狼と香辛料 第九幕「狼と羊飼いの子羊」
「色香に惑わされた訳じゃない!
だいたい、お前の方が断然可愛いじゃないか」
教会都市リュビンハイゲンへの道中に魔術師が出るという街道を進み、羊飼いの少女ノーラ・アレントと出会ったロレンスは旅の無事を祈ってもらう。そして出発しようとしたところで、彼女から自分を護衛に雇わないかと持ちかける。
羊飼いという職業は、羊を商人などから羊を預かり、食事と運動をさせてその面倒を見る職業。ノーラがここにいたのも羊を歩かせて、野原の草を食べさせる為。そして羊飼いはそうして人里離れた野原を進むので、狼などにも襲われる事があります。優秀な羊飼いはこの際に羊を放置して逃げるような事はせず、狼を追い払って羊の群れを守る。
ロレンスたちが進む街道は狼を使役する魔術師が出ると言われている事からも、狼が出るわけで、狼を追い払う役目として雇わないか、という申し出をしているわけです。別の街道に出たという傭兵団が相手では当然守る事は出来ません。
この申し出をホロに相談するロレンス。
ホロとしてはあまりいい顔をしませんが、牧用犬エネクとの連携もよく取れており実力は上の中と認める。
(ホロなら襲うことが出来るが、並みの狼なら束になっても追い払われてしまう)
ホロを持ち上げたりしながら、最終的にはホロから雇う承諾を取るロレンス。
ま、ウソを見抜く耳を持つホロからすれば、それが煽てだというのはバレバレですが。
ホロは少し茶化した後に自分の正体がノーラにばれる危険性をロレンスに示唆しますが、ノーラの持つ杖の鐘の音に反応したりするところからすると、実際には羊飼いが苦手なので一緒に居たくない、というのが本音な気がします。
しかしホロに指摘されるまで、ホロの正体が気付かれる危険性について忘れていたのはどうかと思うな。
銀貨40枚でノーラを雇い、リュビンハイゲンへと向かう。
道中、ノーラへと語りかけて彼女が羊飼いとなった経緯、エネクとの出会い、この場所で羊を養っている訳、彼女の雇い主、彼女の夢などを聞くことになるロレンス。
雇い主に関して、条件の良い相手に変えるのは普通のこと、と言いながら相手が教会と悟ってそれを覆したのは、彼女の信仰心を慮ったのか、それとも教会から顧客を変えることの難しさがあるからなのか。
前後の会話の流れからすると後者かな?
ノーラが眠ってから、ようやく毛繕いが出来るようになるホロ。ロレンスの干し肉を奪ったりします。
ちょっと愚痴ってみたりしています。
これまでは街中で平然と人と会話していたのに、ノーラとはまったく会話を交わさなかった様子からしても、やはり羊飼いは苦手な相手なのでしょう。
話が弾んでいた事をホロに指摘されるロレンス。
「向こうが話したいと言うんだ、別に断る理由もないだろう。
それに、久々に普通の娘との会話だったしな」
「小娘がぬしと話すのを嫌がっていた事に気付かんかったかや?」
「…………
ま、それもありだろう。
いきなり一目惚れされちゃあ、
徐々に好かれるという楽しみがなくてつまらん」
ロレンスのあまりの台詞に思わず、銜えていた干し肉を口から落とすホロ。
「ふん……どうだ、俺もなかなかだろう?」
自分の台詞に結構自信を持っていたロレンスだが、ホロには腹を抱えて笑われてしまいます。
おかげでちょっと不機嫌だったホロの機嫌は直りますが。
翌日──特に狼に襲われることもなく、無事リュビンハイゲンへ到着するロレンスたち。
ノーラが一緒にいる事で、普段通るのとは違うところから検問を通ったようで、手続きがいつもよりも早く済んだようです。
彼女に感謝して、仲間の商人にも彼女の事を紹介するという約束をして分れる。ホロの心は桃の蜂蜜漬けでいっぱいのようです。
街の中へと入ると、ポロゾンで仕入れた武具を売ろうというロレンスに対して、税吏たちはバカにしたような表情を浮かべる。
一方、街に戻ったノーラだが、街の人々は彼女の姿を見ると、逃げるように離れて家の中に閉じこもってしまう。彼女を雇っているはずの教会の司祭さえも険しい表情を見せています。何故彼女がここまで忌み嫌われているのか、それは次回以降のようです。
ロレンスは武具を売買するために証書を発行してもらうおうと、自らが所属するローエン商業組合を訪ね、大先輩のヤコブと久方ぶりに対面する。
そして同じ頃、ロレンスを探す怪しい男の姿も……
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アニメ 感想 レビュー
だいたい、お前の方が断然可愛いじゃないか」
教会都市リュビンハイゲンへの道中に魔術師が出るという街道を進み、羊飼いの少女ノーラ・アレントと出会ったロレンスは旅の無事を祈ってもらう。そして出発しようとしたところで、彼女から自分を護衛に雇わないかと持ちかける。
羊飼いという職業は、羊を商人などから羊を預かり、食事と運動をさせてその面倒を見る職業。ノーラがここにいたのも羊を歩かせて、野原の草を食べさせる為。そして羊飼いはそうして人里離れた野原を進むので、狼などにも襲われる事があります。優秀な羊飼いはこの際に羊を放置して逃げるような事はせず、狼を追い払って羊の群れを守る。
ロレンスたちが進む街道は狼を使役する魔術師が出ると言われている事からも、狼が出るわけで、狼を追い払う役目として雇わないか、という申し出をしているわけです。別の街道に出たという傭兵団が相手では当然守る事は出来ません。
この申し出をホロに相談するロレンス。
ホロとしてはあまりいい顔をしませんが、牧用犬エネクとの連携もよく取れており実力は上の中と認める。
(ホロなら襲うことが出来るが、並みの狼なら束になっても追い払われてしまう)
ホロを持ち上げたりしながら、最終的にはホロから雇う承諾を取るロレンス。
ま、ウソを見抜く耳を持つホロからすれば、それが煽てだというのはバレバレですが。
ホロは少し茶化した後に自分の正体がノーラにばれる危険性をロレンスに示唆しますが、ノーラの持つ杖の鐘の音に反応したりするところからすると、実際には羊飼いが苦手なので一緒に居たくない、というのが本音な気がします。
しかしホロに指摘されるまで、ホロの正体が気付かれる危険性について忘れていたのはどうかと思うな。
銀貨40枚でノーラを雇い、リュビンハイゲンへと向かう。
道中、ノーラへと語りかけて彼女が羊飼いとなった経緯、エネクとの出会い、この場所で羊を養っている訳、彼女の雇い主、彼女の夢などを聞くことになるロレンス。
雇い主に関して、条件の良い相手に変えるのは普通のこと、と言いながら相手が教会と悟ってそれを覆したのは、彼女の信仰心を慮ったのか、それとも教会から顧客を変えることの難しさがあるからなのか。
前後の会話の流れからすると後者かな?
ノーラが眠ってから、ようやく毛繕いが出来るようになるホロ。ロレンスの干し肉を奪ったりします。
ちょっと愚痴ってみたりしています。
これまでは街中で平然と人と会話していたのに、ノーラとはまったく会話を交わさなかった様子からしても、やはり羊飼いは苦手な相手なのでしょう。
話が弾んでいた事をホロに指摘されるロレンス。
「向こうが話したいと言うんだ、別に断る理由もないだろう。
それに、久々に普通の娘との会話だったしな」
「小娘がぬしと話すのを嫌がっていた事に気付かんかったかや?」
「…………
ま、それもありだろう。
いきなり一目惚れされちゃあ、
徐々に好かれるという楽しみがなくてつまらん」
ロレンスのあまりの台詞に思わず、銜えていた干し肉を口から落とすホロ。
「ふん……どうだ、俺もなかなかだろう?」
自分の台詞に結構自信を持っていたロレンスだが、ホロには腹を抱えて笑われてしまいます。
おかげでちょっと不機嫌だったホロの機嫌は直りますが。
翌日──特に狼に襲われることもなく、無事リュビンハイゲンへ到着するロレンスたち。
ノーラが一緒にいる事で、普段通るのとは違うところから検問を通ったようで、手続きがいつもよりも早く済んだようです。
彼女に感謝して、仲間の商人にも彼女の事を紹介するという約束をして分れる。ホロの心は桃の蜂蜜漬けでいっぱいのようです。
街の中へと入ると、ポロゾンで仕入れた武具を売ろうというロレンスに対して、税吏たちはバカにしたような表情を浮かべる。
一方、街に戻ったノーラだが、街の人々は彼女の姿を見ると、逃げるように離れて家の中に閉じこもってしまう。彼女を雇っているはずの教会の司祭さえも険しい表情を見せています。何故彼女がここまで忌み嫌われているのか、それは次回以降のようです。
ロレンスは武具を売買するために証書を発行してもらうおうと、自らが所属するローエン商業組合を訪ね、大先輩のヤコブと久方ぶりに対面する。
そして同じ頃、ロレンスを探す怪しい男の姿も……
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