「相手軸な話」㊹お客様に聴いて思い込みを無くそう(その2) | 「繁盛店は本気で相手の立場に立っている」相手軸コンサルタント:松下雅憲のブログ

「繁盛店は本気で相手の立場に立っている」相手軸コンサルタント:松下雅憲のブログ

「相手の立場」に立つのは当たり前。繁盛店は「本気で相手の立場」に立っています。では「本気で相手の立場に立つ」にはどうすれば良いのか?ブログではそこんところをもっと詳しく、ほぼ毎日書いております。どうぞ、宜しくお願い致します。




「お客様が、私どもを選んでいただいていた理由は、味の良さでは無かったのです・・・・」

「食材原価を上げていきながら、お客様の満足度を上げていこうとしていた私たちですから、お客様に、『私たちの宅配弁当』を選んでいただいている理由は『味』であって欲しい!と思っていました。」
「私たちは、地元でも有名な老舗洋食レストランです。味には自信があるんです。だからこそだったのですが・・・」

東北を拠点としている、有名な老舗洋食レストランの社長は、ボソッと話し始めました。
彼は、新規事業として始めた「高級宅配弁当」でお客様に支持され続けるために、弁当の中身を工夫し、より良いもの、より美味しいものにグレードアップしていったのです。

その結果、原材料費が上昇してしまい、このままでは、利益が出ず、事業として成り立たなくなると言う危機を迎えようとしていました。
このままではまずい!でもどうしたら良いんだろう?悩んだ社長は、お客様がどれくらい満足されているのか?いったい自分達の弁当を利用して下さっている決め手は何なのか?それをお客様に聴くことにしたのです。
と、ここまでが昨日のお話・・・

で、お客様から満足度アンケートをいただいた社長は、結果を見てびっくりしたのです!
それが、冒頭のコメントです。

私「お客様は、何が決め手だったのですか?」
社長「私たちは、弁当の美味しさだと思っていました・・・」
私「それで?」
社長「お客様は、その日の午前中でもオーダー数の変更が効く、と言うのが一番の理由だったのです!」

通常、こういう高級宅配弁当は前日に、オーダー数を確定させる弁当会社が多いようです。
それは、その日の朝に変更が入ると、過不足が生じ配達対応に間に合わなくなるからです。
しかし、この会社は、レストランであることのこだわりがあり、弁当はお届けの直前に作り、素早く届けるようにして、出来るだけ出来たてを提供しようとしていましたので、直前のオーダー数の変更にも柔軟に対応していたのです。

お客様が、一番ありがたいと感じ、この会社を選んでいた理由は、実はこの柔軟性だったのです。
残念ながら、「味の美味しさ」については、選択理由にはほとんど含まれていなかったのです。

自分達の強みと考えていた「レストランとしての味」は、お客様に取っては、もう普通のこと。自分達が、知らず知らずに取り組んでいた「変更の柔軟性」こそが、他社との差別化、自社の本当の強み、だったのです。

さて、このアンケート結果を受けて、社長は、具体的な対策を取ることにしました。
お客様にお聴きした結果は、具体的な戦術に落とし込まないと意味がありません。

さて、いったい何をしたのでしょうか?
それは、また明日。


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