つづき・・・

 「一昨年、ロン=ティボー国際音楽コンクールのガラコンサートでバルトークのコンチェルトを弾かせてもらいました。とても生命力のある音楽だと思いました。民族的な旋律がすごく好きです。何となく懐かしい感じがします。テクニック的にも難しく、不可能なようなテクニックが曲の勢いになっています。毎年、リサイタルをしているので、その中でぜひバルトークを演奏したいと思っていました」

 わずか16歳で、ロン=ティボー国際音楽コンクールの2位に入賞してから5年。

 「小学校6年生のときから原田幸一郎先生についていました。先生から薦められてコンクールを受けました。すごい人が受賞しているコンクールなので挑戦のつもりでした。ファイナルに入ったことも信じられず、ここまで来たら楽しもう、という感じでサン=サーンスを弾いたのが良かったのかもしれません」

 練習するほどに課題が見つかり、楽譜を見るたびに新しい発見があり、いくら時間があっても足りないと話す。

 ■「音楽は終わりがない」

 「気がついたことはすぐ試してみます。耳に聴こえるものだけでなく、また曲に表れていることだけでなく、陰にあるものを見つけるのです。絵なら描いて終わりですけど、音楽は終わりがない。そして消えてなくなってしまうのが音楽の面白いところです」

 考えすぎて煮詰まると、リセットするために楽譜を変えることもあるという。

 現在、桐朋学園大学3年生で、年間20~30回の演奏会をこなしている。しかし、コンサートと授業が重なり、フランス語の単位が取れていない。

 「ちゃんと卒業できるかしら」と笑った。
ブルーム/南紫音

¥3,000
Amazon.co.jp

南紫音デビュー・リサイタル(初回限定盤)(DVD付)/南紫音

¥3,000
Amazon.co.jp

南紫音デビュー・リサイタル/南紫音

¥3,000
Amazon.co.jp