「昭和40年男」がエロ雑誌扱いされている、のに嬉しいのはなぜ? | ただのオタクと思うなよ

「昭和40年男」がエロ雑誌扱いされている、のに嬉しいのはなぜ?

発売から1週間が過ぎた「昭和40年男」6月号ですが、多少ばらつきがありながらもおおむね順調な売れ行きのようで、携わった一人として密かに喜んでいる次第です。

そんな中で、本屋に立ち寄るたびに「昭和40年男」の並び位置、減り具合を思わずチェックしてしまっているのですが、きょうはちょっと虚を突かれた置かれ方を目にしました。

場所は神田神保町の書泉グランデ。ご存じ、日本一の書店街で三省堂と並ぶ大型書店です。まずこの店で目に入ったのは、1階の男性総合誌の売り場に平積みにされていた「昭和40年男」。かなり分かりやすい位置に、そこそこ減ったと思われるあんばいで置かれておりました。ありがたいことではありますが、ここまではまあ、普通によくある状態。

で、そのあとマンガやサブカル系書籍が置かれている地下1階へ。なんそのフロアの、エロ雑誌売り場の一角に「昭和40年男」があったのです。しかも最前列に。一瞬、誰かが一度買おうとしてやめてそこにおいていったのかとも思いましたが、近づいてみると5冊ほどまとめておいてあり、これは間違いなく店の人の意図による陳列と考えられます。つまりこの店のこのフロアの責任者が、「この雑誌はここにあるべき」と判断したわけですね。おお、ついに「昭和40年男」も18禁か、石原規制適応か。まあ昭和40年生まれ限定と唱っていますから、あながち間違いではないのですが(実際には誰でも買えますからね)。

なんで?とお思いの方は、まだ買ってませんね。そう、この店の人の判断は間違ってないのです。この6月号の中には4ページにわたって「昭和40年男のエロ」について語るページが掲載されているのです。もちろん、書いたのは私。

え?おまえがエロの話なんか書けるのか?って?いや自分でもこんなはずじゃなかったんです、当初は。ところが「エロ未満エッチ以上」的な視点のページを作ろうと編集会議で話しているうちに、何となくの成り行きで私が書くハメになったのでした。その着想は、「アンヌ隊員はエロい」という話から。

ウルトラセブンのヒロイン・アンヌ隊員をエロいと見るか、これは微妙な問題です。彼女は劇中で特に脱いだりしません。でも、オッパイはでかいし、ちょっと甘ったれた感じのハスキーボイスで「ダ~ン」と男を呼ぶ声はセクシーであるのは確か。彼女が宇宙人に襲われるシーンなどは幼少の私たちでさえも心穏やかならざる思いで見たはずなのです。これはもう十分「エロ」の範疇に入ると言っていいのではないか。

こんな話から始まって、思春期一歩手前の頃の我々のエロ環境について、駄文を書き連ねたのがエロのページだったわけです。書き上げた直後、これでいいのか?という思いはよぎりました。でも、エロの感覚なんて100人100エロ。読者の100分の1が理解してくれさえすればいい、そう開き直ることにしたのです。

ところが、ふたを開けて見たところ「このページ最高でした」という意外な反応を何人かから頂いたのです。嬉しいことではありますが、自分としては半信半疑。そんな中で出くわしたのが書泉グランデのエロ本売り場だったのです。プロの目が「これはエロい」と判断してくれた、執筆者冥利ですな。

そんなわけで、現在発売中の「昭和40年男」、買ったけどまだそこは読んでないという方、是非目をお通しになって感想をお寄せくださいませ。そしてまだ買ってないという方、浅草ROX4階のリブロには山積みになっていますので、是非手にとって読んでみてくださいな。
タンデムスタイル増刊 昭和40年男 Vol.7 2011年 06月号 [雑誌]/著者不明

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