皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
年明け1発目ということで何について書こうかなぁ~とぼんやり考えていたのですが、スケールの大きい内容がイーなぁと思い、ズォーダー大帝目線にしようと思いついたわけです。

宇宙戦艦ヤマト2も見返してみると新発見があります。ていうか今まで気に留めていなかっただけで気付いていなかったのですが、番組冒頭にナレーションがあり、「彗星帝国はアンドロメダ星雲を制覇し、次の目標は銀河系の制圧である」と極めて重要な内容が述べられています。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-アンドロメダ星雲と銀河系アンドロメダ星雲は銀河系より遙かに大きな星雲であり、ナレーションと映された宇宙地図によると、大ガミラス帝国がほぼ制圧した大小マゼラン星雲の遙か後方に位置します。



アンドロメダ星雲は距離にして254万光年も離れており、大ガミラス帝国のある大マゼラン星雲が14万8千光年、暗黒星団帝国のある二重銀河が40万光年であることを考えると、その遠さが際立っています。大きさも銀河系の2倍以上もあります。

アンドロメダ星雲の制覇とそこから銀河系に侵攻して来ることが如何に凄いことかが分かります。

位置関係を見ると、ズォーダー大帝が大ガミラス帝国とデスラー総統の存在を熟知していたことも頷けます。大ガミラス帝国が健在であったならば、銀河系侵攻の前に大ガミラス帝国との星間戦争に突入していたでしょう。

本題に入ります。ズォーダー大帝の目に銀河系はどう映っており、どう制圧するつもりだったのでしょうか。

白色彗星帝国の侵攻目標や戦略はズォーダー大帝の独断で決められています。ズォーダー大帝は侵攻前に入念に情報収集を行い戦略を練ることを旨としています。ズォーダー大帝の情報戦重視については「ナスカ艦隊との第11番惑星攻防戦の意義【後編】」でも触れているので参照して下さい。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-テレサ波動1彗星帝国の情報収集能力は極めて高く、諜報活動開始後すぐに恐るべき存在を確認します。それは星間国家ではなく一人の女性でした。そう、テレサです。




ズォーダー大帝はテレサについてかなり昔から知っているかの様な台詞が多いのですが、それは旧知の仲というものではなく、それ程テレサについて深く調べ上げたということなのでしょう。

如何にテレサの超能力が凄いといってもアンドロメダ星雲にまでその力は及ばないでしょうから、銀河系攻略に向かう過程でテレサのことを知り、洞察力の鋭い大帝はテレサについて深く調べ上げる必要性を感じたのでしょう。ですから未だ面識はありません。

テレサの超能力の凄まじさを知るにつけズォーダー大帝は恐怖を抱きます。直ちにテレサをテレザート星に幽閉し監視下に置きます。アンドロメダ星雲を制覇し向かうところ敵なしのズォーダー大帝にとってテレサの存在は銀河系攻略の最大の障壁どころか帝国の存亡に係わるものであると認識している様に見受けられます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-テレザート図ナレーションでは、テレサの怒りを爆発させぬ為、またデスラー総統の勝手な行動を監視する為にゴーランド艦隊をテレザート星前方に配置し、テレサの通信とデスラー総統の動きを妨害したと説明しています。


故にテレザート星に対して主力艦隊による攻撃を行わせずに腫れ物に触るかのような扱いで監視下に置きました。しかし自ら白色彗星の進路をテレザート星に向けたのは何故でしょうか。

ズォーダー大帝は「デスラーはテレサを恐れて戦闘を放棄した」とサーベラーに告げられると「たかが女一人に」と不快感を示しました。この時のズォーダー大帝はテレサのことを全く恐れていないかの様な言動が目立ちます。テレサを刺激しないように幽閉していることを考えると矛盾を感じてしまいます。

恐らく大帝はテレサに脅威を感じたものの、得られた情報から白色彗星の最大出力を以ってすればテレサに打ち勝てると確信していたのかもしれません。

またデスラー総統はテレザート宙域での戦闘から呼び戻された折(所謂サーベラーの奸計)、「大帝はテレサのことを意に介していない」と語っています。

先述の通りズォーダー大帝の自信は彗星本体あってこそと感じます。しかし、大帝は内心テレサに脅威を感じていることは間違いありません。

ズォーダー大帝は、テレサを刺激しかねないとしてデスラー批判を繰り返すサーベラーに対して「大宇宙の王道を進めばよい」という発言をしたのは、偏にズォーダー大帝の武人としての誇りと矜持がそう言わせたのでしょう。デスラー総統の先の発言は、大帝の武人としての誇りを理解しているからこそでしょう。

ズォーダー大帝は、宇宙の王道を突き進むべく、アンドロメダ星雲と銀河系の間の全ての星を制覇しながらテレザート星へと突き進みます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-テレサの情報収集一方テレサは遠く離れた白色彗星の動きを全て把握していました。テレザート文明のレベルの高さが窺い知れます。

もしかしたらテレザートは大ガミラス帝国や暗黒星団帝国を凌ぐ科学力があったのかもしれません。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-そろそろテレザートだなこのテレサの存在によって大帝の銀河系制圧作戦は緊張感を伴うものとなりました。白色彗星がいよいよテレザート星に近付き、テレサから警告が発せられたとき「そろそろテレザート星だな」と中央作戦室?に姿を現し開口一番「十分用心して行け」と注意喚起しました。

サーベラーやゲーニッツはズォーダー大帝が【サーベラーの奸計】の際に「テレサをたかが女性一人」と述べたのを真に受けており、それを察した大帝は「テレサを見くびってはいかんと言っているのだ」と釘を刺しました。そして、宇宙の全ては俺のものと豪語している大帝が驚く程慎重な姿勢を見せます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-テレサとは戦いたくない大帝は「テレサとの争いはワシも好まん。テレザートを放棄し脱出するよう伝えてやれ」と指示します。

未だ敗北を知らぬ大帝国の君主でありながら、小娘一人を侮らないこの洞察力と姿勢にズォーダー大帝の凄さを感じます。

さぁいよいよズォーダー大帝とテレサの直接会談へと突入しますが、長くなりましたので続きは次回ということで。


---ミニコラム(白色彗星帝国の3バカトリオ)---

白色彗星はテレザート星まであと1日の距離に迫り、ヤマトとテレザートの交信をキャッチします。

ラーゼラーはテレサを警戒しており、その意を汲んで部下が「念のためにテレサの動向を探らせましょうか」と進言しますが、サーベラーは進言を却下します。

サーベラーはたかがテレサ、たかがヤマトという具合に敵をろくに知りもせずに侮る悪癖があります。また、己の失敗や暗躍を隠蔽する姿は日本の政治家や官僚を彷彿とさせます。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-女の浅知恵現場を知らず泥をかぶったことのない浅はかさは所謂【サーベラーの奸計】の際にデスラー総統に「女の浅知恵」と痛烈に批判されました。

←発言する度にデスラー総統に全てを見透かされてゆくサーベラー。

サーベラーの軽々しい行動は震災の時にコンビニに行ってパンを真顔で見ていたコンビニ大臣こと連舫とダブってしまいます。今何をすべきか分かっておらず、己の行動の愚かしさを理解していません。

一方、ゲーニッツはズォーダー大帝に憧れているようです。以前はテレサのことを恐れていましたが、サーベラーに同調し「我らは宇宙の王道を進めばよい。このまま真っ直ぐにな」と大帝の台詞をそのまま受け売ります。

しかし悲しいかな、器が違い過ぎる上に洞察力が皆無である為、言葉の真意を理解する能力はありませんでした。

同じ台詞を述べてもテレサの実力を理解した上で述べたのとそうでないのとの違いは雲泥の差があり、ゲーニッツが言うとコミカルな印象を受けます。

その為、ゲーニッツの発言後、直ぐに突っ込みが入ります。

サーベラー「おやおや、まるで大帝の様な口ぶりですこと。ゲーニッツ・・・」

ゲーニッツ「・・・んっ?」

一同「大笑い」

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-漫才トリオ最早漫才である。断っておきますが、これは大帝国の方針を決める場なのである。大丈夫かいな・・・

予想通りこの3名はテレサとの対決では全く役に立たなかったのである(汗)



ついでに3人の役職を以下に示します

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-サーベラーサーベラー
支配庁長官(後に参謀総長)

嫉妬深く権力欲も旺盛。その浅知恵と暴走が帝国を破滅へと導く。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ゲーニッツゲーニッツ
総参謀長

大帝を畏敬している。しかし、器の小さなお茶汲み坊主である。大帝への仕え方は、
おべんちゃらが主である。

$batuの宇宙戦艦ヤマトを考える部屋-ラーゼラーラーゼラー
軍事総議長兼参謀総長

上の二人程の醜悪さはないものの力関係では一番下である。この二人にいいように利用されているのかも知れない。襟だけ見ればNo1である。


サーベラーとゲーニッツは政敵であることが会話の中から伺えますがハッキリ言って目くそ鼻くそです(笑)

年明け1発目はスケールの大きな話でといっときながら、締めはセコい話となってしまい、どうもすみません(苦笑)


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