☆奈良の風に吹かれて 中将姫と練供養


奈良時代に中将姫という女性がいた。伝説のなかだけの女性とも言われるが、各地に中将姫ゆかりの場所がある。
中将姫のお父さんは藤原豊成。武智麻呂(光明皇后の兄)の子、仲麻呂の兄にあたる。
奈良町に邸宅があったといわれ、そのため奈良町には中将姫ゆかりのお寺が4つある。
このうち誕生寺には中将姫が生まれたという場所に建つ。
本尊は中将姫の像で、ご両親の像もお祀りされており、本堂の裏には中将姫の産湯の井戸がある。
いつもは静かなお寺だが、5月14日には団体客が押し寄せる。この日は当麻寺(葛城市)で練供養があり、それと組み合わせたツアーがたくさん企画されているためだ。
住職さんが鉦鼓を打ちながら唱える「中将姫涙和讃」がいい。わかりやすい節回しなので、いつしか一緒に唱えながら、中将姫の生涯をたどっていける。
(5月20日(水)毎日新聞朝刊〈一部抜粋〉)

西山厚先生のコラムです。
これは、φ(..)メモメモ