最近のフランスのホラーが熱い!実話に基づくっていう助けは必要ない。
『 正体不明 THEM(ゼム) 』 2006年 フランス 77分
監督・脚本 : ダビッド・モロー 、 グザヴィエ・パリュ
出演 : オリビア・ボナミー、ミヒャエル・コーエン、アドリアーナ・モカ 、マリア・ローマン
【満足度】
★★★★★★★☆☆☆(7.9)
かなりおもしろかったけど、何度も言うように"実話に基づく"ってコメントを入れる手法は好きやないっす・・・
【オススメ度】
★★★★★★★☆☆☆(7.0)
かなり良いサスペンスホラーっす!どぎつい描写も無いんでダレでも観れるやろしねー
【内容】
2002年10月7日、ルーマニア・ブカレスト。フランス人学校の教師・クレモンティーヌは、夫のリュカと共に郊外の邸宅で静かな暮らしを送っていた。しかしその日の深夜、彼女は耳障りな物音で眠りから覚めてしまう。不審に思い外の様子を調べに行くと、誰かが自動車を盗み去っていった。さらに突然、屋敷の電灯が全て消える。そして複数の何者かが屋敷への侵入を開始し…。goo映画
【感想】
つかささんとこで観てから気になってた『THEM(ゼム)』が、DVDになってたんで早速観てみました!
面白い!面白いよ!これ!
最近のフランス産ホラーはパワーがあるなー!!!
また、本場のアメリカ産ホラーと違って、フランス(ていうかヨーロッパ)独特のねっちょり感ていうかジメジメした感じが新鮮でええよねー
(『屋敷女』とかもジメーっとしてたもんねー!)
ちょっと、知的な感じ(←感じだけやけどね)がするんよねー
ただ、残酷描写はぜーんぜんゆるいんで、ソレ系を望むとイマイチやけどね
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いやぁー、面白い!
オープニングの車を走らせる母娘に起きる凄惨な事件から、森の中で住む新婚夫婦のありきたりな日常風景への対比・・・
そしてその日常風景が徐々にゆっくりと崩壊していく描写の上手さ・・・
なぜ?
なぜ?
なぜ?
それは、ありきたりなホラー映画の描写ではなくハネケの世界に似た精神的苦痛の描写に近い・・・
だからといって、哲学的になるわけではなく絶妙なバランスで刺激的なシーンを入れて娯楽作品として成立させてる
上手い!上手すぎる!
中盤すぎまではかなり好きやし、かなり完成度が高い!
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ただ、ラストのオチに向かっての描写が・・・微妙やねー・・・
これは、"実話に基づいた"っていうコメントと、ラストの後日談のコメントにかなり助けられてるのが・・・
前からゆーてるんやけど、"実話に基づいた"っていうコメントで、作品のリアリティーの無さにリアリティーを出すテクニックって自分は好きやないんよねー・・・
実話っぽく撮る場合は、その言葉を入れずに、まるで実話であるかのようなリアリティーを出すのが本線やと思うんよねぇー・・・(娯楽っぽく撮る場合は別やけど)
で、これは、この言葉がないと(終盤は)リアルな感じは無いんよねー・・・
多分、実話やないやろしね
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面白いっす!特に実話やと思って観たらかなり面白いです
つーことでオススメっす
今後の注目の若手監督にこの監督をいれとこと思います
◆ 自分が注目してるホラー系の若手監督 ◆
◎ニール・マーシャル 『ディセント 』『ドッグ・ソルジャー』
○アレクサンドル・アジャ 『ハイテンション 』『ヒルズ・ハブ・アイズ 』
▲ジャウマ・バラゲロ 『REC 』『ネイムレス 』『機械じかけの小児病棟 』『ダークネス 』『悪魔の管理人 』
△ファブリス・ドゥ・ヴェルツ 『変態村 』
△ダビッド・モロー、グザヴィエ・パリュ 『THEM(ゼム)』
↓キャァー!