むかしむかし、
仙台という政令指定都市に
ブンタ氏という貴公子(みたいな好青年)が住んでいました。
一方、夏は異常に暑く冬は異常に寒い熊谷という都市には
富永あいという恐ろしい女王様(気質の大学生)が住んでいました。
ある日、女王はこう呟きました。
「あら、仙台には“笹かま”っていう名物があるのね。
私、食べたことがないわ。
どんな味がするのかしら。
きっと美味しいんでしょうね。」
この言葉に、貴公子は恐怖を感じました。
それもそのはず。
女王はことあるごとに
「萩の月って美味し過ぎよ。
貴公子がうらやましいわよね。」
と、
不特定多数の人間が見ることができる看板にでかでかと書いて主張していた
のです。
「このままじゃ殺られかねない・・・!!」
そう思った貴公子がとった行動は、
萩の月。
かまぼこ詰め合わせ。
貴公子様・・・
本当にすみませんでした。
とても喜んだ女王は、お礼としてまだ出してない年賀状に深谷ネギでも添えて送ろうかと思いましたが、さすがにいやがらせみたいなのでやめました。
熊谷名物・五家宝か行田名物・十万石饅頭くらいにしようかと思っているそうです。
めでたしめでたし。
めでたいか?
※物語は一部フィクションです。