『 この愛のために撃て / 83点 / A BOUT PORTANT 』 2010年 フランス 85分
個人的には、2011年度アクション映画NO.1はコレなのだ！！！
監督： フレッド・カヴァイエ
製作： シリル・コルボー＝ジュスタン/ジャン＝バティスト・デュポン
製作総指揮： ダヴィ・ジョルダーノ
脚本： フレッド・カヴァイエ/ギョーム・ルマン
撮影： アラン・デュプランティエ
美術： フィリップ・シーフル
衣装： マリ＝ロール・ラッソン
編集： バンジャマン・ヴェイユ
音楽： クラウス・バデルト
出演： ジル・ルルーシュ /サミュエル
エレナ・アナヤ /ナディア
ロシュディ・ゼム /サルテ
ジェラール・ランヴァン /ヴェルネール
ミレーユ・ペリエ /ファーブル
クレール・ペロ /スジーニ
ムーサ・マースクリ /ヴォジェル
ピエール・ブノワ /メルシエ
ヴァレリー・ダッシュウッド /モロー
【 満足度 】★★★★★★★★☆☆（83点）
【オススメ度】★★★★★★★★☆☆（80点）
◇デビュー作となる前作「すべて彼女のために」が世界的に注目を集めたフランス期待の新鋭フレッド・カヴァイエ監督が贈るタイムリミット・サスペンス・アクション。何者かの陰謀に巻き込まれ身重の妻を誘拐されたごく平凡な男が、様々な危機に直面しながら繰り広げる決死の救出劇をノンストップで描き出す。主演は「アデル／ファラオと復活の秘薬」のジル・ルルーシュ。
パリ市内の病院に勤務する看護助手のサミュエルは、出産を間近に控えた妻ナディアと幸せな日々を送っていた。ところがある日、帰宅した彼は暴漢に襲われ、妻を誘拐されてしまう。やがて誘拐犯から、３時間以内に一人の入院患者を病院から連れ出せ、との有無を言わさぬ指示が入る。その患者とは、昨夜、交通事故で重体のまま運び込まれた重要事件の容疑者サルテだった。腹をくくり、サルテをどうにか連れ出したものの、これによって警察からも追われる身となってしまうサミュエルだったが…。[allcinema]
【感想】
「すべて彼女のために」（アメリカでリメイクされたスリーデイズがもう直ぐ公開予定）が、なかなか面白いサスペンスアクション映画やったので、フレッド・カヴァイエ監督の最新作『この愛のために撃て』を観てきました♪
面白い！！！これは今年観たアクション映画の中ではナンバー１かも！
「あるいは裏切りという名の犬」に代表されるヌーヴェル・ノワール（あ、これ自分で考えた造語ですｗ）の系譜にある作品やけど、「96時間」や「アルティメット」などのベッソン系エンターテイメントの要素（リズム）をふんだんに取り入れて、ノワールな雰囲気はそのままに、サスペンスアクションエンターテイメントとして成立させてるのが素晴しいっすね（°∀°）b
重厚さを失わずに、85分にまとめたフレッド・カヴァイエ監督の手腕は流石ということっすね♪
ワタクシより拍手をお送りします(ﾟ∇ﾟﾉﾉ"☆(ﾟ∇ﾟﾉﾉ"☆(ﾟ∇ﾟﾉﾉ"☆パチパチパチ☆ワーワーワー☆
◇◆◇
８０分の映画にしては、結構ゆったりした序盤。
ツカミはあるものの、そんなに激しい見せ場は作らずに、案外しっかりと、丁寧に、丁寧に、人物や設定の紹介をして、足場を固めて行く・・・
前半の10分間で、地ならしをキチンとしておいてから、後半70分（←！）を無酸素で突っ走ってしまうというこの力技が素晴しい！！！
※なんの根拠も裏付けもありませんが、映画の格言、名言的なもので『映画における観客の集中力の持続は、70分が限界』（確かクシシュトフ・キェシロフスキの発言やったような記憶が・・・）というのがあるので、それを意識してるのかもしれないっすね。
アクション、サスペンス、ドラマ、様々なエピソードが多角的に鋭角に挟み込まれるこの心地よさ！！！多少粗さ（疑問点）はあるものの、それが物語の推進力足りえてたりして、非常に面白い作品になっとるっすね♪
繋がったり、繋がらなかったりしながら、ドタドタとラストまで走りきったとき、主人公とともに、肩を揺らしながら泣きそうになってもーたよo（；△；）o
そして最後5分ほど、一気に走りぬけたせいで、無酸素状態にある観客（あ、ほんとに無酸素というわけではないです←アタマエ）に空気を送り込む為に、ゆるいエピローグを入れてあるんやけど、このエピローグがほんとムダｗｗｗ
蛇足とはこのことをゆーんだ！！！というほど無駄なエピローグがあるのがほんと残念。。。
これさえなければ、90点以上付けたかも？っつーぐらいなんやけど、これがあるせいで83点なのです。。。
それぐらい、ほんとムダなエピローグ。。。
この映画がバディムービー的な要素も含んでるんやから、お互いの影響を受けてどうなったのか？を入れるべきやのに、それで終わってまうとちがうやん・・・全体的な本筋もおかしくなってまうやん・・・
ま、それでも今年観たアクション映画では、点数上ＮＯ１なので、それぐらいよく出来た作品です♪
◇◆◇
まぁ、良くある映画といえば、よくあるタイプの映画なんすけど、こういう硬派な硬い娯楽映画は案外少ないし、ここまで完成度が高い映画ももっと少ないんで、今ここで見逃してしまうのは非常にもったいないっすよ！っとハードルあげまくってみようｗｗｗ
ミニシアター系での公開なのが非常に勿体無い、娯楽アクション映画の傑作なので、この日曜日に映画行くなら『この愛のために撃て』を観ましょう♪
◇予告編はイマイチ良くないけど、本編はおもろいよ！◇
◇ヴァージョン違いポスター◇
◇ヴァージョン違いポスター◇
◇もうすぐアメリカリメイク版が公開されるフレッドカヴァイエ監督の前作◇
ラスト3デイズ~すべて彼女のために~ [DVD]/ダイアン・クルーガー,ヴァンサン・ランドン,ランスロ・ロッシュ
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◇ヌーヴェル・ノワールはこれから始まった！◇
あるいは裏切りという名の犬 [DVD]/ダニエル・オートゥイユ,ジェラール・ドパルデュー,ヴァレリア・ゴリノ
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◇これがヌーヴェルヌーヴェルヴァーグ世代のベッソン流では、こんな感じに！◇
96時間 [DVD]/リーアム・ニーソン,ファムケ・ヤンセン,マギー・グレイス
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一応ヌーヴェル・ノワールは完全な自分の造語ですが、ヌーヴェルヌーヴェルヴァーグは本当にあります♪カラックス、ベッソン、デブネ、ベネックスなどなど、80年代以降に現れた新しい才能たちのことを言います。
一応、うんちくたれときますｗｗｗ