ワインの輸入
ワインの輸入に興味を持っているかたは意外と多いですね。
今回は、ワインの輸入について一般的な情報をまとめてみました。
■ 輸入には免許が必要
ワインの輸入には酒類輸入販売の免許が必要です。免許に関する詳細は税務署の酒税課へお問い合わせください。
■ 輸入コスト(大事な問題)
最大の問題は輸送でしょう。輸送の形態と量および運賃は輸入コストの大きな部分を占め、輸入量が増えれば輸入コストが下がり、逆に少量だとコスト高で苦しむことになります。
■ 少量輸入の場合の梱包と輸送
瓶詰めでカートン梱包条件で考えてみましょう。通常1カートンは1ダース入りです。カベルネ(代表的赤ワイン)でもシャルドネ(代表的白ワイン)、あるいはモーゼル(代表的ドイツワイン)でも大手の輸入業者(または商社)の場合は数量がまとまりますからリーファ(冷蔵)コンテナを使いますが、少量輸入の場合は輸送時間の短い航空貨物になるでしょう。
■ コスト計算はしっかりと
少量輸入の場合、現地FOB価格だけで成約することはリスクが高く危険です。必ず運賃に関税、酒税、消費税を含めた手元到着予想値段を計算してから決めることをお勧めします。また、関税、酒税、消費税の3税は前納が通関時条件ですから税総額のほかに金利をしっかりと計算して販売原価に入れで置くことも必要です。
■ まとめ
このように輸入量によって販売原価の移動率が高いので、小売り2千円以下のワインはコスト割れが必定です。無難なプライスラインは小売2千5百円以上になります。このクラスの小売価格だと産地、ワイナリーの厳選が重要なポイントになるでしょう。
JETRO 貿易アドバイザー 駒崎 稔