空き田畑、新規就農希望者に紹介 

 京都府は、空き農地を登録して新規就農希望者に紹介する「担い手活用農地バンク」を開設した。現在、各市町村を通じて登録を希望する農地を募集しており、11月から情報をホームページに掲載する。府は「耕作放棄地を少しでも減らしたい」としている。


 バンク開設は、各市町村や就農相談員らがそれぞれ独自に持っていた空き農地情報を一元管理することで、農地を探す就農希望者の要望に素早く対応できるようにするのが狙い。


 社団法人「府農業開発公社」(京都市上京区)に設置し、南区の総合就業支援拠点「京都ジョブパーク」で行っている就農相談で活用する。耕作放棄地のほか、後継者不足で将来の利用できなくなる農地も登録。面積や土地の状況などを府農業会議のホームページ「あぐり京都ねっと」で公開する。


 登録は、集落での話し合いが条件となる。認められれば、新規就農者の受け入れ体制などを整えてもらう。


 府によると、府内の耕作放棄地は2005年度で2615ヘクタールと、10年前の約1・5倍に増加している。


 府は「農地と就農希望者のマッチングを進めるだけでなく、地域で空き農地対策を考えるきっかけになってほしい」(農村振興課)としている。

2007・10・10 京都新聞