南米ブラジルでDC-10F貨物機のエンジンの一部が落下 | Flight Blogger Nippon 2011 0fficial Blog

南米ブラジルでDC-10F貨物機のエンジンの一部が落下

【News Source】
航空メディアwebサイト「Air Transport Intelligence(Flightglobal.com)」※全文英語
配信日時:3月27日/Report By.デービッド・カミンスキー・モロー
http://www.flightglobal.com/articles/2009/03/27/324453/picture-arrow-cargo-dc-10-sheds-large-engine-parts-over-manaus.html
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<要   訳>
ブラジル当局によると、米フロリダ州マイアミを拠点とする航空会社「アローカーゴ(ARROW CARGO)」のDC‐10‐30F型貨物機がマナウス上空を飛行中、ジェットエンジン3基のうち1基が脱落し、地上に落下したことを明らかにした。
 同機は機齢30年にもなる古い機体(シリアルナンバー46998、登録ナンバーN526MD)で、昨日、マナウスを離陸した直後にGE社製CF6型エンジン3基のうち1基の一部が脱落した。
 ブラジル防衛省スポークスマンによると、アロー貨物機は26日午前1時46分頃(現地時間)、4名のクルーを乗せてマナウスのエドゥアルド・ゴメス空港を離陸したか、離陸の際、同空港の消防隊が爆発音のような衝撃音を聞いたとして、管制塔に連絡。管制塔は無線で同機に問い合わせたが、パイロットは『何も異常はない』として、爆発音を否定したという。
 しかしその後、エンジン後部から大型の構造部位が脱落し、マナウス北部テラ・ノヴァ地区の住宅地に落下。民家(12軒)や乗用車に損害を与えた。
 マナウス管制区管制センター(Cindacta-4)はその後、再びパイロットに連絡を取り、エンジン1基に問題が生じたことを確認したという。
 3基のエンジンのうちどれが影響を受けたのかは不明だが、ブラジル防衛省では、落下した残骸が排気拡散器及び排気部位、その他数多くの内部の小型部品で構成されるコンポーネントだったことを特定し、この事故で負傷者はいなかったという。
 同事故にも関わらず、貨物機は目的地ボゴタ(コロンビア)への飛行を続けたが、最終的にメデジンへ針路を変えた。
 同事故について、ブラジル調査機関「CEIPA」は既に調査を開始している。
 アローカーゴの親会社アローエア・ホールディングス社は昨年、米投資会社マトリン・パターソンに買収され、DC‐8やDC‐10などの旧式機材をB757やA330などの新型機に入れ替える計画だった。

【 DC-10-30F 】
米民間航空機メーカーのマクドネル・ダグラス社(現在のボーイング社)が1972年に開発した3発ジェット旅客機「DC‐10‐30」(399人乗り)をベースにした貨物輸送機で、メーカーで製造された機体を「F」、中古旅客機を貨物機に改造した機体を「SF」とそれぞれ区別している。
貨物の最大搭載重量は約80トンで、6076Kmのノンストップ飛行が可能。
尚、旅客機タイプ、貨物機タイプを含めDC‐10シリーズ機は1989年に生産を終了した。