シナリオの会社なのに
今まで一度もシナリオのことを書いていませんでしたので
たまには真面目に。。

シナリオのことと言っても
今回はシナリオを依頼するゲーム会社の方の話です。

映画やテレビと比べてゲーム業界は歴史が浅く、
ゲームシナリオの歴史もしかりだと思うのですが、
ゲームシナリオには映画やドラマのような
統一された書式がありません。

そもそも映画会社は数社しかなく、そこで培われたノウハウが
現在のシナリオの書式を作り上げたのだと思いますが、
(あくまで憶測ですが)
ゲーム会社は数えられないほどあり、
さらにゲームには様々なジャンルが存在するので、
シナリオの書き方、そして作業の進め方は会社ごとに違いますし、
独自のスタイルを持っています。

今ではゲームの専門学校が多くあって
どのように教えているのか分かりませんが、
特に新しい会社ではどうしてそうなったんだろうというスタイルを持っている会社があります。

例えばある会社では、プロット段階でシナリオと同じくらいの分量を
書かなくてはならないといいます。
プロットはシナリオを書くための見取り図でしかないものなのに
それだと、はじめからシナリオを書くのと一緒になってしまいます。
おそらく自分の思うように行かないと思ったディレクターが
そのようにしてしまったんだと思いますが…

また、シナリオのチェックの仕方にも、どうしてだろうと思う時があります。
例えば内容に関してスタッフ全員のチェックを入れる会社があります。
これも大きな間違いです。

シナリオの良し悪しを判断するのはそれ相応の経験者に任せるべきです。
専門職でない多くの人間の意見をすべて取り入れていたら
そのシナリオはどの方向に向かってよいのか分からなくなり、
破綻すること間違いなしです。

内容に関してはディレクター(プランナーかシナリオディレクター)が、
ユーザー視点でそれで良いのか悪いのか、会社的にそれで良いのか悪いのかなど、
経営的な部分はスタッフの責任者(プロデューサー)が判断する。
多くてもこの3人で充分です。

シナリオ制作はただ書くだけでなく、
チェックする側と作り上げていく過程がとても大事です。

書式まで統一というのは難しいと思いますが、
映像業界のような作業の進め方のノウハウがゲーム業界にあれば、
新規で参入する会社でも、もう少しうまくいくのではないかと、
日々思う、今日このごろです。。