今日は、お仕事早退して、ナベルビン3-1(5回目)、入りました。
今回、ちょっと心臓バクバクしてるけど、平気です。
この間、消しちゃった記事で、
「髪には女の情念が宿る」みたいなことを書いて。
でも書きながら、
たしかにそうだわぁー、と、我ながらその表現に妙に納得したのです。
よく、日本人形の髪だけが伸び続ける怪談とかあるけれど、
それも、そういう感覚の延長から出てきた話ですよね、きっと。
でね。
あれからずっと考えてるのは、ウィッグの話なんだけど。
人毛のウィッグの場合、元の持ち主がいるのですよね。
日本の方か、中国の方か、東南アジアの方か、存じ上げないけれども
その人は、
どんな人生を歩んでいて、どんな情念がこの髪には宿ってるんだろうかって。
そんな想像が、頭の中に渦巻いてます。
生活が苦しくて、髪を売った暑い国の女性かな。
若い頃からずっとずっと、
髪を超ロングまで伸ばしては、突然ベリーショートにして髪を売る、
といういうことを繰り返してきたのかな。
貧しい保守的な国の女性なら、ベリーショートが恥ずかしかったりするんじゃないのかな。
髪を売って、食べ物を買ったのかな。家財道具を買ったのかな。
息子の進学費用にしたのかな。
もう、髪を売ったのは何回目なんだろう?
今では、こんなに白髪が交じっちゃって・・・(染めててもわかるもんね。)
なんて。
そういえば、わたしが20歳のころ。
失恋といえば髪を切る、みたいな単純な図式で
背中の中央まであったロングを、ベリーじゃないけどショートにした時、
美容師さんから
「かつらをつくらない?」
って勧められたの。
わたしは、そのとき、自分がかつらを使うっていう事態が想像もつかなかったし
気持ち悪い、と思って断ったけど。
もし、あのとき自分の髪でウィッグを作っていたら、どんなによかったろう・・・
って、今、思う。
若い髪だし。何より自分の髪っていう安心感もあるだろうし。
40歳を過ぎてるのに、若い頃の自分の髪をなびかせて
・・・なんて、ちょっとイイんじゃないかな
今、若い子が失恋したって言って泣いてたら、
長い髪をバッサリ切ってウィッグ作りなさいー♪って囁いてあげるけどな。
3人に1人が乳ガンになるなら、若いうち作っておいたら自分に役立つ確率33%
あの時のわたしの髪。
もしかしたら、美容師さんの雰囲気からして、
かつら屋さんに売られたりしたのかな。
だとしたら、20歳のわたしの情念を、だれかが頭上にのっけて、
しばらくの間、街を闊歩してたのかな。
抗ガン剤の人かな。
脱毛症の人かな。
それ、わたしの髪だよぉーーー
臓器移植で、誰かの身体の一部になって役立つっていうこと。
よく言われますよね。
毛髪の場合には、たぶんふつうは売買になっちゃうけれど、
そして、信じられない安値で買いたたかれたのかもしれないけれど、
でも、それでも、この髪の元の持ち主に
あなたの髪が、私の頭の上で、こんなに役立ってます。
って、伝えたい。
あなたの思いを私は知らないけれど、
でも、この髪はきっと、あなたの思いも背負って
わたしの元に買い取られてきましたよ
って、ね。大事にしてるよ、ってね。ありがたいよ・・・ってね。
わたし、今、人毛のウィッグを並べてる部屋に入っても
ちっとも気持ち悪くない。とっても愛しい感じ。
・・・なくちゃならない大事な物ですしね。
もう、わたしの情念も、重なって乗っかってるんだからね。
取り外し可能だけど、わたしの一部です。
え?また恥ずかしい感じですか?
ごめんなさい