貴方の預託手荷物が危ない!欧州の空港で盗難が多発 | Flight Blogger Nippon 2011 0fficial Blog

貴方の預託手荷物が危ない!欧州の空港で盗難が多発

【News Source】
J‐CASTニュース
配信日時/3月25日
http://www.j-cast.com/2009/03/25038233.html
日本と海外の航空情報を配信!「Flight Blogger's」-index.jpg
旅客機に乗る時に預けたスーツケースなどの手荷物が、全世界で年間4200万個紛失し、うち126万個が見つからず、38億米ドルの損害賠償請求が出されている…こんな衝撃のレポートが、ヨーロッパに拠点を置くコンサルタント会社から出された。なぜこんなことになってしまうのか。

▼欧州では300人乗り旅客機で常時5人が被害

旅客機の手荷物に関するレポート「Baggage Report 2008」を出したのは、世界220ヵ国で旅客機の手荷物状況をインターネットリサーチしている「SITA」(シータ)。それによると、航空機会社が預かった手荷物のうち、2007年には4200万個のバッグが行方不明になった。2005年は3000万個、2006年は3400万個と年々増えていて、このままでは旅客機利用者の増加に比例し10年後の2019年には7000万個が失われるだろう、と予想している。
無くなった手荷物の大半は48時間以内に見つかるのだが、2007年は126万個が完全に紛失した。
しかし、航空関係職員が手荷物を積み忘れたり、逆に降ろし忘れたり、引き渡し場所を誤るなど様々な原因が考えられるが、それにしても126万個が完全紛失、というのは驚きだ。
日本でも航空会社に預けた手荷物の紛失が増えているのだろか。全日空広報は、『日本の航空会社の場合は荷物を紛失する、などということは滅多にありません。ましてや完全に無くしてしまうなどというのは考えられません。全てコンピュータ管理していますので、一時的に見失ったとしてもすぐに見つかる仕組みになっています』と説明する。
ある航空関係者はJ‐CASTニュースに、荷物の紛失は乗り換えの際に多発している、と打ち明ける。特に多いのがヨーロッパ。例えば300人乗りのジェット機の場合、1回の飛行で平均して5人の荷物が無くなる状況なのだという。『貴重品は預けずに身近で管理した方がいい』これは、違う会社の旅客機に荷物を積み替える際に多く起こるトラブルで、コンピュータ管理ではなく、積み荷表などを見てマニュアルで積み替えする場合に生じる。
ただし、そんなケアレスミスのようなものばかりではないらしい。飛行場で働いている職員が計画的に盗みを働くことが増えているというのだ。パリのドゴール空港で、荷物運搬係が空港利用客のトランクなどから金品を盗み、逮捕された、というニュースが2008年10月2日付けの西日本新聞に掲載された。逮捕された12人は同じ空港サービス会社の社員。盗んだ中身は宝石、トラベラーズ・チェック、パソコン、高級靴など多岐に渡り、その一部をネットオークションで売りさばいていたという。
同空港では同様の組織的窃盗が常態化していて、「ターミナル2」だけで2007年の盗難届は621件。逮捕された元荷物運搬係は裁判で『係のみんなが盗んでいる』と証言している、という。
先の航空関係者は、海外で航空機を利用する場合、日本と同じように安全、安心だという考えは持ってはいけない、とし、『自分の手荷物が盗難にあう可能性があることを前提に、特に貴重品は預けずに身近で管理した方がいい』とアドバイスしている。
【Coment】
日本の航空会社(JAL、ANAの国際線)では現在、従来の紙シール式手荷物タグに代わって、ICチップとアンテナを内蔵した「RFIDタグ」を使用していると聞いています。RFIDタグの詳細はこちら→http://www.kiac.co.jp/tech/safety/board/board_e/index.html
ただ、このRFIDタグの使用によって手荷物の紛失や盗難を100%防止できるわけではありません。コンテナに積み込む時、またコンテナから卸す作業の時に盗まれる可能性もあるので、最低限、財布やパスポート、カメラ、携帯電話等の貴重品は預託手荷物の中に入れないようにする必要があります。