、おまえはぁ!

おまけに...

間違えて2度繰り返せばいいところ3度も繰り返し...

(...)

いや実は...


カバさん、ショパンのワルツはピアノを習っていた頃やったことがない。

小学生の頃「小犬のワルツ」を勝手に遊びで弾いてただけ。

それがもう2年半以上も前、慢性腱鞘炎悪化 で多少なりとも難度の高いものは何も弾けなくなった折、それでも何とか弾けそうな難易度で悲しい気持ちにピッタリのショパンの短調ワルツを無性に弾きたくなった。

治療が落ち着いてから楽譜買って来てその後昨年初夏辺りまで実はショパンのワルツしかやってなかったんだ...

ところが...


子供の頃習った曲というのはいつまでも根本的に覚えているというか、ある程度やれば暗譜もあまり不安はないのだが、大人になってから始めた曲というのはどうにも覚えが悪い。

覚えるのは早くても、つっかえると続きが飛んでしまったりする。

(ろ...)

老化というより、週に1度ちょっと弾くだけでは指に浸透しないのだと思う!


今回ショパンはだからつっかえたらおしまいだとそればかりを案じていたのだが...

ちょっと間違えてその後先へ進む筈が再度繰り返しに入ってしまったのだ。

しかしそこでやり直しては益々続きが出て来ない可能性がある。

しょうがないからそのまま素知らぬ顔で続けて何とか切り抜けた。

しかしこうなると...


哀愁も感傷もへったくれもない...

(それでよくこれまで色々なピアニストをけなしまくってきたな...)

カバさん素人!

...ということを割り引いても...これは...あまりに...

......コソコソ...コソコソ...

(穴に潜るなというに)


で、でもね。

3曲目からちょっと落ち着いたみたい。

(というほどの演奏か?)

で、でも最初の2曲ほどには酷くはないと思う...


ワルツ第7番 嬰ハ短調

ショパンの短調ワルツの中でも最も好きな作品。

実は上で書いた無性に弾きたくなった短調ワルツというのがこれなんだ。

10番も3番も好きだし、その他の短調ワルツも弾く分には楽しいけど。

しかし...


これもまたテンポ変える部分がメチャクチャ速い。

別にそんな急がんでも...

まぁ速いテンポでなおかつ哀愁たっぷりに弾くのがこの部分の私としての理想ではあるのだが...

速いだけじゃしょうがないんだよ、速いだけじゃ!


大体全然弱音が使えてない。

このリサイタル全体を通して言えるのだが...

自分としては弱音で弾いてたつもりなのに全然弱音になっていない...

元気に威勢良く弾くのも結構だが、やっぱりこれが素人なんだろうなぁ。

弱音を出せるか否かがプロとの境目と思い知った。

(プロを引き合いに出すこと自体図々しいと思うが...)

じゃ、もっと図々しいついでに...

今更ながらアレクサンドル君の凄さが身に沁みる...

「比べんといてくれるか?」(←アレクサンドル君)

いやそんな大それた気は毛頭ないが...


前にも何度か書いたようにアレクサンドル君は物凄く特殊な弱音 を多用する。

この世のものとも思えないような...

あんな音を出せる者がこの世に2人といる筈ないとは思っていたが...

あれだけの弱音を出せること自体、奇跡に近いような気がして来た...


それにしても...

姿勢悪いなぁ。

まるっきり猫背 じゃないか。

あの骨格が固まってしまったおばさんとは比ぶべくもないが。

しかし...

思い入れが伝わるような演奏でもないのに丸まるな、妖怪!

(↑あまりの恥ずかしさに自暴自棄になっている)


変だなぁ...

ヘルデブの時の写真見ると背筋がピンと伸びて美しい姿勢なのだが...

(ヘルデブ?フエルデブは?)

...無視して話を進めよう。

あの頃は寧ろまだ姿勢に気を付けてはいなかった筈。

気を付けるようになってからの方が姿勢が悪いというのは...?


ああ、そうか。

指が動きにくくなった分、私はどんどん椅子を高くセッティングするようになっている。

位置も短い脚がペダルに届くぎりぎり位まで下げる。

腕の自由度を広げる為なのだが...

それだけ高く遠くに座ってりゃ、背中が丸まるのも無理はない...

しかし...


ドレス後ろ前で髪振り乱して背中も丸い妖怪となると...

(救いようがないな...)

コソコソコソ...

(↑穴に帰っていくアナグマ太郎)