14章「看護学校卒業」~辞めない道~
一生ついていくぞ!
14章「看護学校卒業」~辞めない道~
1985年3月、高見澤さんカットの私は無事看護学校を卒業出来た。
ALFEEと出会えたお陰で、辞めない道を選び進んでいた。
真夏の夕方、病院の屋上の庭の木に水をやりながら
ウォークマンを聴きながら、泣くもんかと大声で「誓いの明日」を歌った。
やっと自由の身になれると思うと嬉しくて、看護学校の校歌が涙で歌えなかった。
次の月、いよいよ看護婦の資格試験だ。
看護学校を卒業出来ても、資格試験に受からないと看護婦の仕事は出来ない。
とある場所が試験会場になっていた。
看護学校に入学した時には130人位いたのに
資格試験を受けるこの時にはもう100人を切っていた。
試験が始まる。
次々と問題を解いて行く。
一通りやり終えて、もう一度見直す。
試験をやり終えた人は、速やかに右手を挙げて試験官に合図する事になっている。
でもまだ誰も終わっていないようだ。
もう一度見直す。
やり直す場所は見当たらない。
まだ誰も手を挙げない。
ええい!いいや!私が一番乗りだ!
思い切って手を挙げる。
おもむろに試験官が私の所まで来てくれて
受験番号の書き間違いはないか、答案用紙にもきちんと名前が書かれているか等をチェックしてくれ
静かに荷物をまとめるように言われ、会場の外へ出る事を許される。
友達が終わるのを外で待っていようかとも思ったのだが
退屈なので、一足先に寮に帰った。
そして、この日の為に貯めていたお金を持ち
服を着替えて、繁華街の宝石店へ…
ずっと前から欲しかった、高見澤さんとお揃いの右手小指のゴールドリング買っちゃったのだ。
途中で辞めようと思った時もあったけど
ALFEEのお陰で辞めずに済んで、頑張った自分へのご褒美。
仕事中は外さないとだけど、私の宝物。