こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
武道の教えとして有名な言葉に、『守・破・離』があります。
これは修業におけるそれぞれの段階を示した言葉です。
例えば、お店で、『新しいスキルを身に付ける』時にも、活かされるでしょう。
『守・破・離』のステップを簡単に説明すると、
◆第1ステップ『守』
『守』とは、知り得たスキルの基本を守り、確実に身に付ける段階です。
この第1ステップが完了すると、次のステップに進みます。
◆第2ステップ『破』
『破』とは、今、身に付けた新しいスキルを一度破り、他の良いものを取り入れる段階です。
いろいろ取り入れて、この第2ステップが完了すると、次のステップに進みます。
◆第3ステップ『離』
『離』とは、最初のスキルや他の良いものから、一旦離れ、自分が考えた独自のものを生み出す段階です。
このような(1)『身に付ける』、(2)『取り入れる』、(3)『生み出す』の3段階のステップで独自のスキルを身に付けていくことができると考えます。
しかし、通常はこのような(1)(2)(3)というステップ通りに進まないことが多く、上手く行かない人が多いです。
例えば、(1)のステップで、『知り得た新しいスキルの基本を守り、確実に身に付ける』前に、(2)の『他の良いものを取り入れよう』としたり、(3)の『自分の考えで、こうした方がいい』と、途中で変えてしまったりします。
だから、どれも中途半端となって基本が身に付かず、いつまでたっても(1)のステップが完了しないのです。
しかも、どれも中途半端のままですから、上手く行きませんし、当然結果も出ません。
なので、『守・破・離』というステップを段階的に進むことが大切なのです。
これを仮に、『外なる守破離』ということにします。
では、なぜ外なる守破離が上手く行かないのでしょうか?
それは、その前に、『内なる守破離』をしなければいけないからだと考えます。
内なる守破離とは?
例えば、現状、『〇〇できない』という問題や悩みがあるとします。
◆(1)まず、問題や悩みがあるのは分かっていても、『〇〇できない』と、『現状を守り』、変えようとしません。
これが、『守』です。
◆(2)次に、しかし、とは言ってもこのままでは辛いから、『〇〇したい』と願望を持つようになります。
その時、『現状を破りたい』と願うのです。
これが、『破』になります。
ところが多くの場合、願望が弱いので、また『守』に戻って、『でも、〇〇できない』となるのです。
◆(3)ここで、決断し、『〇〇までに、〇〇しよう』と目標を決めたとします。
このように目標が決まると、『現状から離れる』ことができるのです。
これが、『離』になります。
◆(4)これで、『守→破→離』まで来ましたので、上手く行くかと言うとそうではありません。
目標が決まっただけで、『行動するきっかけ』がないからです。
『行動するきっかけ』を作るには、覚悟を持って、『〇〇する』と、まず『自分と約束する』必要があります。
そして、『〇〇する』と自分と約束したら、今度は仲間にも『〇〇する』と約束するのです。
そうすると、ここでやっと本気になって行動することができます。
内なる守破離の流れを簡単にまとめると、
◆(1)『守』:現状を守る
◆(2)『破』:現状を破る、願望を持つ
◆(3)『離』:現状から離れる、目標を決める
◆(4)『守』:新しい現状を守る、自分と仲間に約束する
こんな感じです。
このような『内なる守破離』をすることで、『新しい現状を守ろうとする』ので、『外なる守破離』の『守のステップ』が上手く行き出します。
もしもあなたが、『新しいスキルを身に付けたい』と思ったら、いきなり『外なる守破離』に飛びつかず、まずは『内なる守破離』をしっかりやりましょう。
そうするほうが、きっと早く身に付くと思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則