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いつの間にかNの姿が消えていた。


まあ、仕方あるまい。


女だからな。



全く、男女平等というものは素晴らしい。


暴力沙汰、汚れ仕事はいつも男のものだ。



その代わりと言っていいのかどうか、男のサマナがひとり正面玄関からやって来ていた。


機動隊に対するは、こちらは相変わらずの3人態勢だ。



門扉の前に立つ、3人の勇者たち。(笑)


右にM、左にサマナ、そして中央を守るのはR、そういう布陣となった。



機動隊10数名と一番左に立つ背広一人。


背広の号令に従って、整列した機動隊員たちが動く。


「ドスッ、ドスッ、ドスッ、・・・・」


左から順番に、手にしたジュラルミンの盾を地面に付きたてるように置く音が、一定のリズムで右に移動していく。



真理の実践者たちは、機動隊に向けて叫ぶ。


「帰れー!」


「宗教弾圧はやめろー!」


「国家権力の横暴だー!」


「憲法を守れー!信教の自由を保障しろー!」


おそらくは、何の意味もないであろうことを知りながら、声を限りに必死に叫んだ。



「何で誰も来ないんだよ。」


僕の隣にいたサマナがぼやいた。


確かにそうだ。


援軍は来ない。



機動隊を追い返せと言われて頑張ってみてはいるものの、どこからも応援はやってこない。


道場の中の状況がどうなっているのかは、ずっと外にいた自分には分からない。


普通に考えるのなら、「見捨てられた。」


そういうことになるだろう。


だが、不思議と腹は立たなかった。



人生なんて所詮そんなものだという諦めもあるが、男なら、ここできっとこう言うべきなのだろうと思う。


「よくぞ、男に生まれけり!」と。

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隊列は二手に分かれた。


何人かは、道路の向こう側を富士山総本部道場の正面玄関へと向かう。



対して機動隊本隊は、道路を横断してサティアンへと向かった。


あらかじめ調べはついているのだろう。


サマナたちがいる総本部道場ではなく、麻原がいるサティアンへと狙いを定めている。



機動隊は、こちらとは一定の距離を保ちながら移動している。


普段サマナたちが利用している、サティアンへと向かう小道には目もくれず道なき道を進む。



そんなところを通って移動するんだ。


と、思う。


日常生活においては、基本的に移動するときは道の上を通る。


そんな常識とはかけ離れた、道のないところを移動していく機動隊の姿は、かなりの違和感があった。



まさしく観念の崩壊だが、これは考えてみれば当たり前のことだ。


警察に限らず、自衛隊でも軍隊でも、道のある場所だけが戦場とは限らないのだから。


人間が自然を破壊して作り上げた人工物、いわゆる道路の上を歩くというのは、平和ボケした民衆の思い込みに過ぎない。



走った。


それまでに何度も通ったことがあるサティアンへと続く小道。


いつもは歩いて通っていたが、その時、初めて走った。



全力疾走。


そう言っていいと思う。


門扉はすでに閉じられていたが、鍵がかかっていることを確認する。



門扉を背にして立つ。


小道を挟んで向かい側の空き地には、次々に機動隊が集結していた。

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巷では、



オウム逃走犯を捕まえろ!


死刑囚をゲットだぜ!



なんていうゲームが流行っているらしい。(笑)




なんてゲームなんだ!


なんて世の中なんだ!



なんて日だ!

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4台の車両が姿を消してから、ほんの10秒ぐらいたった頃だろうか、建物の陰から次々に人影が現れて整列を始めた。


フルフェイスのヘルメット、鈍い銀色に光る盾、完全武装の機動隊だ。


全身に金属プレートが入ったプロテクターを装着した姿は、人間の骨格とは別物のまるでロボットのように見えた。



これを追い返せってのか。


笑える。



人影は次々に集結していた。


完全武装組の他にも、背広姿の男が何人かいた。


総勢で20名程だろうか。


機動隊一個小隊。


非常事態にもかかわらず、「有明省吾ってどんだけ天才なんだ。」


などという、意味不明な思考が脳裏をよぎる。



道路を挟んで向こう側、10メートルほどの距離を隔てて機動隊が整列している。


すぐに点呼を終えて、移動を開始した。


こちらへ向かってくる。



見事だ。


全く見事な集団行動だ。


最初にパトカーが視界を横切ってから、まだ1分も経ってはいないのではないだろうか。


その間に各人が自分の役割を把握し、正確に行動している。



どこにもミスがない。


残念ながら、オウムはこれほどまでに見事な行動力は持ち合わせてはいない。


たとえ頭数は多くとも、所詮は烏合の衆だ。



無駄のない警察の動きを見ながら、オウムにいる悲しみを感じずにはいられなかった。


教団ナンバーツーから与えられた指示は、ただ「追い返してください。」だけなのだから。

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それにしても実に見事な侵入だった。


ほんの2、3秒、空を見上げていたり、上九方面に目をやっていたら、完全に見逃してしまっている。


高性能の整備が行き届いた車に、高度な運転技術を持つドライバー。


そのふたつが揃って、初めて可能になるということなのだと思う。



ライオンや虎などの猛獣は、獲物を脅したりはしない。


餌は捕まえて、ただ食らうだけ。


相手に気付かれないように気配を断ち、いきなり襲う。


そんな感じで、警察はやって来た。


それが強制捜査というものなのだろう。



僕のとなり、少し左側にいたMも気付いた。


監視小屋の中でアストラルへの旅を楽しんでいたNに向かって叫んだ。


「NDッタラー。警察ー!」



その声で正気を取り戻し、苦しみの世界へ戻って来たNが、


「え?何?」


みたいな顔をしているところへ、MGヤが続けて叫ぶ。


「警察が来た!事務所へ電話しろ。」



ここから先のNの反応は、さすがに早かった。


朝、強制捜査があるという報告を受けていたために、内線の電話番号はすでに頭に入っている。


すぐに電話をかけ、受話器を置いたNの顔がなんだかとても悲しそうに見えた。


そして、呟くように言った。


「追い返してくださいって。」



意表を突く答えが返って来た。


強制捜査があるという情報を得ており、そして実際に強制捜査があった。


その対策が、「追い返してください。」の一言だけ。



「誰がそんなバカな事を言ってんだー!」


Mが叫んだが、これには僕も同意見だ。


そして、すぐにNがそのバカの名前を教えてくれた。


マハーケイマ正大師。


それが信じ難いほどのバカの名前だった。(笑)

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