こんばんは、りかです。
いよいよ第二章のスタートです。
少し短めですが、次のピコさんターンのキョコちゃんはやっぱりぐるぐる可愛いのでご期待下さい^^
第二章は『miss you』は読んで字の通り←
逢いたくて逢いたくて堪らないって気持ちを根底にして書いております。
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【コラボ名】 PIKA*Chu
【リレータイトル】 秘めやかな想い
【更新予定日時】 毎週月曜 23時
各章を二週間で終了しながら次の章に進む予定です。
長くなった章は、同週木曜23時にも更新がありますので、お楽しみ下さいませ、
我が家の半年記念がきっかけでご一緒させて頂く事に相成りました。
内容は以前から二人で盛り上げっておりました【暗く切ない桃色な蓮キョ】です。
第一章から始まり、第五章での完結を予定しております。
では、続きをどうぞ!
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あの微笑が放映された数日後。
何事もなかったように、日々は過ぎていった。
そう、何事も・・・・・なかったように。
不自然なくらいの平穏に飼いならされるのが早いのだろうか。
それでも、胸のうちにある強い想いは薄れていくことはないだろう。
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次の事務所本社へと向かう車内の中は、沈黙に満ちていた。
長年付き合っているからこそ感じる、空気の変化。
言葉がなくても安心する、というでないこの状態は・・・・・まるで空気に攻められているようで大変居心地が悪い。
「・・・・・なんですか?社さん」
「・・・・・お前、さ・・・・・」
いつになく歯切れが悪いのは、先日の『敦賀 蓮』ではなくなってしまった失態を攻めているのだろうか。
・・・・・それは、近くとも遠からず、だった。
「キョーコちゃんの男の査定ってまだやってるの?」
「・・・・・・」
「さっきの表情、あれキョーコちゃんに向けてだろう」
「・・・・・・」
「俺の立場からは言えたことじゃないとけど」
「なんですか?」
お互いに前を向いて視線を絡めないように努めた。
しんしんと降る雪のように、社さんの言葉が落ちてくる。
「お前らが、上手く纏まれば良いと思う」
「・・・・・・無茶苦茶、でしょう」
「そうかな、意外にぴったり嵌るかもよ?」
「無茶苦茶、ですよ」
「なら、良い」
溜息をついて、ステアリングを掴む手に力を入れる。
街乗りでそこまで慎重にならなくても良いだろうが、意識的に集中しないと持っていかれそうだった。
社さんが知りえない、カインと雪花として送った日々に・・・・・
心が震えるほどの、衝動。
心が震えるほどの、安心感。
肌を合わせるという男女の事柄意外を、全てを共有しつくしたあの空間。
戻りたい、とも思うし。
戻りたくない、とも思う。
いくら仮初だと言っても兄妹の設定なのだ。
なにをしても良いわけではない。
(それでも、今の距離より近かったな・・・・)
カイン・ヒールと雪花・ヒールとしての距離は、敦賀 蓮と最上 キョーコとしての距離よりも近かった。
しかし、それだけだ。
ただ、それだけ。
触れたいのも、欲しいのも。
全ては最上 キョーコというただ一人の女性。
役柄の上ではない。
キョーコちゃんの男の査定ってまだやってるの?
質問にどう答えて良いか分からず、喉の奥に苦い何かが広がった。
一番怖いのは、自分自身。
汚れてしまわないようにと大切にしてきたものを、自らの手で汚してしまいそうで・・・・
堪らなく、怖い。
「もう、着きますね」
「あぁ、この時間もしかしたらキョーコちゃんがいるかもな」
「・・・・・そう、ですか」
会いたいのに、会いたくなくて、それでも会いたい。
鉛のように重たくなった思考の纏まりがなくなった頃、ようやく到着したLME本社はまるで伏魔殿のように自分を待ち構えているようだった。
頑張ってますー・・・←