2割の積極性と8割の消極性 | ただのオタクと思うなよ

2割の積極性と8割の消極性

 本日、三田で開かれた勝間和代さんの「やればできるセミナー」に参加してきました。12月に出版したご自身の著書「やればできる」の補完・応用、そしてインセンティブを狙いとしたものという触れ込みだったのですが…。いやあ、実物の勝間さんの話を直に聞いたのはこれが初めてだったのですが、一言目の感想、この人、ええわあ。

 いや、勝間さんの本は一部のムックをのぞきほぼ全部の書籍を読み通しており(このブログでもたびたびしておりますからね)、活字上では“なじみの顔”だったのですが、(テレビより制約が少ないはずの)出版物の制約が取っ払われた彼女の言葉はまさにリミッター解除!波動砲発射!ちょっといやな言い方をすれば劇薬混じりの荒療法でした。私のつたない説明で誤解を生じさせてはいけませんので、詳細はここで申すことは控えておきます。全体的な内容はオーディオブックが発売されるそうなので、そちらをお聞きくださいませ。

 そんな濃い内容のセミナーで、特に私が気になった、おそらくこの講演の核心部分であろうポイントについて語っておきたいと思います。それは「二八の法則」。

 「やればできる」という問題提起があったときに、これに賛同して「やろう」と動き出す人が全体の2割。「いや、そうはいうけど結局やったって大して変わらない。変わるわけがない」と現状にとどまろうとする人が全体の8割。何かに対して行動を起こそうとするかどうかの割合が、だいたいこの2:8に別れるというのが勝間さんの指摘です。

 勝間さんの著書「やればできる」は、香山リカ氏が書いた「すがりつかない生き方」の中の「『勝間和代』を目指さない」というくだりに対するアンサーブックとしての狙いがあると、本の帯にまで書いています。勝間さんが危惧したのは、本来なら「2割」の側に入る人までが、「8割」の側でいいやと流されていってしまうのではないかという点。「2割」というのはそれほどまでに脆いものであり、それを勝間さんがわかっているのは、自らが「ずっと8割だった」からと、ご本人はさらりと言ってのけました。

 私が感じるに、この「2割」と「8割」は別々の人格ではなく、私や勝間さんを含めひとりの人間誰にも内在する「2割の積極性と8割の消極性」ではないかと思うのです。普段何気なく生活している状態では、「8割の消極性モード」で、ごはんを食べたりテレビを見たりネットサーフィンやゲームなんかをやっている私。でも、ここぞというとき、例えば何らかの危険を感じたとき、気持ちを揺るがす本やブログの書き込みを読んだりしている瞬間。得意な仕事などに従事(このようにブログを書いているときとか書きたくて書いている本の原稿を書いているときなど)してノリノリになっている時間に、「2割の積極性モード」を発揮する。それが「やればできる」の「やれている」状態なのではないかと私は思うのです。いわばハヤタ隊員がウルトラマンに変身して3分リミットで闘うようなものですね(例えが古くてオタクですみません)。

 で、肝心なのは、この「2割の積極性モード」を以下にコンスタントに引き出していけるかなのだと思うのです。ずっとハイテンションでいるのは無理ですから、常人では。いや、むしろ「8割の消極性」を内に抱えているからこそ、「2割の積極性」を発揮しなければという気になるのではと、私は考えます。

「自分の強みと弱みは裏表」と、勝間さんはセミナーでも繰り返しました。そして「両方を認めることが早道」と。私も来週から(というか明日から)新たなチャレンジが控えているのですが、作業の過程で強みと弱みを意識しながら「2割の積極性モード」を引き出したいと、強く感じた次第です。
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