図書館戦争 状況〇五「両親攪乱作戦」 | 無限回廊幻想記譚 旧館 -アニメ・映画感想-

図書館戦争 状況〇五「両親攪乱作戦」

「年号が昭和から正化に変わる頃、社会に悪影響を与える本を取り締まる為、メディア良化法が制定された。図書館はメディア良化隊の激しい検閲から、表現の自由を守る為、武装化。両者の戦闘は、激化の一途を辿った。
そして正化31年。その戦いに親に内緒で飛び込んだアホな少女がいた」

「いや、教官。アホって!」
いつも真面目なアバンが今回は堂上による笠原貶しになっていました……

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小田原攻防戦の顛末が大々的に『新世相』で記事となるが、笠原郁一等図書士は両親の突然の来訪を控えてそれ所では無かった。シフトを融通してもらういながらも、尚も呻く郁。そこについに両親がやってきた事を柴崎麻子一等図書士が伝えに来る。
仕方なく行こうとする郁に、手塚光一等図書士は先ほどの雑誌を見せる。そこには搬送される関東図書基地司令・稲嶺和市に付きそう郁の姿がばっちり写っていた。

両親を前に狼狽する郁が言葉を噛んでしまう有様に、その様子を眺める手塚は呆れ気味となる。
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基地内の案内を頼まれた郁は、堂上篤二等図書正に民間人立ち入り禁止の嘘を頼むが、拒絶される。麻子に案内を頼むも断れるが、最終的には堂上が麻子に依頼し、外ランチ・デザート付きを郁が奢る事で承諾してもらう。
もはや頼む態度ではありゃしない。どんなけせっぱ詰まってるんだよ。

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基地内を案内する麻子たちだが、偶然姿を見せた玄田竜助三等図書監が郁の事情を知らないため、稲嶺司令を守った時の活躍ぶりを話しかけてしまう。駆けつけた堂上がなんとか誤魔化して連れ去るが、去り際に宿泊施設がある事を伝えてしまい、2人は関東図書基地の寮に宿泊する事になってしまう。
玄田は事情をまったく知らないのですね。

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父・笠原克宏を部屋に案内する途中、克宏は堂上に郁が堂上を信頼していると語る。
図書館で真っ先に助けを求めた相手が堂上だった事から感じ取ったようだ。確かに、頼れる相手でなければ助けを求めようとはしませんからね。

母・笠原寿子が郁たちの部屋を訪ね、郁は慌てて防衛に関する本などを隠す。
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ベランダに干していた訓練服を目撃させて焦るが、麻子が自分のものだとフォローを入れる。あまりにもサイズが違いすぎるため無理があったが、自分の彼氏のものだと誤魔化しを入れる。
まさにナイスフォローな麻子。この落ち着いた対応は彼女ならではだろう。逆だったら火に油を注いでいたところだ。

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一緒に入るお風呂場では訓練による傷などを見られてしまう。
何やら感じ取られてしまっているようにも見えるが。

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その夜、郁は高校卒業時に図書館勤務の進路を希望して、両親の反対にあいながらも頑なに両親の意見に耳を傾けなかった頃の事を思い出していた。
我が子を危険に晒したくないからなのか、それとも遠く離れた場所へ行かせたく無かったからなのか。

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翌日、精神的疲労で座り込む郁に手塚が声を掛ける。
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返却用の本を散乱させた郁は、うっかり散らかしただけだと弁明する。
「うっかりじゃない要素ってあるのか?」
鋭いツッコミを受けてしまい、「黙れ、プチ堂上」とキレる。
堂上は指摘が正しいが皮肉がたっぷり。そんな堂上2世の誕生です。
しかしそれ以前に、地下ならともかく、一般公開されている場所であんな倒れこんでいるのは図書館員としてどうかと思いますよ。

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図書館を利用する両親だが、寿子が郁の写真が掲載されている『新世相』の最新号を借りそうになって慌てふためく。
その場は以前の号を勧めた克宏によって事なきを得るが、いずれ最新号を読む可能性がある為、最新号を地下書庫へ保管できないかと堂上に相談する。
「図書館に関する宣言二」
「図書館は資料提供の自由を有する」
しかし利用者の閲覧の権利を私的事情で奪う事など許される筈も無く、却下される。
が、最新図書ならば利用頻度が高いだろうから、返却された時に注意しておき、親の気を逸らせば良いとのアドバイスを受ける。
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寿子が本を借りようとする度に別の本を薦めていく郁。
露骨なぐらい怪しい態度ですが、それに気付かない母親も凄いと思う。
克宏が妻に古い号から勧める辺りが、彼が既に気付いているのではないか、と思わせる。そもそも、何故その号を読むためには、その前の号を先に読む必要があると知っているのか……既に読んでいた可能性があるのではなかろうか。

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そんな時、克宏が郁に対して時事集について問い合わせる。パソコンによる検索で見つけた本を手渡す郁だが、それは昨年度の物だった。
本年度の本が探しても見つからず、堂上に助言を求める。堂上は自分でやろうとする郁に、これ以上図書館の信頼を落とすわけにはいかないと自ら案内する。
新年度分は特設コーナーが設けられており、その中にある多くの本の中から、克宏の希望する資料を的確に探し出す手腕をみせる。
それから暫くして、再び郁の前にやってきた克宏は同じ質問を同僚である手塚にも行ったが、彼は即答した事を伝える。
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手塚や麻子は規格外なのだと反発するが、克宏は郁の図書館員としての能力に疑問符を投げかけてくる。
「おまえ以外はみな優秀で、何でおまえが図書館員になれたんだ」
言葉に詰まる郁。
確かに手塚や柴崎の知識量は半端ないですが、笠原が平均以下というのもまた事実で、戦闘面を除けば図書館員としてやっていけている理由がかなり希薄となってしまう。
堂上なら、彼女の本に対する情熱などを説明する事が出来るのかもしれないが、当の本人にはそんな事が出来るわけもなく。

だが、そんな時に事件が起こる。
本の窃盗が起きたのだ。窃盗犯は捕らえようとした男性を投げ飛ばすと逃走を図る。その犯人に対して誰よりも早く行動を起こしたのが郁だった。
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猛スピードで追いかけると、犯人を検挙するが、その一部始終を克宏に目撃されてしまった。
本当に猪突猛進というか、1つの事で頭が一杯になるタイプのようで、咄嗟の事で、もはや目の前にいた父親の存在を完璧に忘却していましたね。それが彼女の長所であり短所でもあるのでしょう。
堂上が必死にフォローを入れようとするが、焼け石に水程度のもの。

その夜、克宏と堂上は風呂場で一緒になる。
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「娘を図書館員としてどう思いますか?」
「……未熟です。
 ですが、本を守ると言うことにかけては、非常に純粋です」

「では、部下としてはどうですか?」
「大切です!
 ……あ、ま、まだ未熟ですが、いい図書館員になると思います」

「……貴方でよかった」
克宏は娘が頭を使うのが苦手なことぐらいは判っていて、その未熟さを痛感していた、というところでしょうか。
そして上官である堂上が単純に能力だけを見て評価するようなタイプの人間ではない、と知り安心したのでしょう。

翌日、図書館施設内のカフェで話をする笠原親子。
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図書館を取り囲む良化法賛同団体のデモ抗議や昨日の事件から、寿子は我が子の身の安全を優先な発言を繰り返し、郁に危険な図書館勤務を止めて地元で安全な仕事をするように勧めようとする。当然のようにそれに反発する郁。
だが、克宏が郁の肩を持つという彼女にとって予測していない展開を迎える。それでも納得できないでいる寿子に対して、克宏がは認めてやろうと説得を行う。
克宏は何故図書館員になろうとしたのかと郁に問いかける。
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自分を助けてくれた図書館員の事を語り、そんな人間になりたいのだという郁の言葉に、寿子の心も動かされる。
……王子様とか言う辺りは、やはり親子のようです。郁は精神的には母親似なのかもしれない。
しかしここに来て良く判るのが、如何に就職の時に親とちゃんと話し合っていなかったか、というところだろう。頭ごなしに反対する親に対して、郁もちゃんと説得しようと、動機やら何やら一切口にしていなかったのでしょう。
少なくとも、ちゃんと話し合ってさえいれば、父親の方は猶予期間を与えてくれるなり、なんなりした筈ですし。

帰っていく笠原の両親。
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最後まで特殊防衛員への配属になったという事実を告げられなかった郁は去りゆく両親の背中を見ながら涙をこぼす。
郁の気持ちを察してくれたのに、自分は真実を隠したままというのがいたたまれないのか。
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堂上は両親の泊まっていた部屋に置いてあった本の中にあった例の郁の写真のページにドッグイヤーが付けられているのを目にする。
序盤からそれらしい雰囲気はありましたが、やはり克宏は郁が戦闘部署に配属となっていたのを知っていたか、感づいていたようですね。
おそらくは感づいていたのが、ここに来て本を目にして核心に至ったというところなんだろう。
そうしたところをおくびにも出さない辺りが凄いですが。この部屋は親父さんだけが泊まっていたのか、それとも夫婦で泊まっていたのか。夫婦なら、2人とも知っていた事になるのだろうが。
なんでこんな父親からこんな娘が生まれたのだろうか……多分に母親の遺伝子を受け継いでいるのかもしれないな。

予測通りにアホ話でしたが、ラストは綺麗に纏めましたね。
とりあえずは郁は図書館業務をもっと勉強すべきだ。

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