あいつが私に言ったこと。


「わかってよ」


だってさ


変わらない事はさほど難しい事ではない


「わかるわけねえだろっ!」

「いやいや、ちょっと落ち着いた方がよろしいかと・・・。」


朝学校に行くと、あまりに暇そうな勇人がいたので、

とりあえず拉致って愚痴をはいてみた。


「だって!年中発情期の男の性をわかれと、あのくそ浮気男は言ったわけだよ!?」

「もうお前うっさい・・・」

「しかもあびれも無く!!」

「だから俺はちゃんと最初に言っただろうよ。あいつは駄目だって」

「・・・そんな事いわれましたっけ?」

「もう、お前一回死んで来い」

「そんな事言わないで☆☆」

「キャピキャピすんなきもい」

「・・・あー。もうメンドクサイ・・・何もかもがメンドクサイ。」

「うるさい女の愚痴を聞いてる俺の方がメンドクサイ」

「お前の辞書に慰めると言う言葉は無いのか!」

「それは可愛い女限定なもんでね。」

「悪かったな!可愛くない女で!」

「お前の場合・・・可愛くないと言うよりは可愛げがない」

「…冷静に判断すんな。軽く凹む」

「軽くじゃなくて思いっきり凹んでるし」

「メンドクサーーーイ」

「・・・お姉さん。俺はもう戻ってもよろしいですか?」

「言いわけないだろアホッ!」

「あぁ!?てめ何様だ!?」

「加奈様♪」

「お前加奈じゃないだろ。それは年中発情期のくそ浮気男の浮気相手の名前だよ」

「そうそう、可愛らしい名前だよねー」

「そーかー?」

「可愛くて、性格も女の子ってかんじでねー。素直でねー。いい子だよね。」

「そうやな」

「でも、あの年中発情期のくそ浮気男にはかなりもったいない気がするんだけど?」

「そうやな」

「やっぱ、世の中顔がよければ浮気性でもいいのか?」

「さあ?」

「今度からは絶対性格重視だな」

「今更きづいたんか…おっそいな?」

「とりあえず可愛らしくて、素直で、甘え上手な子になろう。」

「・・・無駄な事はしないほうがいいと思いますけど・・・。」

「いや・・・私は可愛らしくて、素直で、甘え上手な子になるって。」

「つーかなぁ・・・あんな年中発情期のくそ浮気男ごときに、

そんな事する必要ないだろ、そのままでいいって。」

「素直で甘え上手・・・」

「もういいって、てかそのままがお前やん?」

「そっか・・・、そうだね」



なんて、結局なだめられたとある一日の出来事。



寒い寒い。


こんな冬の日に。











「ゆき~?」


2月の寒い寒い公園で、私はベンチに座ってる。

制服のままなので、むき出しになった足がすごく寒くて痛い。

雪まで降り始めて、いじめか?


「ゆき~?」


ベンチの上で足を抱えて、丸まる姿はちょっとおかしいかもしれない。

コートは学校に忘れてきた。

マフラーはしない主義だ。


「ゆきさ~ん?」


さっきから隣で私を呼ぶこいつは、直登。

今は、一人で丸まっていたいのに、何で現実に引き戻そうとするんだろう?


「おいこら。ゆき」


「寒いからそろそろ帰ろう。」


誤解を招かないように言っておくが、別に待たしているわけではない。

直登が勝手に私の隣で座っているだけだ。

コートも着てマフラーもして。



何が寒いだ。


私は体よりも心が寒い。



「はぁ……」



ついにはため息までつき始めた見たいです。

彼は、なぜ帰らないのでしょうか?



「……ため息つくなら帰れば?」


これで帰らないのなら、私に罪はない。

ちゃんと帰れといったからね。


「女の子残して帰れるほど薄情じゃないんです~。」


「大丈夫だよ。私を襲う物好き居ないから」


うん。そう思う。心のそこからそう思う。


「そうじゃなくて……泣いてる女の子って言うべき?」


泣いてる?貴方の目は節穴ですか?私は涙なんて流してないよ。

むしろかさかさで困ってるんだ。乾燥肌なもので。

目元についてる水はあれだよ、雪がさ。とけたんだよ


「泣いてない・・・」


「そうかい」


直登は立ち上がってどこかへ行ってしまった。

やっと帰ったかな?これで思う存分逃避できるな。


切ない片思いを両思いに使用なんて賭けちゃいけなかったんだよ。

そもそも賭けをする権利さえもなかったんだよ。

私はそんな高貴な身分じゃなかったんだから。


恋は盲目。


それは多分。私みたいな勘違い女の為にあるんだ。

恋をして、自分の居場所がわからなくなる。


こんな寒い日に、こんな所にいると。

つめたさが浸透するじゃないか、心さえも凍りつきそうだよ。

そんな事はありえないけど。


突然頬に熱を感じた。


「あっつ……」


何かと思えば。赤い鼻をした直登がホットココアを持っていた。


「ほら。わがままで強がりなゆきさん。熱い熱いココアはいかがですか?」


棒読みなくせに何かの台詞のように言う。


「いいえ。直登さん。私の心は凍ってしまったので、

       熱い熱いココアは凍ってしまいます。暖かいうちに貴方がお飲みください」


「ゆきさん。貴方の心が凍ってしまったのなら、

       この熱い熱いココアを5本でも6本でも飲んで、溶かしてしまえばいいじゃないですか。」


雪が降って寒い公園で、意味の解らない台詞を口走っている自分を思うと。

ただ、何となく、笑えた。

直登を見ると真っ赤な鼻をかきながら笑っていた。


直登の買ってきたココアを飲むと。

暖かさが染み渡るのが解った。

たちは  し りをした

  がすいすいと   なく

 らは   いつも いていた。

【‐CALL ME‐②】

キキーッ! ドン!!

(圭!圭!お願い!死なないで!)

(圭!!嫌ぁ!!!)

(ごめんなさい。ごめんなさい。)

(私のせいで。ごめんなさい)

息が出来ない。

苦しいよ。

前が見えない。

「ゆき!!!!」

何があったのか解ったんだろう。

亮はさっと私の視界を遮るように抱きしめた

「ゆき、ゆき?落ち着け、」

「大丈夫。大丈夫。俺がここにいるから」

ゆっくりとゆきの背中をポンポンと叩く、

ゆきが息をし始めたのが解った。

「ごめっ・・・亮・・・ごめんっ」

「大丈夫、大丈夫だから」

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ゆきには昔、彼氏が居た。

とても仲がよく、みんなの憧れのカップルだった。

ある日、2人は付き合って1年の記念に旅行へ行った。

その時。ゆきの不注意で、赤信号の道路へ飛び出してしまった。

トラックが目前まで来ていた

ゆきを助けたのは圭。

ゆきの変わりに事故にあい、命を落とした。

ゆきの最愛の人。

ゆきは毎日。毎日。涙を流しては、

自分を責めていた。

圭が死んだのは自分のせいだ。

もっと自分が注意していればと。

そんな時、学校に転校してきたのは。

圭とそっくりな圭という人物

嫌でも思い出す。

圭が自分のせいで死んだという

悔やんでも悔やみきれない事実。

そして

圭が彼女と居ると、あの時の自分達が

フラッシュバックする

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「ゆき?」

呆然としているゆきの背中を、ポンポンと叩き続けながら

ゆっくりと語りかける

「大丈夫。圭は生きてる。あの圭は生きてる」

亮の言葉で落ち着いた。

こんな風に落ち着かせてくれるのは亮だけだ。

「亮。いっつも・・・ごめんね?」

「この場合、ごめんね?じゃ無くてありがとうがいいな?」

「ありがと」

「どういたしまして!」

2人で少し笑う。

[自分は人を一人殺してしまったんだから。]

そう思う気持ちは、ずっと変わらない

私が圭と出会わなければ、

彼はあんなふうに誰か私ではない人と付き合って。

きっと今でも生きていた。

もしもやりなおせるなら。

私はきっと圭に出会わない道を歩く。

「ゆき?一緒に帰ろっか!」

いつの間にか、圭は自分の鞄を持ってゆきの前に立っていた。

「亮。部活は?行かなきゃ駄目だよ?」

「え?ん~大丈夫だよ!

「駄目!!行ってきなさい!!

亮はしぶしぶ部活に行く用意を始めた。

「じゃあ、帰るね?亮バイバイ!」

「気をつけて帰れよ」

「は~い」

そう言って、亮に背を向けて歩きだす。

ゆきの顔に。

もう笑顔は無い。

たちは  し りをした

  がすいすいと   なく

 らは   いつも いていた。

【‐CALL ME‐①】

晴れの日の金曜日。

そして6限目、誰もが眠たそうに

週の最後の授業を受けている。

でも。

私にとってのこの時間は、一週間のうちで一番楽しみな50分間。

窓から見える。

楽しそうに体育の授業を受ける,アナタの姿。

何時からだったのかは解らない。

サッカー部で頑張っているアナタを見たのは。

楽しそうに体育を受けるアナタの姿を見つけたのは

何時の事だっただろう・・・・・・。

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「ゆき~?」

授業が終わった事にさえ、気付いていないゆきに声をかけたのは、

ゆきの親友の亮。

亮とゆきは小学校時代からの友達で、親友。それ以上でもそれ以下でもない。

「ん?あれ?授業は?

キョロキョロと辺りを見回してみるけど。

教室にはまばらに人がいるだけで、先生も既にいない。

「とっくに終わってんよ。SHRも」

亮はゆきの前の席に腰掛ける。

あ~風が気持ちいい、なんて呟きながら。

「・・・うそ!!

「ほ~んと!」

そういう亮は、ふあーっとあくびをしてゴロゴロとのどを鳴らす。

猫だ。

亮の前世は猫だ。

絶対そうだ。

「お前、ずっと校庭見てたろ?また圭?」

「み、見てないもん!!

自分で解るほどに顔は真っ赤。

これじゃあ、その通りだと認めているようなものだ

「まぁ、い~けどね?」

バレバレ。とでも言いたげな笑顔で亮は、

何処から取り出したのか解らないジュースを飲み始めた。

「あ~また一週間が終わっちゃうね。」

「だなぁ」

いつも週末の金曜日には、亮とこの会話を交わす

私は週末が嫌い。

土日の2連休は凄く嬉しい。

女友達との煩わしい日常からも解放される、それと同時に

亮とくだらない会話をすることも、教室から圭の姿を見ることも出来ない。

「なぁ、ゆき。お前サッカー部のマネージャーやらねぇ?

「はぇ?」

何を言い出すんだこいつは。しかもサッカー部?

「今のマネージャー3年でさ、今年の夏で引退なんだよ。んで誰かいないかって、言っててさ~ゆきどう??」

「マネージャーなんてやったらますます圭にはまっちゃうもん。」

「頑張ったらカップルになれるかもよ?

「無理だよ」

無理だよ。

だって圭には可愛い可愛い彼女がいる。

一途な圭は他の女なんて眼中に無い

「ぢゃあさ、俺のためにマネージャーんなって?

首を軽くかしげて、ニカって笑って

・・・・・・・・・ちくしょう可愛い。

不覚にも顔が赤くなってしまった。

な~に赤くなってんの~?って解ってるくせに、いじめだ!!

「なんで亮のためにマネやんのよ」

「良いじゃ~ん。幼馴染なんだし!!

「関係ない。」

ふっと校庭に目を向ける。

いつの間にか圭は居なくなってる。

「ゆき~お願い!」

「見に来るだけでも良いから!」

「一回来てみて!!

おねがい!って手を合わせて上目ずかいで私を見る。

「駄目?

負けた。

「一回だけね?

「やったー!さすがゆき!」

急に立ち上がって跳ね回る。

元気だなぁ。

また窓の外に目を向ける。

そろそろ部活の始まる時間らしく、圭の姿が見えた。

その隣には、

可愛い彼女。

人々がせわしなく行き交い、ざわめきがまるで爆音のように聞こえる。商店街だ、無理もない。魚屋の近くを通ると、さんまをくわえた猫が走り去って行った。肉屋では、店のおばちゃんが常連であろう客と世間話にいそしんでいた。あまり流行っていそうに無い電気屋のテレビには、ヒーローが倒した敵を背後に、意味も無い決めポーズをとっていた。それを見ながら、同じポーズを真似する子供達・・・・・・

 そんな日常的な光景を見ながら、ユウタはふと、今ここに自分がいなくても誰一人気付きはしないのではないか?と思った。自分は親不孝物だ。もし天国や地獄があるのなら、間違いなく地獄行きのはずだ。中学では、事あるごとに騒動を起こし、警察の厄介になることもあった。かろうじて入学できた高校も、今、鞄の中に退学届が入っている。将来の夢も無く、漠然とした日々が、退屈で、面倒臭かった。ユウタはポツリと呟いた。

「俺なんかが死んでも・・・・・・誰も悲しみはしないんだろうなぁ・・・・・・」

 そう思うことすら、どこか面倒だった。

「ならば、確かめてみますか?」

 ユウタの呟きに応えるように、その声は聞こえた。驚いて声のした方を振り向くと、そこには自分と同じくらい、いや、少し下くらいの少女が微笑んでいた。その少女は、純白のドレスのような物の上に漆黒のマントを羽織っていて、その格好は何かの物語に出てきそうな吸血鬼のようだった。

「誰だ?」

 言葉は感情と裏腹に、意外に冷静だった。

「私は、サキと申します。案内人、のようなものと思われて結構です」

「案内人?」

「そうです。自分が死んだあとの世界を、周りの人の変化を知りたくないですか?」

 ユウタは少し考えた。見てみたいという好奇心と、他人の本心を知る恐怖が渦巻いたが、好奇心の方がわずかに上回った。

「知りたい・・・・・・見たい!」

 サキは、またにっこりと微笑んで、手を差し伸べた。

「あなたなら、そう言うと思っていました」

 ユウタはごくりと生唾を飲み、恐る恐る手を取った。

 その瞬間――

 自分の周りを光が包むのが分かり、ユウタは強く眼を閉じた・・・眼が眩むほど強い光だ。やがて眼を開けると、ユウタは見慣れた学校帰りに通る歩道橋に立っていた。正確には・・・宙に浮かんでいた。

「これがあなたの死んだ直後の様子です」

 と、サキの声がした。どうやらユウタは歩道橋から落ちて、いや、飛び降りて死んだらしい。歩道橋の下では、警察や野次馬で混乱していた。

「あなたの知り合いがいますよ」

 ユウタが目を凝らすと、野次馬の中に一人の見知った顔を見つけた。小学校の頃から一緒につるんでいた数少ない親友だった。普段の薄情なまでに冷静な彼はそこにはいなかった。今の彼は、顔の血の気が引き真っ青で、取り乱してユウタの死体にすがり付いている。ユウタは、そんな彼光景を見て、信じられないと言うように眼を見開いていた。

「この後彼は、もっとあなたの事を気にかけていれば、死なずに済んだのではないかと一生後悔し続けます」

 サキがそう言った直後、ユウタは再び光に包まれた。眼を開けると自分の家にいた。

「今度はあなたの両親の様子です」

 家の中では、呆然とどこかを見つめている父と泣き崩れている母の姿があった。自分に無関心だった父ですら、息子に起こった事態を理解しきれないでいるようだった。

 ユウタは本当に信じられなかった。なぜこんな親不孝者の自分が死んだことで、こんなにも親が悲しんでいるのかが分からなかった。

「あなたに無関心だったのは、あなたの自主性に任せていたからだと、考えたことはありませんか?」

 ユウタは黙った。黙るしかなかった。今まで自分は何を見てきたのだろうと思った。

「確かにあなたは、今までにいろいろな親不孝をしてきたかもしれません。でも、あなたが死ぬことが、一番の親不孝になるのですよ?」

 いつの間にか景色はもといた場所に戻っていた。足も地面についている。ユウタは、何か決心したような、会心の笑みを浮かべて言った。

「俺は、いらない人間じゃなかったんだな。死んだ時に泣いてくれる人がいるってだけで、生きている意味になるんだよな?これからは・・・親孝行でもするか!」

「そうしてください。あなたが死ぬと、多くの人が不幸になります・・・」

 そう言い残して、サキは消えていった。

 ユウタは、心の中でサキに礼を言うと、意気揚揚と家路に着いた。


「礼の少年はどうだった?」

「ええ。ちゃんと親孝行すると言っていましたし、もう安心でしょう」

「死にたいやつは拒まないお前が人を助けるなんて、不思議なこともあったもんだ」

「彼に死なれては困りますよ。なんせ未来の大天使様ですから。あのまま死んでいたら、確実に悪魔になっていたでしょう?私たち天使が困りますよ」














はっきり言って駄作過ぎます。

これは、確か中3くらいの時に書いたものですね。

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だから…私は私が嫌いだ。



片思いをしている時は、振り向いてもらえることに一生懸命で。

両思いになったら、嫌われないようにしたいと想う。


でもね?

どうしたら止められるんだろう・・・。





教室で、女の子と楽しそうに話しているコータ先輩をみた。

それは確か、コータと同じ中学校の先輩だとコータ先輩の友達に聞いたことがあった。

コータ先輩は1つ年上の先輩だから。その一つ上の先輩だから。

私からしたら。2つ上。かなり大人っぽく映る。

童顔ちびが、悩みな私にとっては、背が高くすらっとしていて大人っぽい先輩は、

それだけで劣等感を覚える存在…。


本当はコータ先輩は先輩のことが好きなんじゃないか…。


そんなことを考える卑屈な自分が嫌になる。






「ゆき?」

「・・・え!?」

「ずっと何考えてん?」

放課後、せっかくコータ先輩の家に遊びに来たのに。

昼間のことを思い出して,ボーっとしていたようだった。


「え?あー。うん」

「何やー?何か悩み事か?」

「・・・別に。」

あぁ・・・可愛くない。

でも先輩と話さないでなんて…言って嫌われたら嫌だ。

というよりも、そんな事言いたくない。



「ふ~ん。なら別に良いけど」

何となく、部屋が沈黙で静かになる。

どうしていいのか解らずに、出されていたお茶を一口飲んで、どうしようかと考える。



「そういえばさー。」

突然話し始めた先輩にビックリして、危うく持っていたお茶をこぼしそうになった。

突然話し出すのはやめていただきたい。

でも話すぞ、とか言ってから話されるのも嫌だ。うん



「俺と結構仲のいい先輩居るやん?」

「・・・・・・うん」

「あの先輩に告られた。」

今日の映像がフラッシュバックする。何で私にそんな事いうんだろう。

浮気したいなら、せめて黙ってやってくれ。

ごめんなさい。やっぱり嫌です。

正々堂々と言ったからには・・・振られる。


何となくそう確信した。



「・・・…うん」

「何か言うことないん?」

「・・・…別れたいですか?」

「別れてもいいと思ってんの?」

「・・・・……・」

「………」

「先輩が……別れたいなら。」



「ふざけんなっ!!」

いきなり、先輩に怒鳴られた。



「……お前ほんまに俺のことすきか?」

「……好きですよっ!……童顔ちびで不釣合いでも隣に居たいですよっ・・・」

「じゃあ・・・別れても言いなんていうなや。」

「…………」

「お前の事が解らんわ」

「…ごめんなさい」

「何であやまんねん」

「……好きです」













NEXT 2

あぁ・・・痛い。


もうそろそろ太陽も山の向こうに隠れそうになっている。

私は、昼間の熱線よりもこの赤い光の方がまぶしくて暑くて嫌いだ。


あぁ…痛い。


そんな中、私はとりあえず光に目がくらみそうに成っているけど、

とりあえず。まっすぐ前を見つめて立っている。


あぁ・・・痛い。


早く家に帰りたい・・・でも今音を立てると気づかれるかもしれない・・・。

かろうじて見えないあいつの顔が見えるかもしれない。


あぁ・・・痛い。


2人の影がゆっくり重なっている。

愛しい愛しいあいつの横顔がはっきりと見えた。





片思いなんてするものじゃない。

好きな人が自分を好きじゃないなんて、耐えられたものじゃない。

ずっとずっと好きだった人のよりにもよってキスしてる所に居合わせるなんて、

私もずいぶん付いていない。


そのせいで、涙が止まらないじゃないか。


そのせいで、苦しいじゃないか。


そのせいで、胸が痛い。


次に恋するなら、できれば私のことを大好きな人で、

思いっきり愛してくれる人・・・なんかじゃなくて良い。

もう、恋なんてしたくない。


「ゆきー!」



人の気も知らない、陽気な男が一人。

一番来て欲しくないやつが来た。


そいつは私の顔を覗き込むと何?何ないてんの?と少しうろたえていた。

これあげるから泣き止みなさいという、その手には可愛い飴玉。


「子供じゃないんだから。」




といいながら差し出された飴をうけとりポケットにしまう。



「子供やん。ピーピー泣いてるし鼻水たれてるで?」




「うっさい!あんたと話す気分じゃないの!出てきなよ!」




向きになって言い返すと、意地悪そうな顔のあいつ。


「ってことは姉さん。見事玉砕してきたんですか?」




「・・・…うっざい!」




「あははは!ドンマイ姉さん!次の恋があるさー!」




傷心中の私の横で無遠慮に転げまわって笑う。

あいつはハードルが高いわーとかいいながら。




「あー!もうっ!あんたさ!弟思いなお姉さんが傷心して落ち込んでるのに慰めの言葉一つかけれないの!?だから、あんたはつもへたれなんていわれるんだよ!!」




「だって、弟や言われてたら、笑ってあげるしかないやん?」




「へ?」




「お姉さんを抱きしめる役は弟やないもん」





「・・・…」




「慰めろ言うねやったら、どんな役を与えれくれるん?ゆきさん」




夕日をバックににっこり笑っている。

弟のような存在の巧・・・



「すきやで、姉さん」




「俺の役。ナイトで決定ちゃう?」







「あんたには力不足。 弟役の巧に抱きしめる権利をあげる」







「つまりおれは。ひとまず弟のままか」













あんたがナイトになる前に、私があんたの姫になってやるよ。














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っぷ!意味不明!終わり方もかなり不明!どうしようこれ・・・・。笑

ごめんなさい!えっと。うん。言い訳の仕様もないわ。

サヨナラ

サヨナラ

言わない千の言葉

口には出さない

ただ、ただ、見つめてもいいだろう?

後姿が消えるまで

光に囲まれるまで


アイシテル

アイシテル

言えない一つの言葉

口には出さない

ただ、ただ、君に願っても良いだろ?

白いベールが輝くまで

影が重なるまで


いつかもし君がなんて、

起こらなくていい

ただ、願ってる。

タダ一つの僕の願い

聖は久しぶりに彼女のゆきの家に遊びに来ていた。
ゆきは何かいきなり

[今アイスが食べたい!]

といかって.近くのコンビニに行ってしまった。

[うぁ~.....暇だぁ━!]

伸びをしているとふと服の裾の糸が解れているのが目に映った。

(誰だよひっかけたの...って俺か)

聖は辺りを見回して何か切れる物を探し.近くの引き出しを開けた。

[....っんだこれ]

そこにはゆきと元彼の写真が閉まってあった。





コンビニで目当てのアイスを買うとゆきは上機嫌で家に帰った。

玄関のドアを開けると聖がぽけーっとテレビを見ている姿が見える。

[聖!ただいまっ!]

[ん~]

ゆきは買ってきたアイスを取り出し聖の前に置いた。

[はい。新商品だって―!]

[さんきゅー]

そしてゆきも自分の分を食べようと.袋からアイスを取り出す。

[あっ....]

突然聖が声を上げた

[どしたの?]

[糸が解れてる.ゆきはさみとってくんねぇ?]

[解った]

そして後ろにある引き出しを開けようとすると聖が後ろから多い被さってくる。

[聖―?何?]

[......]

引き出しを開けるとそこに.自分と元彼の写真がある事に気づいた。

[あっ]



聖は自分の口をゆきの耳元に近づけて


[やけ]

と低い声でつぶやいた



[は?]

[何?もやせねぇの?]

聖はゆきから少し離れて座る。

(いや。そうじゃなくてね)

[もやすのは良いんだけどね?]

[何だよ]

(聖怖いって。)

[私の顔まで燃えちゃうし.....]

と言うと間の抜けた聖の声が帰ってきた

[はぁ?]

[まぁ。いっか]

そう言うとゆきは灰皿の上に写真を置き.ライターで火をつける。

[え?ちょいまてって!]

慌てて聖が止めようとしたときには既に写真の半分以上が灰になっていた。

[あ~あ...]

[聖がもやせって言ったのに何止めてんの?]

[いや...マジで燃やすとは思わねえし]

[だって別にいらないし?]

しれっと言ってゆきは[アイスっアイスっ]何て言いながらアイスを食べ始めた。

ゆきを試そうとした自分がバカみたいに思えた。
それと同時に笑いがこみ上げてくる。

[聖?何笑ってんの?]

[いや~?さすが俺の女だなと思って]

[はぇ?]

[ゆきが最高に好きって事!]

間違いなくこいつは最高の彼女です。

朝顔を洗えば、出かける準備が始まる。

今日は特に気合を入れて身支度をするのだ。

今日は彼と会うことになっている


彼女の欲目だと思ってもらえばいいけど、彼氏、和戸は格好いい。

その点私は、不細工だとはかろうじて言われない。

そんなレベル。

でも、もし和戸と釣合わないから別れろ。

と言われても別れるつもりなんてさらさら無い

和戸に言われたなら、その瞬間ノックアウト,さようなら私の青春

と言う話になるんだけど。


そうならない為に私は今頑張って化けているのだ。

アイシャドウは茶色系で大人っぽく、

アイライン。太くなりすぎないように、綺麗に引く。

そして、マスカラ。4種類のマスカラを使って長く長くしていく。

これで少しは目が大きく見えるだろう。


化粧をしたあとは、なんだか自分が綺麗になれた気がして。

ちょっといつもより笑顔になったりする。


さて。約束の時間まであと30分。

約束の場所までは25分、5分前に付く計算だ。

さて、行くか。


玄関を開けるとそこは真夏の熱気が待っている






「久しぶり」


あれ?そうでもないか。と言いながら和戸が私に声をかける。


「久しぶり」


本当は、昨日、その前に会ったけど。

久しぶりと言うことにしておこう


少し言葉を交わしてから並んで歩き始める。

行き先は近くの服屋とかアクセサリーショップとか、つまりは街中をブラブラ


「これかわいい!」


私が指差したのは、細くて小さいリボンのネックレス。


「可愛いやん。似合いそう」


「ほんとに?」


「ほんとやって」


ニコニコと笑いながら和戸がネックレスを手に取る


「え?」


「買ったろ」


そのまますたすたとレジまで行ってしまう。


「かっ和戸!!悪いから自分で買うって!!」


「いーの。外でまっとって」


あぁ。買わせてしまった。

とりあえず、店を出るといい物を見つけた。




カランカラン・・・・・・


出てきた和戸にさっと差し出す。


「はい!お礼ね」


「アイスキャンディー?」


「そこで売ってた」


ゆきが道の反対側を指差すと昔懐かしい感じの

アイスキャンディーと書かれた旗が立っていた。


「早く食べないと溶けるよ?」


「ありがとう」


そういってまた、2人並んで歩きだす。


「あ。和戸!明日お祭りだってさ」


店に張ってある張り紙に花火の絵と、祭りの日時が書いてある


「あ~ほんと。明日一緒にいこか。」


「うん」




夏のいきなり好きな人との予定が入る所がすき