今日は男着スタイルでお出掛けしました。
(女性が男性の着流しスタイルをすることです。)

通勤路の、とあるおうちに、
おばあちゃまが住んでらっしゃって
道路の掃除をなさったり
お花のお世話をなさったりのところを
通りがかったときには、いつも少しお話しするのです。

92才でとても達者なのだけれど
今日はご挨拶したら
「あら!あなた!そんな着方初めて見たわ!いいわねえ!」と
言ってくださいました。

長袖Tシャツの上に長着、
角帯を貝ノ口にして、地下足袋。
エコバックの鞄。
じっくり眺め回したおばあちゃまの目がキラキラし出しました。

そして
若い頃、満州にいたこと、
学校の看護師をしていたけど、休みの日には
満州をいろいろ旅行して楽しんだこと、
よくお母様にハルビンで買ったロシアの美味しいお茶を送ったこと、
住まわせてもらっていたおうちの方がモダンな趣味で憧れたこと、
懐かしそうに楽しそうに話してくださいました。

「あなたね、人生は楽しまなきゃ!
あたしは満州で楽しかったこと、
この年になっても覚えてるの。

楽しいのが一番よ!

自分のスタイルで生きればいいの。

人が何か言ってきたらね、
あなたも好きなようにおやりなさい、
あたしはこれが好きなの、って
言ってやればいいの!」

嬉しくて、言葉が響いて、涙が出そうになりました。

目の前のおばあちゃまが、
大好きなターシャ・テューダー(※敬愛する絵本作家であり手仕事作家でありガーデナー)と重なって見えました。
お年も見た目もお声もお言葉も、なんだか似ていて。

シャキッとしてらっしゃるのに
温かいの。


男着みたいに、めったにないスタイルをしていると
(ゆにちゃん以外に見たことない(笑))
こうして
自由で楽しいことが好きなひとが声をかけてくださり
こころがキラキラするお話をしてくださるのです。

ありがたく、うれしいことです。

満州といえば戦争時代で
大変だったろうと思うけれど
こうして楽しい思い出もあったのだなと、
それを聞かせてもらえて、本当に幸せな時間でした。

今日のご縁に感謝。



男着とは↓
このような感じです。

淡路島にて。
旅にも便利なスタイルです!