そしてさようならアメブロ。
僕はここで書くのをやめます。
そしてさようならアメブロ。
僕はここで書くのをやめます。
前々回 猫の島に行ってきたときの話
漁港では結構明るかったのに、キャンプ場に向かっていくときの山道は結構暗い。
何回もハエが狙ったように耳の横すれすれを飛んでブーンブーンうるさいので走って逃げつつ、キャンプ場に続く道にたどりついた、が・・・
その道にゴキブリのようなものがうじゃうじゃいるのが見えるのだ。そう、真横は海。フナムシの大群が道を埋め尽くしているのである。
えぇ・・・どうしよ・・・
ちなみに僕は大の虫嫌いだ。引き返そうかどうか悩んだのだが、戻るにしてもどこにも戻る場所がないので意を決してこの道を進むことに決めた。キャンプ場を前にしてフナムシのために帰りますとなってはイカン。
サンダルが脱げないように、そして決して下を見ないようにキャンプ場へと続く道を
うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ
と叫びながら全力で走った。そして何とかキャンプ場にたどり着くことができた。
しかし様子がおかしい。管理部屋みたいなのが閉まっているのである。そしてどこ見渡しても人の気配がない。しまいには暗くてほとんど見えない。
実際に撮影した灯台の写真
本当の風景
えぇ・・・どうしよ・・・(2回目)
ほんとにどうすればいいかわからなくなったのでとりあえずながふく(仮名)君に電話しようとすると、一件の不在着信が入っていた。登録されていない番号である。とりあえずこれに電話したらヒントが得られそうな予感がして電話してみた。
僕「あ、もしもし」
「はい、どうかされましたか」
僕「すいません、電話しといてなんなんですが、どなた様でしょうか」
「え、こちら男木島のキャンプ場の管理をしているものですが・・・」
ヒントだ
管「あなたは○○さんですか?」
僕「はい、そうです。昨日電話させていただいた」
管「○○さん16時にいらっしゃると言っていたので待っていたんですが、時間になっても現れなかったので帰ってしまいました」
うそーん オレのせいやん
僕「あの、どうすればいいでしょうか、、、」
管「一応テントなどの用具一式は倉庫に入れあって、そこのカギは開けたままにしておいてるので、そこから調達してください」
僕「あの、暗くて目が見えないのですが、倉庫はどこらへんにあるのですか」
管「トイレの左隣にあります。シャワーはトイレの右隣にあります。翌日出ていく際は用具一式元の状態に戻しておいてください」
一式説明をしてもらって、いやしてもらっても結局どうしたらいいかわからないのでとりあえずながふく(仮名)君に電話した。
いろいろアドバイスをもらったのだが、あんまり役に立つものはなく、バタフライで帰るなんてアドバイスもあったので、結局自分で解決することにした。
倉庫に入ると、テント用具一式が机の上においてあった。とりあえずテントを建てようとしたのだが、今まで一度もテントを建てたことが無く、説明書を見ても何を言っているのかわからなく、外で建てるにしてもなんせ暗くて目が見えないのでテントは諦めた。よくよく考えたら離島で一人野宿なんてやったことないくせにキャンプ場で泊まるなんてことをするべきではなかった。
よく探してみると寝袋があったので、外で寝袋の中に入って寝ることにした。
のだがここは自然、男木島である。おいしいものを食べて大きく成長できたのだろう、今まで見たことないくらいデカいバッタやクモが飛んでいるのが暗い中でも確認できるのだ。しかも少し雨が降っている。どうしてこうもひどい目に合うときはいつも雨が降るのだろうか。
これはかなわん、ということで倉庫に寝ることにした。机の上で寝袋に入って寝ようとしたのだが、倉庫の中がじめじめしているので暑すぎる。しかも嫌に静かなので、ヘンに物音がしたりするとどうしても気になってしまって寝られないのである。またこういう時に限って疑心暗鬼になるもので、こんなじめじめして密閉された空間ってゴキブリが大好きな場所やないか、なんて思っていると寝られるかぁ!!という話になる。
もっと最悪なのは、この時点で午後8時だということだ。明るくなり始める時間が午前5時だとしてもまだ8時間以上もある。寝ることもできないし時間を潰すための手立てもないので何して時間を潰したらいいのかが全く分からないのだ。
えぇ・・・どうしよ・・・(3回目)
いろいろ考えた末、外と倉庫交互に一時間ずつ寝る1時間8セットの睡眠メニューを組むことにした。とりあえず一セット目は倉庫で寝ることにした。一時間後、汗まみれで外に逃げるように出た。虫が入ってくると困るので倉庫の扉は閉めて出た。
外は結構涼しいのである。これだったらずっと外で寝てもいいかな、と思っていたのだが、
ぷ~~んぷ~~~~~ん
と耳元ですごい不快な音が鳴るのである。そう、蚊だ。蚊が俺を狙ってずっと周りを飛んでいるのだ。
小和田に泊まった時は蚊取り線香を持っていたので顔をオープンにして寝ていても咬まれることはなかったのだが、このままでは翌日顔がエラいことになってしまう。とりあえず顔全体をタオルで覆い、呼吸はできるように口だけ出すフォーメーションで寝ようとしたのだが、やっぱり口を咬まれたのでこのフォーメーションもボツになった。なので口も覆って苦しくなったら顔を出して少し呼吸するという風に寝ることにした。
それでも蚊はメシが横たわっているのを見逃すわけがなく、俺の耳元をぷんぷん飛んでいるのである。うるさいし寝袋の中は暑いし呼吸できないし外での睡眠も最悪であった。
(ここで蚊は人を、人の呼気、つまり二酸化炭素で探知しているんじゃないかと思ったのだが、帰ってから調べてみると、そういう説もあるらしく、僕の仮説はある程度正しいことが分かった。)
地獄の8セットを終えてもまだ暗かったので、とりあえず出発する準備をすることにした。シャワー室に入ると、ここにも(ビックリして叫んだくらい)巨ッ大なバッタがいた。ずっとこっちを見ている気がしたのでバッタさんに気を使いながらシャワーを浴びて逃げるようにシャワー室を出た。
実際に撮った写真
本当の風景(自販機がある。この日の夜ご飯は自販機の水分であった)
道が見える程度には明るくなっていたのでとりあえずこのキャンプ場から脱出することにした。キャンプ場のカギを閉めていざ出ようとしたときに忘れていたことを思い出した。
フナムシおるんや・・・・
案の定、道はフナムシの大群で埋め尽くされていた。
もう十分キャンプ場で地獄見たやんけもうええやろとうんざりしつつ、覚悟を決めて全力で走り抜けた。
うわあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああ
行きに走った時と違ったことはサンダルが脱げたことである。
どけ!アホ!
一喝してフナムシからサンダルを取り返し、その場所から逃げることができた。
どんな恐怖も大声をあげると克服できることを僕は学んだ。
まだ薄暗い森の中をハエが耳の真横を通る音から逃げながら男木島港へ向かった。途中イノシシに遭遇したが、物陰に隠れてヤツがどこか行くのを待ってから進み始めた。あの時キャンプ場からすぐ引き返していたならばかなり危なかったんじゃあないかと思うと僕が取った行動が正解だったと思った。
なんとか午前6時前に男木島港に到着した。キャンプ場の地獄とはうってかわってここにはフナムシもバッタもいない。いるのは猫だけである。
右のネコの鼻がエラく冷たかった
ジュースを買いに行く途中に見つけた。ここに電話したらよかったんじゃあ・・・
とりあえずもう旅行気分は完全に無くなったので早く家に帰りたかった。7時に高松港へ行くフェリーがあったのでそれに乗って高松に戻った。8時には高松駅に着いたのだが、14時のバスまで時間があったので時間つぶしに1円スロットで時間を潰した。1000円使ったのだが、全然メダルが無くならないので余った分は換金してもらい、バスターミナルに向かった。それでも時間があったので近くの釜飯屋で昼ご飯を食べたんだけどごはんがべちょべちょしていておいしくなかった。まあ結論。
一人旅はするもんじゃあない。俺が一人旅に向いてないだけか
神戸と香川県がフェリーで繋がっているということなので行きはフェリー、帰りはバスで行くことにした。瀬戸内クルーズセットというプランで4,100円でいけるのでなかなか安いもんだな、と感心、しかしいざ出発の日にフェリーに行くバスに遅れたためタクシーを使ってフェリー乗り場まで行ったためいきなり無駄遣いをしてしまった。
幸先悪いスタートだな、とは思ったものの久しぶりの一人旅でしかもフェリーに乗るということもあってなかなかワクワクしていた。いざフェリーに乗って香川県へと出発。
行ってきます神戸(てか天気よくないね)
船内は夏休みということもあってなかなかに人が多かった。走り回るガキンチョ、一箇所に集まって大して面白くない話で盛り上がっている大学生たち、文句ばっか言う老人、やたら距離の近い外国人、船上から写真を撮りまくるカメラマン、うるさい中国人、ワンショットを撮るまで時間が長いカップル、こういう旅行の場面で必ず出会うだろう人たちを見て普段なら少し不快になるけれどもこの日は僕もこの中の一部だ。
そうか、俺は今旅をしているんだな、と実感し、いつものように誰からも蔑まれることもなくこの光景を見ているとすこし開放的な気分にもなってくるのである。船上には風とともに音楽が流れている。
風の中感じる〜♪ あ〜なたの声感じる〜♪
届け〜てよ〜♪ ジャンボ〜フェリ〜♪
そして目の前にそびえるコレ。
船内に貼ってあるポスター曰く、「トらやん」と言うらしい。
4時間の船旅を終え、香川県に到着。男木島に行くまでのフェリー乗り場まで行くと結構な人数が。こんなに行くの?と思ったが結局乗れた。途中女木島を経由し、そして男木島に到着。
実は女木島の写真
男木島で出会ったカニさんである
猫島って言ったら降りた矢先に猫がゴロゴロ転がっているもんだと思っていたのだけど、全くいない。おそらく自力で探さなければいけないのだろう。
てかあっつぅ・・・・・・
思ったより暑い。そのくせ日陰になるようなところは全くないのだ。フェリー降り場からすぐ近くのところに店があったのでそこで涼みながら昼ご飯にでもすることにし、店入ったのだが、ここも外で食べるシステムのようだ。文句を言ったところでどうしようもないのでとりあえず男木島の名産品、タコをふんだんに使ったタコ入り焼きそばを注文。そして一口。
まずい!!!
なぜだが嬉しくなって思わず笑ってしまった。タコをふんだんに使っているとは字面だけで申し訳程度に入っておらず、むしろ鰹節の方が多くて水分がとても奪われるのだ。
これを作った犯人は誰だと店を覗くと、一人で店を切り盛りしているババアおばあちゃんと、それを手伝っている若い観光客がいた。
涼みにもならないし腹もふくれないしマズいし早く店を出て行くことにした。
なんせ暑い。猫を探すよりどこか涼しいところが欲しかったのだが、そう、ここは男木島なのである。そんなところは期待してはいけないのだ。諦めて猫を探すことにした。途中前のほうを歩いていた男の人のバックに大量の猫の餌があったのを見てしまった。餌あげる気満々やんけ・・・
一応エサやりは表向きは禁止しているが、観光客がなんでここに来るのかを現地の人は理解しているので多少のことなら暗黙の了解ということでスルーしているということなのだ(僕もちゅーるを数本ほど仕込ませて来た)が、露骨にエサパーティー開くのはちょっとね・・・
まあでも猫が見つからないことにはここに来た意味がない。ネット上によく挙げられている神社や猫が好みそうな狭い場所を探しても全く見つからないので、本当に猫なんかいるのか、と思ってしまうくらいであった。適当に散策していると、歩くキノコのようなものがあった。
瀬戸内海はどうやらこの時期にいつも芸術祭やらなにやらやっているみたいだ。
そこからさらに歩いて行くと港に出たので、座って休憩していると、波打ち際に何かいるのを見つけたので近づいてみると・・・
いた。
近づいたら起きた
こんなところで完全に油断しきっている。この上に女の人が二人たむろしていたのでここら辺に猫がいっぱいいるのだろう。女の人たちがなかなかそこから離れないので近くで座って休憩していたら、まあ今まで見つからなかったのはここに全部集まっているからじゃないのかと思うくらいわんさか出てくるのだ。
それと同時に人も集まり出したのでこれはいつまで待っても人がいなくなることはないな、と思い、キノコのところに戻って散策しながら時間をつぶした。しばらく時間がたって戻ってみるとちょうど二人組の女の人がそこから離れて行ったので、入れ替わりでその場所に行くと、先ほどまで女の人二人組を相手していたであろうネコが数匹いた。
今まで僕が経験したネコ達は近寄ればすぐ逃げるので、何とかお近づきになれるようこちらからいろいろ手土産をお渡ししたりして気を使ったりしていたのだが、隣に座ってもこいつらは全く逃げる気配がない。
完全に油断しきっている
しばらくネコの隣に座ってボーッとしていたら、一匹俺の脇の下に潜り込んできた。
さっき波打ち際で寝ていた猫のようだ。
ここで一本ちゅ~るを渡すとウンニャウンニャ言いながらむしゃぶりついているのである。いや~かわいいもんだね
飯が終わると隣でリラックスし始めた
しばらく撫でた後に、近くを散策した。
夕焼けが綺麗ですぁ
やっぱり旅ってのはいいものだなぁと思った(小学生の作文)。
こういう静かなところで何も考えずに時が流れていく様をただただ見るだけってのは、一人旅でないとできないことだと思う。
大人数のほうが楽しいのは楽しいけど、こういうのもいいと思う。
そしてバックのある所に戻ると、
ネコまみれ。
さっきちゅ~るをあげたネコが「おい、アイツの近くにいたらうまいもんもらえるぞ」と広めたらしい。
このネコたちと戯れたいのだが、もう日も落ちてきていて、早くキャンプ場に向かわないと暗くて大変なことになるので、戯れたい気持ちを抑えてこのネコたちとおさらばした。
「YOUは何しに灯台へ?YOU行っちゃいなよ!」
一人でこの看板に向かって、「泊まりにいくんだYO!」と言いながら、星が見える夜空の下でいろんなことを考えながら楽しく過ごすことを考えてワクワクしながら、急ぎ足で1キロ先の男木島灯台へ向かっていったのであった。