飯田市は、市内への移住、就農を希望する人を対象にした「短期農業体験プログラム」を、市内で行っている。14日まで3泊4日の日程で、都内や東海地方などの7人が参加。農家に泊まり込み、農作業を手伝いながら労働環境や経営について実感してもらい、相談にも応じる試みだ。


 市は1998年から、担い手不足に悩む農家を支援しようと、農繁期に都市住民を募り、農家に宿泊して無償で農作業を手伝ってもらう「ワーキングホリデー」を実施してきた。


 「プログラム」はこうした取り組みを発展させ、U・Iターンの推進や就農希望者の発掘にも結び付けようと本年度、初めて企画。5月に第1回を実施した。2回目となる今回は、インターネットや都内で9月に開いた農業関連の催しを通じ、参加者を募集した。


 参加者は12日、同市座光寺の果樹農家で、リンゴの葉摘みなどを手伝った。浜松市の会社員船橋正晴さん(38)は「子どもが生まれ、飯田のような自然環境の良いところに住みたいと思った。技術的なことはともかく、農家として生活するとはどういうことか、しっかり吸収したい」と話した。


10月13日(土) 信濃毎日新聞