最寄りのシネコンで観てきました(12/12/2009)。
 初日だったんですけど、仮面ライダー等々子ども向けの映画も同じく初日だったらしく、映画館は人が多かったけど、『パブリック・エネミーズ』自体の入りはそんなでもなかったのかも。
 ぎりぎりの時刻にチケットカウンターに並んだのに、まだ座席残数が二重丸表示だったのがちょっと残念でした。

 以下、映画の内容にも多少触れますので、少しでもネタバレがお嫌な方は読まない方が良いかもです。

 大恐慌時代、銀行強盗で『社会の敵No.1』と呼ばれたジョン・デリンジャーの物語。
 ジョン・デリンジャー役にジョニー・デップ、彼を追跡する捜査官メルヴィン・パーヴィス役にクリスチャン・ベイルというキャスティング。
 あと、観ている間は全然気がつかなかったけれど、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでファラミア役をやっていた、デヴィッド・ウェナムさんもいたらしいです。ピートという役柄。
 それから、『ロスト』シリーズのクレア役、エミリー・デ・レイヴィンがいた。ちょっとびっくり。この映画でもキュート。
 他、調べてみたらかなり豪華なキャスティングのようです。あんまり存じ上げないけれど、ベテランの俳優さんとかいっぱいいたみたい。確かに、皆さん渋かった。
 あと、どっかで見たなぁと思ったダンドレアの役は、『ワイルド・スピードMAX』や『レッスン!』に出てた、ジョン・オーティスさんでした(『レッスン!』も最近借りて観た)。『マイアミ・ヴァイス』や『アメリカン・ギャングスター』にも出ていたそうで、そりゃ見慣れたお顔ですわ。
 それから忘れちゃいけないのがヒロインのビリー・フレシェット役、マリオン・コティヤール。『タクシー』のリリーの頃から比べると、出世したなぁと思います。ますますきれいになりました。美人。デリンジャーが強引に口説くのも解る。

 当時、州をまたいだ犯罪を捜査する統一組織は存在しておらず、このデリンジャーの捜査を通じて連邦捜査局、つまりFBIが組織されます。
 組織される過程も、劇中、パーヴィス捜査官とフーヴァーの関係で触れられます。
 FBIの設立を嫌ったシンジゲートが、デリンジャーへの協力を一切取りやめるけれど、結局デリンジャーは犯罪行為を続けて、FBIも組織されてしまいました。
 そういう、FBIの設立の背景なんかは面白いなぁと思いました。犯罪行為があるから、捜査組織が設立されるのは当然だとは思うけど、予算等々の認可が下りるのが、ある意味で「犯罪者のおかげ」のようになっているのが、ちょっと皮肉で。
 デリンジャーの捜査に貢献したパーヴィス捜査官自身は、デリンジャーの事件の後、退官してしまったようですが。ある意味で、今のFBIが存在するのは、デリンジャーのおかげとも言えるのかもしれない、と思ったりしました。

 それにしても、デリンジャーの格好いいこと。銀行強盗のシーンとか、ビリーを口説くシーンとか。追い詰められて、軽挙なことをしても、何故か格好いい。
 あと、パーヴィス捜査官も格好良かったです。登場シーンが一番格好良かったかも知れませんが。射撃の腕が素晴らしい。そして、仕留められた"プリティ・ボーイ"・フロイドが、何と『G.I.ジョー』のデューク役のチャニング・テイタムだったようです。観ている間は気づきませんでした……。

 あと、観てて思ったのは、ここに出てくる方の追う側も追われる側も、従軍経験がある人が結構多いのかな、ということ。
 パーヴィスの射撃の腕もそうだし、デリンジャーの仲間のレッドの銃創の処置もそう。てきぱきとした状況判断や指示なんかも、軍隊経験のなせる業かな、などと。
 時代としては、第一次世界大戦が終わって20年以内なわけで。……主要人物は40前後な感じかな? それだとちょっと従軍経験は厳しいか。
 まあでも映画全体は、テンポ良く進行していく感じでした。デリンジャーが銀行強盗稼業を始めて、『社会の敵No.1』と評されてから、事態が終焉を迎えるまで、を描いているから、結構長かったような気もしますが。

 まあとにかく面白かったです。
 『アンタッチャブル』をちゃんと観ないといけないなぁと思いました。

 あ、あと、劇中で使われていたギター+ボーカルの楽曲が、『極大射程』のエンディングで使われていた音楽だったような気がしました。曲名とかは確認できなかったけど。『極大射程』もう一回観たらわかるかな。

 あああ、あとジョバンニ・リビシがいらっしゃいましたよ! 『フレンズ』のフィービー弟、という覚え方をしているのですが、今作ではかなり渋い声での役を演じていらっしゃいました。
 声が高いイメージがあったのですが、全然そんなことを感じさせない役も出来るんですよね。失礼ながら、何かで見る度、見直した、と思うのですが今回もやっぱりすごいと思いました。
 やっぱり豪華キャスト。
 ちょっと重たいですが、重厚な映画になってると思いました。さりげなく銃撃戦も派手です。クリスチャン・ベイルの白スーツとか、見所はいっぱいだ。

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